Coishikawa Scraps

小石川近況

Photo

更新履歴

2026-06-22W杯・チュニジア-日本 New!
2026-06-19W杯・オランダ-日本
2026-06-16『マルドゥック・アノニマス(11)』
2026-06-14『観光』
2026-06-12『国宝』
これ以前の更新履歴はこちら

検索

新譜

CASTLE PARK (輸入盤) 花落知多少 I AM HERO(通常盤) I Built You A Tower The Boys of Dungeon Lane As Time Explodes - Live Album

マンガ

雨夜の月(12) (コミックDAYSコミックス) 笑顔のたえない職場です。(15) (コミックDAYSコミックス) 盤上のオリオン(10) (週刊少年マガジンコミックス) MAO(29) (少年サンデーコミックス) カッコウの許嫁(33) (週刊少年マガジンコミックス) 七つ屋志のぶの宝石匣(27) (Kissコミックス) 恋せよまやかし天使ども(7) (デザートコミックス) きみは世界の中心です(3) (Kissコミックス) ダンダダン 24 (ジャンプコミックスDIGITAL)

読書中

小説の読み方、書き方、訳し方 (河出文庫) 蘇えるスナイパー(上) (扶桑社BOOKSミステリー)

最近の五本

チュニジア0-4日本

FIFAワールドカップ26・グループF/2026年6月20日(日)13:00~(日本時間)/エスタディオ・モンテレイ(メキシコ)/DAZN

 日本代表はこれまで日韓大会以外では一度も第2戦に勝ったことがない――。

 そんな不吉なデータがネットを騒がせたチュニジアとのグループリーグ第2戦。

 三苫、南野、遠藤と主力が故障で招集できなかったこの大会。加えてこの試合ではオランダ戦で怪我をした久保まで欠場を余儀なくされてしまった。

 それでもすっかり選手層の厚くなったいまの日本代表だと、そんな負傷者続出の状況でも問題なし。FIFAランキング45位のチュニジア相手に不覚を取ったりはしない。結果は4-0での快勝だった。

 この日のスタメンは、鈴木彩艶、富安、板倉、伊藤裕樹、堂安、佐野海舟、田中碧、中村敬斗、伊東純也、鎌田、上田綺世の11人。

 3バックを富安、板倉のふたりに入れ替え、鎌田を二列目に移して、ボランチには田中碧を起用。でもって久保のところには伊東純也をスタメン起用してきた。

 キーマン伊東がスタメンって時点で、あ、きょうは大丈夫そうだなと思った。

 そしたら開始わずか2分、中村敬斗のグラウンダーのクロスにゴール前の密集地帯にいた鎌田がヒールであわせて日本が早々に先制~。

 その後も「え、それが決まらないのか~」って決定機を再三作ってチュニジアを圧倒。やや試合が落ち着いてきたかと思った前半30分には、上田綺世のゴラッソで追加点を奪ってみせる。綺世すごっ。

 上田綺世は後半にもワンタッチパスで伊東純也の3点目をお膳立て。さらには佐野海舟のアシストから滞空時間の長いふわっとしたヘディングを決めて、2ゴール1アシストの大活躍でMVPに選ばれた。素晴らしい~。

 アントラーズの推しとしては、佐野海舟のアシストから綺世が決めた4点目がやっぱ胸熱だった。元鹿島のホットライン炸裂!――とはいっても、鹿島では一緒にプレーしたことがないから、僕がふたりの連係を見るのはこれが初!

 そういや、前半の日本は田中碧が最終ラインまで下がってボールをさばくシーンが多くて、海舟はボールに触る機会が少なく、きょうもいまいちかと思ったら、後半に入ってからは田中が前へ出て、海舟が下がる形になって、がぜん存在感が増した。やっぱ佐野はボールに触ってなんぼだよなって思いました。

 いやしかし、前半と後半でふたりの立ち位置を入れ替えるあたり、森保ってもしかしてすごいのか……。

 選手交替は、堂安&鎌田→菅原&鈴木淳之介、中村&富安→鈴木唯人&瀬古歩夢、綺世→後藤啓介の5組。両鈴木に後藤ら、馴染みのない若手が本当に代表にふさわしい選手なのかは、前節の塩貝と同様、いまだによくわからない。

 得点に絡んだ選手以外では、堂安がやたらと守備に献身的でびっくりした。得点力のある彼があれだけ守れれば、そりゃスタメンで使うよなって思った。

 チュニジアではカーリーヘアの10番ハンニバルがキーマンだったようだけれど、富安がマンマークに近いチェックについていて、自由にプレーさせていなかった。

 富安も板倉もぜんぜん普通にプレーできていたので、なぜにオランダ戦でスタメンをはずれたのか謎。強敵ブラジルかモロッコとの対戦が予想される決勝トーナメントの初戦へ向けたローテーションってことなのか。だとしたら森保、まじですごいかも……。

 とにかく、W杯での日本代表ということでいえば、4得点はこれまでの最多得点。1試合で2ゴール決めたのも綺世が初とのこと。しかもこれがFIFAワールドカップの通算1000試合目だったそうだ。そんな記録ずくめの一戦だった。

 ちなみにDAZNは有料のくせしてやたらとCMが入ってうざったいので、前の試合はNHKで観たのだけれど(本田が解説だった)、この日はあえてDAZNにしてみた。BS1の解説は森岡・林陵平コンビだというし、日テレはCMが入るから、ならばウッチーが解説のDAZNのほうがいいかなと思って。

 でもDAZN、やっぱ駄目だ。CM多すぎる上に、理由の説明もなく試合開始直前までウッチーが出てこないしで、なんだか放送事故みたいなことになっていた。給水タイムのときに地上波を確認したら、DAZNではCMが流れているのに、日テレはふつうに会場の様子を映していたりするし。金取っているほうがCMが多いのはどういうことだ。

 次のスウェーデン戦はまたNHKかなって思った。

(Jun. 22, 2026)

オランダ2-2日本

FIFAワールドカップ26/2026年6月15日(月)5:00~(日本時間)/ダラス・スタジアム/NHK

 ワールドカップの開幕から3日目。4年ぶりに日本代表の試合を観た。

 森保が監督を辞めるまでは観ないつもりだったけれど、そうなると今回のW杯をいっさい観ないか、もしくは観るけど日本の試合はスルーするかって、なにそれな選択になってしまう。せっかくDAZNと契約していて、全試合リアルタイムで観られるのだから、もうつべこべいわずに観ることにしました。親善試合じゃなければ、森保采配もそれほどストレスにならないだろうし。この4年間でどれだけ日本代表が進歩したのか、お手並み拝見とゆこうと思う。

 ただし。今回の大会は北中米が舞台で、試合は真夜中から午前中が主体だから、ふつうに9時5時で働いている六十近い身としては、さすがに午前1時とか4時とかの試合を観たり、感想を書いたりするのはきびしい。なので今回は観やすい時間にやっている試合だけ適当に観て、日本代表以外の試合は感想も書かないことに決めました。

 ということで、午前4時からだった開幕戦のメキシコ-南アフリカ戦もパス。1998年に初めてW杯を観て以来、開幕戦をスルーしたのは初めてだ。ちょっぴり残念な気がしなくもないけれど、まぁこれも寄る年波のせいと諦めて、適度な温度感でW杯とつきあってゆこうと思います。

 さて、ということで、2026年FIFAワールドカップの日本代表の初戦。対戦相手はグループ一の強豪オランダ。

 優勝を狙うと大言壮語する森保がこの試合に選んだイレブンは、GKが鈴木彩艶、DFが3バックで渡辺剛、谷口彰悟、伊藤洋輝、ウィングバックは右が堂安律で、左が中村敬斗、ダブルボランチは佐野海舟と鎌田大地、シャドーに久保建英と前田大然、そして上田綺世のワントップという布陣だった。

 試合の3日前にキャプテンの遠藤航が離脱するというハプニングがあって、かわりに板倉がキャプテンを務めると聞いていたのに、その板倉はまさかのベンチ。故障明けの富安のスタメン起用も避けたので、3バックは意外性のある顔ぶれになった。

 もしかして、ずっと日本代表を観てきた人たちにとっては、それほど意外じゃないんだろうか? 少なくても前大会が終わった時点で「次の大会は、渡辺、谷口、伊藤の3バックで戦いますよ」なんていわれたら、「なにいってんの?」って思ったと思う。

 鹿島サポとしては、上田綺世と佐野海舟がスタメン起用されているのがポイント。試合を観ようと思った要因のひとつはこのふたりの出場が予想されていたからだし。元鹿島のふたりが世界とどう渡りあうのかは当然気になる。

 まぁ、とはいえ、結果はふたりともぼちぼちだった。綺世は惜しいシュートが1本あったけれど、目立ったのはそのシーンだけだったし、海舟も二、三、彼らしいボール奪取と巧みなボールさばきを見せるシーンがあったものの、正直そこまで特別でもなかった。

 僕は森保が守田を招集せず、コンディションが計算できない遠藤を呼んでドタキャンしたのは海舟がいればひとりで十分だと考えたためだと踏んでいるのだけれど、この日くらいの出来だとスタメンに定着できるかは微妙な気がした。ただ、守備力が軸のボランチってほかにいないんだよなぁ……。海舟がけがしたら森保はどうする気なんだか。

 そのほかだと綺世と前田大然を併用してきたのがいささか意外だったけれど、FIFAの公式サイトだと大然はMFになっているので、今回は最初からFWの扱いではないのかもしれない。

 ちなみに代表発表時にFWとMFを区別しない曖昧さも僕が森保を嫌いな要因のひとつ。試合当日のメンバー表ではポジションを明記する必要があるんだろうから、それなら最初から男らしく、はっきりしとけよなぁって思う。

 森保の嫌いなところをあげつらっていると、それだけで原稿用紙十枚くらい書けちゃいそうなので、ひとまずこれくらいにしとく。

 まぁ、4年ぶりの代表戦ではあったけれど、その間も試合結果はニュース等で追っていたし、前大会にはいなかった彩艶、渡辺剛、海舟のプレーはJリーグで観ていたので、プレースタイルに馴染みがないのは中村敬斗だけだった。その中村の活躍もニュースで漏れ聞いていたし、そういう意味では意外性があったのは3バックの顔ぶれだけという印象の今回の日本代表だった。

 あ、あと途中出場の塩貝。彼はまったく知らなかった。最後に出てきて、プレータイムも10分程度だったから、どんな選手かまったくわからず。その他の途中出場は、伊東純也、富安、小川航基、菅原の計5名だった。

 今大会は、スローインは5秒以内じゃないといけないとか、選手交替には10秒以上かけちゃいけないとか、いろいろ細かいルール変更がある。運営上のルールでも、国歌斉唱はスタメンだけではなくベンチ入り全員でするとか、暑さ対策のため、試合の途中に給水タイムを取るというのがある。

 給水タイムは「ハイドレーション・ブレイク」というそうだけど、わざわざそんな文字数使ってカタカナ英語にしなくてもいいじゃんって個人的には思う。そもそもこの日は気温20度とかだったらしいので、それだったら中断をはさむ必要がないんじゃって気がするけれど、試合ごとに取ったり取らなかったりだと不公平だし、理由もわかりにくいから、一律ブレイク入れましょうってことなのか。いろいろ面倒くさい世の中だ。

 こういう試合内容に関係のないどうでもいい話って、いままでだと日本代表以外の試合を観て書いていたと思うんだけれど、今回は日本の試合しか書かないので、どうにも無駄話が増えてしまう。いけません。

 さて、肝心の日本代表の初戦がどうだったかというと――。

 正直、スコアレスで終わった前半はどんなだったか記憶にない。午前5時に起床してすぐ観始めたので、まだ頭が働いてなかったのかもしれない。

 試合が動いたのは後半5分。オランダのキャプテン、ファンダイクにセットプレーの流れからヘディングを決められてしまう。高さに負けたとかいうんではなく、単純にマークがずれていただけって失点。

 でもその7分後には日本代表にも同点弾が生まれる。決めたのは中村敬斗。思い切りのいい見事なシュートだった。彼はいい選手だなって思った。

 でもせっかく追いついたのに、それから10分もせずにまた失点してしまったのがいただけない。

 決めたのは、でかい選手ばかりのオランダにあって、身長が僕と変わらないサマーフィルという小柄な黒人の選手。ペナルティエリアの右からの豪快な一発。シュートコースに日本の選手が複数いたのに、あっさりとゴールネットに突き刺さってしまって、なにそれって感じだった。1点目の失点もけっこうイージーな感じだったし、今回の代表って守備がよくなくない?

 まぁ、3バックには急造感があるし、ウィングバックが堂安と中村で、ボランチに鎌田を起用しているって時点で、かなり攻撃的ではあるから、致し方ないのかもしれないけど。でもこの日みたいな失点をしていたんでは、優勝なんてとんだ笑い話だろう。

 森保で不思議なのは、そのあとの選手交替。1点負けている状況で、なぜ富安と菅原を投入する? 菅原なんて堂安との交替だよ? 得点が必要なのに攻撃力下げてどうする――と思ったのだけれど。

 その二人と一緒に入った小川航基がセットプレーからヘディングを決めて同点に追いついちゃうんだからびっくりだよ。もうわけわかんない。森保采配、ミラクルすぎる。

 小川が喜びを爆発させてゴールパフォーマンスを見せたので、誰もが小川のゴールだと思ったこの場面。シュートコースにいた鎌田の頭にあたっていたので、記録は鎌田のゴールになったのもお笑い種。鎌田、ごっつぁんゴール過ぎる。W杯初ゴールを奪われた小川はお気の毒さま。触んなよなぁ、鎌田。

 ちなみにこの得点シーンでCKを蹴ったのは伊東純也だった。後半に入って日本の攻撃が活性化したのは彼が出てきたからじゃないかって気がするし、森保ジャパンの最重要選手は、じつは久保でも堂安でもなく伊東だろうって状況は、4年前と少しも変わっていない気がする。

 ということで、今大会も伊東純也をどう使うかが、日本代表の命運を分けると見た。

(Jun. 19, 2026)

マルドゥック・アノニマス11

冲方丁/ハヤカワ文庫JA/Kindle

マルドゥック・アノニマス 11 (ハヤカワ文庫JA)

 前作から一年ぶり――といいつつ、遅ればせながらの読者の僕にとってはもうちょい短い――となる最新刊は、ラスティによるホテル籠城事件の決着編。

 序盤からゴリゴリと派手なバトルシーンが延々とつづくので、今回はただひたすらバトルあるのみ!――って展開で最後まで押し切るかと思ったらば、だ。

 ある程度ページ数を残して事件に決着がつき、謎の新キャラエド・ゴーリーの意外な正体があきらかになって、ようやく一段落……と思ったあとに。

 しばしのインターバルを挟み、もうひと波乱ある。

 オフィスとクインテットが同時にシザースの襲撃を受け、仲間がばたばたと倒れる緊急事態が発生。

 さらにシザースは、ノーマ・オクトーバーとの結婚を前提にしたおつきあいのため、彼女のウィルスに感染させられて人事不省となったハンターの拉致へと動き出す。

 この窮地を抜け出すため、バジルはバロットへの緊急コールを発動。

 かくして再び――ではなくみたび?――オフィスとクインテットとの共闘による戦いが始まる。今度の敵はシザース!

 なかなか終わりの見えなかったこの物語にも、ようやく真のクライマックスが近づいてきた感じがする。

 つづきはまた来年かぁ……。

(Jun. 16, 2026)

観光

ラッタウット・ラープチャルーンサップ/古屋美登里/ハヤカワepi文庫

観光 (ハヤカワepi文庫)

 申し訳ないけれど、まったく名前を覚えられる気がしない。

 タイ系アメリカ人作家、ラッタウット・ラープチャルーンサップの短編集。

 アメリカの非白人系作家ということで、『オスカー・ワオの短く凄まじい人生』のジュノ・ディアスを連想しながら読み始めたら、一話目の『ガイジン』――タイ旅行中のアメリカ人女性とアバンチュールを重ねるハーフのタイ人の青年の話――がまさにそんな印象だったので、同じように奔放な性遍歴を描くタイプの作家かと思ったら、似た感触だったのはそれ一編だけだった。

 そもそもジュノ・ディアスの作品はアメリカに移民してきたドミニカ人が主役で、舞台はアメリカだったけれど、この短編集の舞台はすべてタイだ。そういう意味では表現に向かう立ち位置自体が基本的に違う。

 アメリカ人ではあるんだろうけれど、テーマはタイという国に生きる人々の姿。どの短編も自分と大事な人たち――家族や親友―とのきずなや断絶を、優しい視点で描いてゆく。シビアなテーマを扱いながら、最悪をぎりぎりで回避して、見事に軟着陸させているというか。扱う素材はハードだけれど、仕上がりはソフトだというか。そんな感触の短編がほとんどだった。

 女性観光客との刹那な逢瀬を重ねるハーフの青年。兄の風俗通いについてゆく幼い弟。親のコネで徴兵を回避したことを親友に伝えらない少年。まもなく失明する母親と最後の旅に赴く青年。カンボジア難民の女の子との思い出を汚す少年。タイで結婚した長男に引き取られて母国アメリカを離れた車椅子の老人。闘鶏で負けつづける父親を見守るしかない女の子。

 ――そんな老若男女とりまぜたこの本の登場人物たちの物語は、いざ自分の身に置き換えてみたら、やりきれない話ばかりだ。

 それでいて読後感は思いのほか穏やか。幸せだとはいえないけれど、不幸だと嘆いてばかりいるもの違うよなって。なんとなくそんな捌けた感覚がある。

 描こうと思えば描けるどん底を描かない――もしくは描けない。どちらかは知らない。そこのところにこの作家の文学的な弱さと魅力が併存している気がする。

(Jun. 14, 2026)

国宝

李相日・監督/吉沢亮、横浜流星/2025年/日本/Amazon Prime

国宝

 実写の日本映画で興行成績ナンバーワン!――とかいうので、どんなにおもしろいのか観てみた。

 物語のスタートは1964年(僕の生まれる二年前)。そこから五十年をかけて、吉沢亮演じるヤクザの息子・立花喜久雄が、いかにして歌舞伎役者となり、人間国宝まで昇りつめるかを描いてゆく。

 はじまりはヤクザの新年会のシーンから。余興で歌舞伎を演じた喜久雄は、たまたま来訪していた歌舞伎役者の花井半二郎(渡辺謙)にその才能を見出される。

 ところが同じその夜、宴の最中に対抗組織の襲撃をうけて父親が殺されてしまう。喜久雄は刺青を入れて復讐を誓うも果たせず。身寄りを失って行き場を失った彼は、花井に引き取られて、歌舞伎の道を歩むことになる。

 花井には喜久雄と同い年の俊介(横浜流星)という息子がいた。ともに歌舞伎の道を極めんとするふたりは実の兄弟のような唯一無二の存在となってゆく。けれど血筋と才能の対立が二人の関係を引き裂き、やがてそれぞれの人生に様々な浮き沈みをもたらすことに……。

 吉沢亮と横浜流星という、当世きってのイケメンふたりが歌舞伎の女形を務めていてビジュアル最強なところへきて、たっぷりと尺を取って描かれる歌舞伎の名場面の数々に魅せられた人が多いのか。喜久雄の少年時代を演じた黒川想矢という男の子も、若き日の宮本浩次みたいなやんちゃな色気があって、きっと人気が出るんだろうなぁって思った。高畑充希と森七菜がアダルトな演技を見せているのも意外性があった。

 まぁ、歌舞伎を見たことのない人間にとっては勉強になる一方で、いささか歌舞伎シーンが長すぎる嫌いあり。説明不足なところもけっこうある。それでも全体的に奇をてらったところがない分、映画自体は好感がもてた。テーマ的にも演出的にも、これぞ邦画の王道なんじゃないかって気がした。

 監督の李相日(リ・サンイルと読むのは無理筋)は在日朝鮮人三世とのことで、そういう人が日本の伝統芸能にリスペクトを込めて、ここまで正統的な日本映画を撮ってみせたという事実に意外性があった。

(Jun. 12, 2026)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 出版社 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / / シリーズ / ドラマ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
06/26Reality Awaits / The Strokes
06/26The Ground Above / Beth Orton
06/26Bliss / Temples
07/03Confessions II / Madonna
07/10Foreign Tongues / The Rolling Stones
08/12RADWIMPS 20th ANNIVERSARY LIVE TOUR [BD] / RADWIMPS

【ライブ】
07/17HARRY & THE BIRTHDAY@SGC HALL ARIAKE
10/28BUMP OF CHICKEN@有明アリーナ
02/06BUMP OF CHICKEN@東京ドーム

【サッカー】
06/26[W杯] 日本-スウェーデン

【新刊書籍】
07/03『夏帆 -The Tale of KAHO-』 村上春樹
07/14『サリンジャー初期短篇全集』 柴田元幸・訳

【準備中】
06/25[音] 宮本浩次@ぴあアリーナMM
06/27[本] 夜のくもざる

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0