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2026-04-24『爆弾』 New!
2026-04-22『ドールハウス』
2026-04-20J1百年構想リーグ・鹿島-浦和
2026-04-18『果樹園の守り手』
2026-04-15『荒木飛呂彦の漫画術』
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爆弾

永井聡監督/山田裕貴、佐藤二朗/2025年/日本/Netflix

 ひきつづき春の邦画祭り。二本目も宮本のMV(映画の予告編的なやつ)を観たら、なかなかおもしろそうだったので観ることにした作品。

 『国宝』が主要部門のタイトルを独占する勢いだった今年の日本アカデミー賞で、佐藤二郎が『国宝』の三俳優を退けて最優秀助演男優賞を獲得したサスペンス・スリラー。主題歌は宮本浩次だっ! 佐藤二郎はうちの弟と同い年だ!(だからなんだ)

 一昨年の『ラストマイル』と一緒で、これも連続無差別爆破テロ事件の話。そういや去年観た『新幹線大爆破』もそうだったし、立てつづけにこう爆弾を使った無差別殺人の映画ばかり作られるのをみると、この国はいささか病んでいるのではないかって気がしてくる。

 まぁ、それを喜んで観る僕らのような観客がいるからこそ作られているんだろうから、偉そうなことはいえない。

 物語は佐藤二郎演じる身元不明な愉快犯(暴行罪だか器物破損だかで現行犯逮捕されて尋問を受けている)と、彼がくりだす謎々仕立ての爆破予告に振り回される刑事たち――最初が染谷将太で、二番手が渡部篤郎、最後が山田裕貴――の尋問室でのやりとりを中心に進んでゆく。現場で捜査にたずさわる巡査の役で伊藤沙莉も出演してる。

 佐藤二郎の演技はさすが最優秀助演男優賞もの。気色悪くて小憎らしい。

 ただし彼のキャラクター設定はいささか説明不足な気がした。優秀な刑事たちを挑発しつづけ、つねに上手をゆく彼の優秀さの所以がきちんと説明されていないから、事件が解決してもいまいち気分がすっきりしない(単に僕が見過ごしただけ?)。思わせぶりな終わり方をしていると思ったら、原作には続編があるようなので、いずれ映画化されるんだろうその続編を観ろってことなのか。

 とりあえず、映画としてはおもしろかったけれど、やはり大規模なテロ事件を描く物語としては、犯行の動機づけに説得力がない。『ラストマイル』や『新幹線大爆破』もそうだったけれど、そんな動機でこんな大事件を起こされてもなぁって思ってしまう。まだ金のためっていわれたほうが納得できる。

 日本中を騒がすような一大事件の背後には、レクター博士のような、一般人の感性を超越した、純粋な悪の化身にいて欲しい。逆にそういうキャラクター造形ができないのならば、気安く無差別殺人なんて起こさないでくれたほうがありがたい。

 それにしても、こういう映画の主題歌に『I AM HERO』なんてタイトルをつける宮本って、やっぱどこかずれている気がする。

(Apr. 24, 2026)

ドールハウス

矢口史靖監督/長澤まさみ、瀬戸康史/2025年/日本/WOWOW録画

ドールハウス

 主題歌が気になって観た春の邦画二連発。

 一本目はずとまよの『形』が主題歌のホラー映画。監督の矢口史靖やぐちしのぶという人は僕よりひとつ年下だから、うちの奥さんと同い年だ。

 僕はホラー映画ってあまり興味がないし、うちの奥さんも「洋画はともかく邦画のホラーは怖くて嫌」って人なので、ずとまよが主題歌でなかったら、99%観ていなかったと思う。どちらかというと、好きなアーティストの曲が使われているからって理由で映画を観るほうが珍しい。エレカシが主題歌の映画もけっこうあるけれど、これまでひとつも観たことがないわけで。

 それなのにこれを観ようと思ったのは、『形』のリリース前にその曲が聴きたくて観た予告編がなんだかとてもおもしろそうだったから。亡くなった我が子のかわりに等身大の日本人形を愛でる長澤まさみの演技にはなんともいえない不気味さがあった。ずとまよ主題歌だし、たまにはこういう映画も観てみようって思った。

 でもこの映画、僕が予想していたホラーとは若干違った。

 前半の不気味な展開はだいたい期待通りだったんだけれど、人形の「あや」ちゃんの出自が明らかになる後半、田中啓司や安田顕が出てきて、人形が主演のふたりの手を離れたあたりからは、いまいちホラーっぽくなくなる。原因不明の怖さが、原因がわかったことで薄れてしまったというか。

 人形の由来が特殊すぎるせいで、長澤まさみが蚤の市だか骨董市だかで偶然人形を手に入れるという冒頭の展開がやたらと不自然で、全体的な物語の整合性が足りない気がする。変な因縁話をつけずに、この人形怖いねぇ……くらいで押し切ってくれた方が僕としては嬉しかった。

 結末もあまり好きではないけれど、まぁとりあえず主人公夫妻の次女が最後まで無事でなにより。冒頭で最初の子が命を落とすまでの展開はほんと嫌だった。いきなり観たのを後悔しました。ひとりだったら、あそこでやめていたかも。

(Apr. 22, 2026)

鹿島アントラーズ1-0浦和レッズ

J1百年構想リーグEAST・第11節/2026年4月18日(土)14:00/メルカリスタジアム/DAZN

 ついに安西が復帰後初スタメン! そしてボランチは樋口ではなく柴崎ってのが前節とのスタメンの違いだったホームでのレッズ戦。

 田川が2試合連続でスタメンの座を勝ち取ったのは意外性があった。途中出場は師岡、林、知念、津久井、小川の5人で、荒木、チャヴリッチ、樋口は出番なし、エウベル、溝口、関川はベンチ外ってあたりに競争の激しさが表れている。ほかのチームからしたら羨ましい充実ぶりでしょう。

 とはいえ、試合自体はこの日も難しかった。試合全体を通して、ほぼ互角の内容だったと思う。早川、西川の新旧日本代表GKが、ともにファイン・セーブで失点を防ぐシーンとかもあり、なかなかスコアが動く気配がない。

 これは今季初のスコアレスドローに終わるかも――と思った後半36分。

 セットプレーからのこぼれ球を積極的に奪い取った濃野が、そこから思い切りよく打ったシュートが浦和のゴールネットを揺らす。これが決勝点となって、鹿島がさらに勝ち点3を積み上げた。

 濃野はこのところデビューイヤーに近いイメージでゴール前のプレーに絡んできていたので、そろそろゴールが生まれそうな雰囲気ではあったけれど、それにしてもこういう膠着した試合で決めちゃうとは。持ってんなぁ。

 浦和はルーキー肥田野がベンチスタートで、ワントップはオナイウ。最終ラインには左SBの長沼洋一以外は知らない若手ばかりだし、外国人はマテウス・サヴィオひとりだし、ずいぶん様変わりしてきてんなって思った。

 でもこれでPK負けを含めて6連敗だそうで、首位・鹿島との勝ち点の差はじつに17。早々に優勝争いから脱落している。スコルジャ監督はこの大会でお別れってことになりそうな雲行きだ。

 鹿島では、柴崎が開始早々にボールを奪われてシュートを打たれたり、後半途中で足が釣ったりして、この日はいまいち安定感を欠く印象だったので、また次の試合ではスタメンを外れそうな気がする。

 そうそう、浦和でおーっと思ったのは、終盤にマテウス・サヴィオに替わって、かつてはその柴崎の跡を継いで鹿島の背番号10をつけていた安部裕葵が出てきたこと。

 わずか10分ほどの出場だったけれど、彼のプレーを観たのは何年ぶりだろう。浦和では背番号7をつけているから主力として期待されているのだろうし、早く完全復活して、かつての輝きを取り戻してくれるといいなと思う。

 まぁ、いまや敵なので、鹿島戦では応援できないけど。

(Apr. 20, 2026)

果樹園の守り手

コーマック・マッカーシー/山口和彦・訳/春風社

果樹園の守り手

 いやぁ、コーマック・マッカーシーは最初から手強かった。

 春風社という馴染みのない出版社から刊行されたこのデビュー作。

 ただでさえフォークナー的な意識の流れの手法で書かれていて、読み砕くのが大変だったのに、さらにあまり見慣れない二字熟語がたくさん出てくる翻訳も読みづらく、校正が甘いのか、誤字だと思われるところがあったりと、不幸な要素が重なって、やたらと難儀した。正直、どういう物語なのかも説明できない。

 物語の中心にいるのは、マリオン・シルダーという男性に、ジョン・ウェスリーという少年、あとアーサー・オウェインビーという老人。この世代の違う三人の話がいったりきたりしながら語られてゆく。

 いちばん出番が多いのはシルダーだと思うけれど、この人がどういう人物なのか、いまいち僕にはよくわからない。密造酒を運んでいる途中で事故を起こしたりするので、まともな一般人ではないのはわかるんだけれど、ではどういう経歴の人?――と問われても答えられない。

 あとのふたりの名前も書いたけれど、彼らは大半が「少年」と「老人」と表現されていて、匿名性が高い。老人の名前なんて、数回しか出てこないんじゃないだろうか。

 タイトルの『果樹園の守り手』は老人を示しているらしいけれど、その老人の名前さえはっきりしないというね。そもそも老人のいる場所がほんとに果樹園なのかもわからない。駄目すぎる。ほんと、全体的に緻密な描写がつづくのに、物語自体は曖昧模糊としていてなにが語られているのかよくわからない。僕には手強すぎた。

 そういう意味で、これは本当にフォークナーっぽい作品だと思った。これまでにマッカーシーの作品を読んでフォークナーを連想したことはなかったんだけれど、これは確実に南部文学の流れを汲んだ作品という感じだった。

 なぜ?――と思ったら、コーマック・マッカーシーって、ロードアイランド出身だけれど、子供のころに親がテネシーに引っ越して、アメリカ南部で育ったんですね。何冊もその作品を読んでいるのに、まったく知らなかった。

 とりあえず今回で全体像はつかんだので、これについてはいずれ再読して、きちんとディテールを把握したいと思います。今回はとりあえず読んだだけ。そんな作品。

(Apr. 18, 2026)

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦/集英社新書/Kindle

荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】 (集英社新書)

 漫画家・荒引飛呂彦が、自らが王道だと語るマンガの書き方について説明したハウツー本。

 荒木さんの語るところの「王道」はあくまで週刊少年ジャンプ的なマンガのそれで、『ジョジョの奇妙な冒険』ほかで、それをいかにして実践してきたかを、つまびらかに解説してくれている。マンガ家を目指す人にとっては、一読の価値はある作品でしょう。

 まぁ、逆にマンガを描いてない人間にとっては、そこまで響くところがないというか、あくまで少年マンガの王道にスポットしているので、創作論としてはやや偏った内容になっている。僕には野次馬的な読み方しかできなかったので、内容的には映画を語った前の二冊のほうがおもしろかった。

 それにしても、ワンアンドオンリーな作風を誇る荒木先生が、自らの作品を少年マンガの王道だっていいきっているのがすごい。でもってその王道を実現するために、システマティックな努力を重ねてきたところがなおすごい。

 「人気マンガ家になる」という夢を叶えるため、漠然とした試行錯誤を重ねるのではなく、きちんと現状を分析して、それに対して行動を起こすことで、一歩ずつ作品を進化させてきたからこそ、いまがあるというのがわかる。

 『ジョジョの奇妙な冒険』を読めば、その連載期間を通じて、荒木飛呂彦という人がマンガ家としてどれだけの成長を遂げてきたかは一目瞭然だ。多くのマンガ家はその長期の連載期間を通じて成長してゆくものだけれど、荒木さんほど劇的な変化を遂げた人はなかなかいないと思う。

 なぜ荒木飛呂彦が特別な存在たり得ているのか――その理由を本人が端的に教えてくれているのが本書。荒木ファンには必読の一冊。

(Apr. 15, 2026)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 出版社 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / / シリーズ / ドラマ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
05/01PEACHES! / The Black Keys
05/01Maitreya Corso / Maya Hawke
05/01They Came Like Swallows / Bonner Kramer/Thurston Moore
05/08Remember The Humans / Broken Social Scene
05/29The Boys Of Dungeon Lane / Paul McCartney
06/10I AM HERO 「俺と、友だち」盤 / 宮本浩次
06/10I AM HERO 「最高の日、最高の時」盤 / 宮本浩次
06/05I Built You A Tower / Death Cab for Cutie
06/26Bliss / Temples

【ライブ】
07/17HARRY & THE BIRTHDAY@SGC HALL ARIAKE
10/28BUMP OF CHICKEN@有明アリーナ
02/06BUMP OF CHICKEN@東京ドーム

【サッカー】
04/29[J1百年構想L 第13節] 東京V-鹿島
05/03[J1百年構想L 第14節] 鹿島-町田
05/06[J1百年構想L 第15節] 鹿島-水戸
05/10[J1百年構想L 第16節] 横浜FM-鹿島
05/17[J1百年構想L 第17節] 千葉-鹿島
05/23[J1百年構想L 第18節] 鹿島-F東京

【新刊書籍】
05/21『マルドゥック・アノニマス11』 冲方丁
07/03『夏帆 -The Tale of KAHO-』 村上春樹
07/14『サリンジャー初期短篇全集』 柴田元幸・訳

【準備中】
(未定)[蹴] 柏-鹿島
(未定)[音] 形藻土
(未定)[本] プロジェクト・ヘイル・メアリー
(未定)[本] 日出る国の工場
(未定)[映] 近畿地方のある場所について
(未定)[音] THE MONKEY/ザ・モンキー

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0