鹿島アントラーズ2-1横浜F・マリノス
J1・第38節/2025年12月6日(土)14:00/メルカリスタジアム/DAZN
やっったああぁーーー、9年ぶり9度目のリーグ優勝! 通算21冠達成!!
いやぁ、鬼木すごいわ。2018年にACLで優勝して20冠を達成してからの7年間、誰にも成し遂げられなかったリーグ制覇を、就任1年目にして実現してしまうのだから。マジ名将。まちがいなく森保退任後の日本代表監督候補の筆頭だろう。だとすると来年の夏にはお別れってことなってしまう。それは困った。
でもまぁ、素晴らしいのは中田浩二もだ。フットボールダイレクターに就任してチームの強化責任者となってすぐ、鬼木を招聘して、レオ・セアラ、小池、キム・テヒョンらを補強、荒木、松村もレンタル先から呼び戻して、シーズン途中で怪我人が出ると、即座に小川諒也やエウベルを獲得してみせた。彼ら新戦力がいてくれたからこその優勝だ。フロントって大事なんだなぁって思った。
鹿島がみごと優勝を決めたこの最終節のスタメンは、GK早川、4バックが濃野、植田、キム・テヒョン、小川、ダブルボランチが知念と三竿、二列目に松村、荒木、優磨を配して、レオ・セアラのワントップという布陣。途中出場は田川、小池、津久井の3人だけだった。
優勝のかかったこの大一番に荒木、松村をスタメン起用してきた鬼木はさすがだった。この先のことを考えれば、このふたりに自分たちがチームを優勝へ導いたという成功体験をさせるのは、とても大事なことだから。
実際にふたりはこの試合で大きな仕事をしてみせた。荒木は先制点、松村は追加点のアシストを決めている。松村は1点目にも絡んでいるし、守備でも気合のこもったプレーを見せてくれていて最高だった。この日のMVPはレオ・セアラで文句なしだけど、僕の選ぶ陰のMVPは松村。きょうみたいなプレーができるならば、来年はレギュラー確保も夢じゃないだろう。
でもまぁ、彼らが作ったチャンスをきちんと決めて、この日2ゴールで得点王を確実にしたレオ・セアラはさすがだった。結果的にはノーゴールでも得点王だったわけだけれども。彼の21ゴールが今年の栄冠をもたらしたのは間違いなし。移籍してきてくれてありがとう!
もちろん優磨もね。この試合ではそれほど目立っていなかったけれど、一年間最高のプレーを見せてくれた。今年の年間MVPが彼でなかったら驚きだ。
いや、でも今年よかったのは彼らだけじゃない。守っては早川がスーパーセーブを連発して、日本代表デビューを果たすまでになったし、植田直通は全試合フル出場・警告なしという素晴らしい成績を残した。関川の故障後に相棒をつとめたキム・テヒョンも成長著しく、この試合でもハイボールを跳ね返させたら、向かうところ敵なしの勢いだった。ボランチと両SBもローテーション気味の起用にめげずにがんばってくれた。
そういや、今年は前半の出来が悪い試合が多かったのに、この試合は珍しく前半からよかった。マリノスの守備が最近の相手よりも緩かった、というのもあるのかもしれないけれど(降格争いに巻き込まれたわけがわかった気がした)、それでも序盤からボールを支配して、前半は相手のシュートをゼロに抑える安定ぶり。おかげでレオ・セアラの先制点が生まれてからは、安心して観ていられた。まぁ、後半ロスタイムに途中出場の天野にゴールを許すまでは。最後がちょっと締まらなくて、いささかはらはらしてしまったけれども、でもまぁ、それもいい経験だ。終わりよければすべてよし。最高のシーズンの終わり方だった。
優勝を決めたあと、優磨が植田と三竿に抱きついて泣いていたのには、さすがにこちらも涙を誘われた。優勝監督インタビューでの鬼木の晴れ晴れとした表情もよかった。やっぱプレッシャーすごかったんだろうなぁって思った。ほんといい顔してました。お疲れさま。
今になってこんなことを言うとあとだしジャンケンみたいだけれど、今年は3連覇したころに近い感じがあった。あの頃も決して最強って感じではなかったのに、不思議と結果がついてきていた。今年もそう。ことやっているサッカーに関しては、柏、広島、町田なんかのほうが完成度は高くて、鹿島より強いんじゃないかと思っていたのに、結果的に頂点に立ったのは鹿島だった。
数えてみたら、全23勝のうち、2点差以上つけて勝ったのは7試合しかない。つまり残りの7割は1点差の勝利だったわけだ。ドローも含めれば、8割以上が1点差以内。そういうあたりもこれぞ鹿島の伝統って気がする。
まぁ、でも今年はまだ鬼木がやりたいサッカーには程遠い内容だったんだろうし、来年以降、チームがとう変わってゆくのか大いに楽しみだ。――って、だからこそ、マジで日本代表監督として引き抜かれそうなのが気がかり。代表監督を任すのは、願わくばあと4年後にして欲しい。よろしく。
裏では柏も勝ったので、結局最終的な勝ち点の差はわずか1(あぶねー)。いやぁ、ほんと最後まで厳しい戦いだった。京都が3位で終えたのもすごい。この2チームは監督が変わらないんだろうし、来年はなおさら厳しい戦いになりそうだなぁ……。
ということで2025年のJ1はこれにて終了。優勝は鹿島で、2位・柏、3位・京都。降格は横浜FC、湘南、新潟の3チーム。昇格は水戸、長崎に、プレーオフ準決勝を勝ち抜けた千葉、徳島のどちらか。千葉が昇格すると、ひさしぶりにJ1にオリジナル10が揃うそうなので、がんばって昇格してきて欲しい(ごめん徳島)。
来シーズンは半年たらずの百年構想リーグを挟んで、8月からの開幕。優勝してACLの出場も決まったし、忙しい一年になりそうだ。
(Dec. 09, 2025)

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