フランケンシュタイン
ギレルモ・デル・トロ監督/オスカー・アイザック、ジェイコブ・エロルディ/2025年/Netflix
メアリー・シェリーの名作『フランケンシュタイン』をギレルモ・デル・トロが映画化、しかも冒頭は原作通りに北極のシーン!
――ってことで楽しみにしていた作品。
でもこれがいまいち思っていたのと違った。
原作にある程度は忠実なのだろう(読んだのがずいぶん前なのでディテールはまったく忘れてしまった)。北極探検船の船長の手記から始まって、フランケンシュタイン博士の手記、そしてモンスターの手記と、三重の入れ子になった書簡小説の形式をとっている原作に基づき、この映画も同じ構成にはなっている。
ただ、フランケンシュタインが生み出したモンスターのもつ超常的な再生能力は絶対にこの映画のオリジナル。どんな怪我をしても、それこそ銃で撃たれても、爆弾を仕掛けられて爆破されても死なない。どんな傷もあっという間に治癒してしまう。
人によって生み出されたにもかかわらず、人類を超越した唯一無二の不死の存在。それゆえに天涯孤独な彼の、癒されることのない悲しみを強調するために、あえてそういう設定にしたのかもしれない。
でも僕にはそこが残念だった。不死の彼に向って、探検隊の隊員たちは遠慮なく発砲する。彼も自分に仇をなそうとする相手に遠慮なく殺す。両者のあいだで繰り広げられるそんな殺伐としたバトルにはいささか辟易としてしまった。
正直こういうのはもう食傷気味なんだよなぁ……。『フランケンシュタイン』でまで、そんなアベンジャーズや週刊少年ジャンプ的なアクションは観たくなかった。そういう余計なバトルシーンなしだったら、きっともっと好きになれたと思う。ギレルモ・デル・トロにそれを期待するのが間違いなんだろうか? まぁ、異形の者を愛する彼らしい作品なのは確かだけれども。
出演者はフランケンシュタイン博士役がオスカー・アイザックで、彼のパトロン役がクリストフ・ヴァルツ。僕が知っているのはこのふたりだけ。怪物役を演じているジェイコブ・エロルディもこれからはきっと有名になるんだろう。とはいえずっと特殊メイクをしているので、ほかの映画で彼の顔を見てもわからないこと間違いなし。
(Mar. 12, 2026)



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