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  1. バンブルビー
  2. トランスフォーマー/最後の騎士王
  3. トランスフォーマー/ロストエイジ
  4. トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン
  5. 国宝
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バンブルビー

トラヴィス・ナイト監督/ヘイリー・スタインフェルド/2018年/アメリカ/Amazon Prime

バンブルビー (字幕版)

 ヘイリー・スタインフェルド主演で描くトランスフォーマー・シリーズの前日譚。今回はこれが観たくてここまでの作品を一気観したのだけれども。

 いやはや、残念ながら出来がいまいち過ぎた。もとはスピンオフとして製作されたのちに、シリーズ本編のひとつに組み込まれた、みたいな話のようだけれど、いや、これはスピンオフのままのほうがよかったんじゃ。主人公が女子高生ってことで、フォーマットはまったくの青春映画だし。しかもかなりB級テイストの。

 舞台となるのは第一作の二十年ほど前の八十年代。オプティマス・プライムよりも一足先に地球を訪れたバンブルビーが、ヘイリー・スタインフェルド演じる悩める女の子チャーリーと出逢い、いかにしてしゃべれなくなったかとか、なぜにバンブルビーと呼ばれるようになったかとかを、ずいぶんと安直な説明で描いてゆく。

 アメリカ映画にありがちなパターンで、いじめっ子への仕返しに悪趣味ないたずらをしたり、バンブルビーが好奇心から家の中をめちゃくちゃにしたり、主役たちがなんでそんなことするんだよって無責任な行動を取るのがこの映画の欠点。そういうのは観ていてちっとも楽しくない。

 なぜキャラの魅力をそぐだけのあんなシーンを描くんだろう? 笑わそうとしてるんだろうけど笑えない。ああいうのをアメリカ人は楽しいと思うんだろうか。だとしたら僕らのあいだにはかなり深い溝がある気がする。

 チャーリーがザ・スミスのファンって設定で、その時代の音楽がたっぷりとかかるのもこの映画の特徴で、そこはまさに僕のツボ――といえればよかったのだけれど、残念ながら僕はスミスのファンではないし、そのほかの音楽についても、いまいち趣味がかぶらず。

 逆に個人的にもっとも苦手な八十年代の空気感たっぷり。物語は薄っぺらだし、キャラの行動原理はいい加減だし、同じくヘイリーさん主演の『スウィート17モンスター』のアクション・コメディ版と呼んでもよさそうな、B級感あふれる青春映画に仕上がっている。

 とりあえずバンブルビーの変形シーンがガチャガチャと機械っぽい点だけはよかった。それ以外は残念ながら期待はずれの凡作。

 いまさらこんなことをいっても仕方ないけれど、ヘイリー・スタインフェルドはもうちょっと出る映画を選んだ方がいいと思う。

(Jul. 13, 2026)

トランスフォーマー/最後の騎士王

マイケル・ベイ監督/マーク・ウォールバーグ、アンソニー・ホプキンス/2017年/アメリカ/Amazon Prime

トランスフォーマー/最後の騎士王(字幕版)

 マーク・ウォールバーグ主演による前作の続編にして、ジョン・タトゥーロ、ジョシュ・デュアメル、グレン・モーシャワーら、前作には登場しなかった初期三部作の主要な脇役が再登場している点で、シリーズの集大成的な印象の一遍。現時点でマイケル・ベイが監督したシリーズ最後の作品でもある。

 物語的にはアーサー王の時代にもトランスフォーマーがいたという設定で、円卓の騎士の血を引くヒロイン役のローラ・ハドックという女優さんが重要な役どころを果たしている。あと騎士団の志を現代に伝える伯爵役でアンソニー・ホプキンスが出演しているのがキャスティング上のサプライズ。

 なにより今作は物語が派手。いままでも世界の破滅がどうとかいう話はあったけれど、今回はその規模が過去最大で、地球の天体レベルでの災厄が持ちあがり、『アベンジャーズ』や『スターウォーズ』に通じるスケール感があった。でもって味わいも最近のそれらのシリーズと同じような感じで新鮮さは乏しかった。

 おもしろかったのが、序盤に出てくるトランスフォーマーの声を聞いて、「あ、これスティーヴ・ブシェミだ」と一発でわかったこと。ブシェミのしゃべりって個性的で唯一無二だなぁと思った。

 もしかしたら、そのほかにも有名な人が声優を務めていたりする?――と思って確認したら、髭面の太ったオートボットの声がジョン・グッドマンで、侍みたいな兜のロボが、なんと渡辺謙だった。マジか。ぜんぜんわからなかった。

 ほんと、このシリーズは無駄にキャスティングが豪華だ。

(Jul. 11, 2026)

トランスフォーマー/ロストエイジ

マイケル・ベイ監督/マーク・ウォールバーグ、ニコラ・ペルツ/2014年/アメリカ/Amazon Prime

トランスフォーマー/ ロストエイジ (字幕版)

 前作とはキャストを一新したシリーズ第四弾。

 最初の三部作の主人公がまったく好きになれなかった身としては、ここでの主役の交替は大歓迎。マーク・ウォールバーグが特に好きってことはないけれど、彼のほうがまだ好感が持てる。

 物語としても、前作までが最初からドタバタ騒がしかったので、トランスフォーマーとの新たな出会いを描く序盤のゆっくりとしたペースがいいと思った。まぁ、主人公の友人は可哀そうすぎだし、その後は他と同じ感じになっちゃうけれど。

 おもしろかったのは、ウォールバーグ演じるケイドの娘役の二コラ・ペルツという女優さんが、第一作でのミーガン・フォックスからの流れを踏襲するセクシー美女なこと。役どころ的にはとくにお色気を振りまいたりしていないんだけれど、ぱっと見がギャル。なんだろう、シリーズとして必ずひとりは必ずセクシーな女の子を入れるのがお約束なのか。まぁ、だとしたら『バンブルビー』の主演はなぜにヘイリー・スタインフェルドなんだって話だ。

 物語は前作のあと、オートボットが人類の敵みたいな扱いになっていて、人目を忍んで潜伏していたオプティマスが主人公に見いだされる、というところから始まる。

 恐竜に変形するトランスフォーマー(ダイナボットというらしい)の登場が目玉のようだけれど、印象的にそれほど恐竜が目立っていた印象がない――というか、観たばかりなのに、どういう話だったか、ほとんど記憶に残っていない。

 とにかく主役が大人になったことで、過去作の青春恋愛ドラマ的な部分が抜け落ちているのが今作のいいところ。この手の話に余計な恋愛要素はいらない。

 傾いた倒壊気味のビルでのアクションとか、なにそれってナンセンスさだったりするし(9.11のあとでよくもあんなシーンを描くよなって思った)、細かいところでは突っ込みどころ満載だけれど、まぁ、全体としての印象は前作よりはよかった――ような気がしないでもない。

 ただしトランスフォーマーのフォルムが以前よりスマートになり、変型もCGっぽく流動的で、玩具的なガチャガチャした印象が薄れてしまったのは、いささか残念。

(Jul. 8, 2026)

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン

マイケル・ベイ監督/シャイア・ラブーフ、ロージー・ハンティントン=ホワイトリー/2011年/アメリカ/Amazon Prime

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン (字幕版)

 最初の二作品を観たまま、放置してあったこのシリーズ。

 シリーズ六本目の『バンブルビー』の主演がヘイリー・スタインフェルドだというのをいまさら知って、そりゃ観なきゃと思ったので、この機に一作目からその作品までをいっき観した。

 ということで、まずは前作から八年ぶりに観ることになったシリーズ第三弾。

 アポロ計画による人類初の月面探索の裏には、月の裏側に墜落したまま眠っている伝説のトランスフォーマーの存在がありました、という導入部から、その戦士センチネル・プライムの復活によって始まる大規模バトルの顛末を描いてゆく。

 申し訳ないけれど、このシリーズは主演のシャイア・ラブーフがどうにも好きになれない。どこがいいのかわからない。

 今回はそんな彼が、前作までのヒロインだったミーガン・フォックスと別れて、同じようなセクシータイプの美女(ロージー・ハンティントン=ホワイトリー)とつきあっているという設定になっている。

 第一作では冴えないオタクだった無職の青年が、どうしたらそう次々とセクシー女優とつきあえるんだって話だ。説得力がないにもほどがある。

 過去二作でたまたまトランスフォーマーと知りあって大事件に巻き込まれただけって印象の彼が、まるで世界のヒーローみたいな扱いになっていて、茶番感はんぱなし。おまけに小型のトランスフォーマー二体と一緒に暮らしていたりするし。なんなのあれ? 前作に出てきたやつだと思うんだけれど、なかよくなったんでしたっけ? シリーズなのに、ぜんぜん話の流れがつかめない。

 とにかく主役にまったく共感できないのがここまでの三部作の最大の欠点。

 キャストではフランシス・マクドーマンドが政府だか軍だかのお偉いさんの役で出ていてびっくりした。そのほかにもジョン・マルコヴィッチ(サムの就職先の癖のある副社長の役。不覚にも気づかなかった)やパトリック・デンプシーも出ている。もちろんジョン・タトゥーロも。みんなほんと、なぜこんな映画に……。

 つまらなかったとまではいわないけれど、派手なばかりで物語は平凡だし、それでいて上映時間は二時間半もあるし、キャストは無駄に豪華だし。いろいろ無駄遣いが激しい娯楽大作だった。

(Jul. 6, 2026)

国宝

李相日・監督/吉沢亮、横浜流星/2025年/日本/Amazon Prime

国宝

 実写の日本映画で興行成績ナンバーワン!――とかいうので、どんなにおもしろいのか観てみた。

 物語のスタートは1964年(僕の生まれる二年前)。そこから五十年をかけて、吉沢亮演じるヤクザの息子・立花喜久雄が、いかにして歌舞伎役者となり、人間国宝まで昇りつめるかを描いてゆく。

 はじまりはヤクザの新年会のシーンから。余興で歌舞伎を演じた喜久雄は、たまたま来訪していた歌舞伎役者の花井半二郎(渡辺謙)にその才能を見出される。

 ところが同じその夜、宴の最中に対抗組織の襲撃をうけて父親が殺されてしまう。喜久雄は刺青を入れて復讐を誓うも果たせず。身寄りを失って行き場を失った彼は、花井に引き取られて、歌舞伎の道を歩むことになる。

 花井には喜久雄と同い年の俊介(横浜流星)という息子がいた。ともに歌舞伎の道を極めんとするふたりは実の兄弟のような唯一無二の存在となってゆく。けれど血筋と才能の対立が二人の関係を引き裂き、やがてそれぞれの人生に様々な浮き沈みをもたらすことに……。

 吉沢亮と横浜流星という、当世きってのイケメンふたりが歌舞伎の女形を務めていてビジュアル最強なところへきて、たっぷりと尺を取って描かれる歌舞伎の名場面の数々に魅せられた人が多いのか。喜久雄の少年時代を演じた黒川想矢という男の子も、若き日の宮本浩次みたいなやんちゃな色気があって、きっと人気が出るんだろうなぁって思った。高畑充希と森七菜がアダルトな演技を見せているのも意外性があった。

 まぁ、歌舞伎を見たことのない人間にとっては勉強になる一方で、いささか歌舞伎シーンが長すぎる嫌いあり。説明不足なところもけっこうある。それでも全体的に奇をてらったところがない分、映画自体は好感がもてた。テーマ的にも演出的にも、これぞ邦画の王道なんじゃないかって気がした。

 監督の李相日(リ・サンイルと読むのは無理筋)は在日朝鮮人三世とのことで、そういう人が日本の伝統芸能にリスペクトを込めて、ここまで正統的な日本映画を撮ってみせたという事実に意外性があった。

(Jun. 12, 2026)