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2025-04-24『マルドゥック・アノニマス6』 New!
2025-04-22J1 第11節・岡山-鹿島
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「残像の愛し方、或いはそれによって産み落ちた自身の歪さを、受け入れる為に僕たちが過ごす寄る辺の無い幾つかの日々について。」 Coastal (Soundtrack) [Analog] 微熱魔 SABLE, fABLE [Explicit] Forever Howlong [Explicit] Song Of The Earth Life, Death And Dennis Hopper Bunky Becky Birthday Boy [Explicit] Butler, Blake and Grant Rushmere NIGHT LIFE THANK YOU SO MUCH [通常盤] [CD]

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付き合ってあげてもいいかな(14) (裏サンデー女子部) 雨夜の月(9) (コミックDAYSコミックス) ダイヤモンドの功罪 8 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) カッコウの許嫁(27) (週刊少年マガジンコミックス) あかね噺 16 (ジャンプコミックスDIGITAL) ダンダダン 19 (ジャンプコミックスDIGITAL) チェンソーマン 20 (ジャンプコミックスDIGITAL) 兄の嫁と暮らしています。 16巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス) 薬屋のひとりごと 15巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス) たまのこしいれ ―アシガールEDO― 3 (マーガレットコミックスDIGITAL) 異世界おじさん 13 (MFC) GIANT KILLING(66) (モーニングコミックス) キングダム 75 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 葬送のフリーレン(14) (少年サンデーコミックス) 全部君のせいだ 5 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) 盤上のオリオン(5) (週刊少年マガジンコミックス)

読書中

4321 海鳴り忍法帖 (角川文庫)

最近の五本

マルドゥック・アノニマス6

冲方丁/ハヤカワ文庫JA/Kindle

マルドゥック・アノニマス6 (ハヤカワ文庫JA)

 せめてウフコック救出作戦が終わるまではつづけて読もうと思ったら、それが予想外の形で終わった『マルドゥック・アノニマス』の第六巻。

 前回のラストでバロットにかかってきたハンターからの電話を受けて、イースター・オフィスとクインテットがフラワー法律事務所にて会談することになるというのが前半の山場となる過去話のつづき。

 会談のあとに〈天使たち〉エンジェルスという異形のこども超人たちの襲撃を受けてもうひと悶着あったあと、ウフコック救出の鍵を握るビル・シールズ博士をイースター・オフィスが保護証人として確保するまでの顛末が描かれ、ようやくバロットがウフコック救出へ向かうまでの話の流れがつながった。

 現在進行形のほうでは、〈誓約の銃〉ガンズ・オブ・オウスとの戦闘が一段落。で、ようやく脱出成功かと思ったところでウフコックが思わぬ提案をして、バロットを涙させることになる。まじか? その展開は想定していなかった。

 まだ語られていないディテールがいくつかある気がするけれど、それでも今回で過去と現在がつながって、ようやく話の筋道がはっきりとした。

 気がつけば、既刊は残りわずか三冊。物語の完結はまだまだ先のようだ。

(Apr. 22, 2025)

ファジアーノ岡山1-2鹿島アントラーズ

J1・第11節/2025年4月29日(日)14:00~/JFE晴れの国スタジアム/DAZN

 リーグ戦の連敗は3でストップ。J1初昇格ながら前節時点で4位と善戦しているファジアーノ岡山を相手に4試合ぶりの白星をあげた。

 岡山の好調の要因は守備力らしい。前節まで5失点、クリーンシート6回はともにリーグ1位だ。なんと2試合に1試合は無失点ということになる。

 以前は堅守を武器にに昇格を決めてもJ1では通用しないってパターンが多かった気がするるけれど、最近は昇格したばかりのクラブがJ1でもちゃんと戦えてしまう。鹿島のルヴァン敗退もしかり。年々J1とJ2の垣根が低くなってきているなぁと思う。

 この日の鹿島はレオ・セアラと樋口が欠場。そんな堅守を誇る相手に、開幕から全試合出場をつづけていたチーム得点王とセットプレーのキッカーのふたりを欠いての戦いを強いられた。この状況で逆転勝利をあげたのがでかい。

 スタメンは早川、津久井、植田、関川、安西、柴崎、知念、荒木、チャヴリッチ、師岡、優磨という顔ぶれ。途中出場は三竿、船橋、松村、ターレス・ブレーネル、キム・テヒョンの5人だった。

 試合は基本的に鹿島が押し込む展開だったにもかかわらず、前半は岡山が1点リードして終わる。

 前半のロスタイムに、佐藤龍之介という絶賛売り出し中の18歳のルーキーにミス絡みでゴールを許してしまう。

 佐藤が自らドリブルで持ち込んでチャンスを作った場面。相手のパスミスで攻撃失敗かと思ったら、植田がクリアしようとして蹴ったボールが、プレスをかけてきた佐藤にあたって、そのまま彼のマイボールになってしまう。

 佐藤はこのチャンスを逃さず、早川との一対一をきっちりと決めてみせた。ゴール前でのあの落ち着きはなに? 最近の若い子はほんと上手いな。

 鹿島としては前半の終了間際に、守備の要の植田がミスって失点したのが痛かった。師岡がもらったPKを優磨が止められ、そのこぼれ球を知念が豪快に決めたと喜んだもつかのま、VARが介入して取り消しになるというシーンもあったし、どうにも嫌な流れで、こりゃ4連敗待ったなしかと思った。

 でもこの日はチャヴリッチがやってくれた。後半に1ゴール1アシストの活躍でチームを勝利に導く大活躍。

 同点弾は右SBの津久井が思い切りよく蹴り込んだ高速クロスにダイレクトであわせたもの。逆転の場面では自ら作ったチャンスから、ゴール前にいたターレス・ブレーネルへ優しいパスを通した。

 ふたりとも今季初ゴール。ブレーネルは途中出場してわずか1分でのゴールだった。

 後半の最後はまたキム・テヒョンを入れて5バックにして逃げ切った。

 岡山の監督は木山隆之という人で、以前ベガルタの監督として対戦したことがあるらしいのだけれど、すっかり忘れていた。選手では江坂と立田とブローダーセンと途中出場の一美くらいしか知っている選手がいなかった。あと、噂のルカオ。なるほどフィジカルはレオ・セアラといい勝負かもしれない。

 まぁ、そんなわけでネームバリューが高い選手は多くなかったけれど、でも知っている選手たちはみな質が高く、失点の少なさはチームとしての完成度の高さを証明している。シーズン終了時点でこのクラブがどのくらいの順位にいるのか楽しみだ。

(Apr. 22, 2025)

虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ

ティム・オブライエン/村上春樹・訳/ハーパーコリンズ・ジャパン

虚言の国  アメリカ・ファンタスティカ (ハーパーコリンズ・フィクション F27)

 この村上春樹による翻訳最新作、冒頭の文体がトマス・ピンチョンみたいで、これまでに僕が抱いていたティム・オブライエンという作家のイメージを裏切っていた。

 こんなに過剰に饒舌でペダンティックな作品を書く人でしたっけ?

 ――とか思ったのは、でもその部分だけ。というか、同じような内容が繰り返される、その後の断片的に挿入される短めの各章だけ。あとはとくに難解さのない文体で、どちらかというとエンタメよりの物語が展開される。

 まぁでも、そのエンタメ性というもの自体が、ベトナム戦争をメインテーマに扱ってきたこの作家の作風には反している気はする。

 なんたってこの小説は、衝動的に銀行強盗を働いた男性が、窓口の女性を誘拐して逃亡生活を始めるという、ある種のクライム・ノベルだから。後半になって繰り広げられる意外性のある展開は、まるでタランティーノかコーエン兄弟の映画のよう。

 主人公のボイドが盗み出したのは、自身の預金額より一万ドルだけ多い金額で、つまり彼にはそれなりの貯蓄があり、金に困って銀行強盗をしたわけではない。

 ではなぜ彼は犯罪に及んだのか――。

 その理由が明かされるのを待ちながら、僕らは誘拐された――というかともに逃げることを受け入れた――女性アンジーとともにボイドの旅路を見守ることになる。

 物語は彼らふたりの逃避行と並行して、彼らを追うアンジーの前科持ちの恋人とその仲間たち、ボイドの別れた妻とその家族、被害にあった銀行のオーナー夫妻らの行動も描いてゆく。

 なんだかよくわからない理由で銀行強盗に及んだボイドも、それに追従するアンジーも、私利私欲で行動するその他もろもろの人たちも、それぞれに難ありなキャラとして描かれていて、ユーモラスかつシニカル。おかげで文学的な深みが足りない気がするけれど、それでいてエンタメと呼ぶにはひねりが効きすぎている。

 残念ながら読解力が足りなくて、あるキャラが湖中で入水自殺した理由や、アンジーが最後になぜああいう決断を下したかとかが、僕にはまるで理解できなかった。おかげでちょっと宙ぶらりんな読後感が残ってしまったけれども、小説としては十分におもしろかった。

(Apr. 18, 2025)

セレッソ大阪1-0鹿島アントラーズ

J1・第10節/2025年4月12日(土)15:00~/ヨドコウ桜スタジアム/DAZN

 J2のレノファ山口FCと延長戦まで戦った末に、PK戦で負けてルヴァン杯は二回戦で敗退。はやくも三冠のうちの一冠を失った鹿島は、そこから中2日のこの試合でもいいところなく敗戦。公式戦四連敗のていたらくとなった。

 この日は濃野が欠場。かわりに右SBには小池が入ると発表されていたのに、なにかトラブルがあったらしく、キックオフ直前に選手交替があって、かわりに津久井が先発した。あとは荒木にかわって師岡が起用されたのが前節との変更点。

 対するセレッソは今期からアーサー・パパスというオーストラリア人が監督に就任している。オーストラリアってべつにサッカーの強豪国というわけでもないのに、なぜだかオーストラリア人の監督が多いのがJリーグの七不思議だ。

 メンバーには開幕戦(ガンバとの大阪ダービー)ではスタメンを外れていた西尾、登里が戻ってきていて、前線はルーカス・フェルナンデスに、新外国人のラファエル・ハットン、チアゴ・アンドラーデというブラジル人FWを三枚を並べた布陣だった。

 監督が代わってもブラジル人FWを多用する方針は変わらないらしい。レオ・セアラとカピシャーバがいた去年のほうが重量感はあったけれど、今回のスリートップもけっこうやっかいだった。

 さらには売り出し中の20歳・北野颯太と、ボランチとして成長著しい田中駿太がいる。このチームがなぜ下位に低迷しているのかわからない。

 そんなセレッソを相手に前半こそなんとか0-0でしのいでみせたけれど、後半はもう一方的な展開になる。VARで取り消されたゴール二つを含めて、ゴールネットを許されること5回(すべてオフサイド)にPKひとつ(早川が止めた!)。それでも0-0だったほうが奇跡的だ。

 でもそんな無様な戦い方をした鹿島にサッカーの神様は微笑まない。

 植田がPKストップのこぼれ球をイージーにクリアして、コーナーキックを与えてしまったのが運の尽き。CKからファーに流れたボールをセレッソのDF進藤亮佑に決められて勝負あり。12連勝中だったセレッソ相手に何年ぶりかの黒星を喫した。

 いやまぁ。前節の京都がカシマスタジアムで勝ったことがなかったという話にしろ、今回のセレッソがホームで鹿島に15年勝ててないという話にしろ、なんかフラグが立ってる感はあったんだよなぁ……。こういうときは得てして負ける。

 フラグといえば、前節ラファエル・エリアスにハットトリックを食らったし、今節もラファエル・ハットンという選手がいたので、こりゃラファエルつながりでまたもやゴールを許したりしそうな……とか思っていたら、やはり最初にゴールネットを揺らしたのはそのラファエル・ハットンだった(VARさんが取り消してくれた)。

 ハットンさん、この日は二度もシュートを決めたのに、どちらもオフサイドの判定で取り消され、PKも止められて踏んだり蹴ったりだった。

 まぁ、いずれにせよこの試合は完敗。あれだけゴールネットを揺らされておいて、最終スコアが0-1というのは、ある意味ラッキーじゃんってくらいの出来だった。

 鬼木の采配も当たらなかった。途中出場はチャヴリッチ(無事でなにより)、ターレス・ブレーネル(今季初出場!)、荒木(水曜のルヴァン杯はスタメン)、知念(祝復帰!)、佐藤海宏(今季二試合目)の5人だったけれど、攻撃でこれといった違いを生み出せた人はいなかったし、守備ではターレス・ブレーネルがPKを献上してしまい、佐藤は決勝点の場面でボール・ウォッチャーになっていた。三竿がいるのに若い佐藤を使ったのが間違いだろう。18歳のルーキーを使うには展開がシビアすぎた。

 いずれにせよ二試合連続で試合終了間際に決勝点を許した守備のほころびが問題だ。しかも前節は起死回生の同点弾の直後で、今回は早川の神セーブによるPKストップ後のセットプレーだ。喜んだ直後だけに、がっかり感はんぱなかった。

 ということで、リーグ戦3連敗で順位は一気に8位まで後退。とはいっても首位との勝ち点の差は3だし、まだまだ勝負はこれからだ。

 それにしても今節暫定首位に立ったのが、開幕3連敗で最下位に沈んでいた福岡だってのにびっくりだよ。首位から最下位まで勝ち点差が11しかないし、どうしたわけか降格圏内に沈んでいるF・マリノスやグランパスだって、2連勝すればあっという間に順位は上がってくるはず。今年のJ1は例年に増して先が読めない。

(Apr. 13, 2025)

エイジ・オブ・イノセンス

マーティン・スコセッシ監督/ダニエル・デイ=ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー/1993年/アメリカ/DVD

エイジ・オブ・イノセンス [DVD]

 原作を読んだので、せっかくだから映画版も観てみた。

 うちの奥さんが若い頃にミシェル・ファイファーが好きで、ウィノナ・ライダーは僕ら世代の男どもにとっては特別な存在だったので、そのふたりが共演したこの映画は公開当時に映画館で観ているはずなのだけれど、記憶がさだかでない。少なくてもあまりいい印象は残っていないし、今回三十年ぶりとかで観直してみても、とくべつ好きになったりはしなかった。

 でもまぁ、それも当然かなと思う。基本的に僕はフォーマルなものが苦手だし、時代劇や歴史劇にも興味が薄いので。

 十九世紀のニューヨークの上級階級の社交界を舞台にしたこの恋愛劇は、ファッションはフォーマルウェア・オンリーで、登場人物の行動原理もその時代の因習に縛られているがゆえ、いまいち共感を呼ばない。

 同じく十九世紀が舞台でも、『プライドと偏見』などジェイン・オースティン作品の場合は主人公の明るさやコメディ要素で楽しく観られるのだけれど、この映画の場合はユーモアはゼロの不倫劇だから、なおさらとっつきにくい。

 原作を読んだばかりだから、それとの対比でけっこう興味深くは観られたけれど、これを映画単品で観た二十代の自分は、そりゃ楽しめなかったのも当然だなと思った。

 なぜ『タクシードライバー』のマーティン・スコセッシがこういう映画を撮ろうと思ったんだろう? と当時は疑問に思っていたような気がするけれど、今回はそういう疑問はなかった。

 その後に観た『救命士』や『ギャング・オブ・ニューヨーク』、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など、スコセッシはニューヨークの裏表に生きるさまざまな人々の姿を描くことをある種のライフワークにしている節がある。

 十九世紀のニューヨークの社交界を描いたこの映画は、スコセッシにとっては彼のニューヨーク・サーガの一環として撮るべくして撮った映画だったんだろうなと。

 いまさらながらそう思った。

(Apr. 09, 2025)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / 公開年 / シリーズ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
04/25Mortal Primetime / Sunflower Bean
04/25What The World Needs Now / Smokey Robinson
04/30シネマ/カプセル / aiko
05/02The Scholars / Car Seat Headrest
05/02Flying With Angels / Suzanne Vega
05/07Harry The Best 谷間の火狗 / 村越弘明
05/14Tall Tales / Thom Yorke & Mark Pritchard
05/14Gen / 星野源
05/16Better Dreaming / Tune-Yards
05/30Let All That We Imagine Be The Light / Garbage
05/30Possession / Ty Segall
06/13Remembering Now / Van Morrison
06/13Mixes of Lost World / The Cure
06/25LIVE 2024「前世」 / ヨルシカ
06/27Tracks II: The Lost Albums / Bruce Springsteen

【コンサート】
05/17ずっと真夜中でいいのに。@代々木第一体育館
05/18ずっと真夜中でいいのに。@代々木第一体育館

【サッカー】
04/25[J1 第12節] 鹿島-名古屋
04/29[J1 第13節] 横浜FC-鹿島
05/03[J1 第14節] 鹿島-町田
05/06[J1 第15節] 福岡-鹿島
05/11[J1 第16節] 鹿島-川崎
05/17[J1 第17節] 鹿島-清水
05/25[J1 第18節] 横浜FM-鹿島
05/31[J1 第19節] G大阪-鹿島

【準備中】
04/09ニール・ヤング/ジャーニーズ
04/19ロスト・イン・トランスレーション

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0