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2026-03-06『薔薇の名前』 New!
2026-03-03J1百年構想リーグ・浦和-鹿島
2026-02-28『カンガルー日和』
2026-02-25『Somebody Tried To Sell Me A Bridge』
2026-02-23J1百年構想リーグ・鹿島-柏
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新編 日本の面影 (角川ソフィア文庫) 幕末 (文春文庫)

最近の五本

薔薇の名前

ウンベルト・エーコ/河島英昭・訳/東京創元社(全二巻)

薔薇の名前<上> 薔薇の名前<下>

 興味はあるのに読めないでいる本がたくさんある。この『薔薇の名前』もそのうちのひとつだった。

 名作だといわれるし、映画化もされたくらいだからおもしろいんだろうと思いつつも、読む機会が作れずにいた。僕の軸足は英米文学なので、イタリアの小説となると、いささか距離が遠くなる。それを読むなら、まだ読んでない英米文学がたくさんあるじゃんってことになる。

 加えてこの作品の場合、翻訳の刊行から四半世紀が過ぎてなお文庫化されていないという特殊な作品だったのも、手に取りにくさを助長していた。

 文庫化されていないから価格的に手に取りにくい――という意味ではなく。

 本は音楽と並ぶ一番の趣味なので、そこに出し惜しみはしない(まぁ、懐が許す限り)。それどころか単行本で読める本は、文庫化されていても極力単行本で読むことにしている。たまには装丁の好みで文庫本を選ぶこともあるけれど、基本的にはどちらか一方を選べといわれれば単行本を選ぶ。若いころに貧乏で文庫本しか買えなかった反動かもしれない。

 なので、買いそびれている作品については、文庫化されるタイミングで「あ、やばい、絶版になるかもしれないから単行本を買っとかなきゃ」と思うことが多い。

 ところがこの作品の場合は長いこと文庫化されていないので、そう思うタイミングもなかった。結果、いつかは読もうと思いながら四半世紀……。

 このたび、文庫化されるかわりに「完全版」と称した改訂版が刊行されたので、ちょうどいい機会かららそれを読もうと思っていた――んでしたが。

 いざ発表されたその価格が上下巻あわせると千八百円も高くなっていた。

 いくら出し惜しみをしないといっても、好きになれるかどうかもわからない作品にそれだけ余計に出す? そもそも新しい装丁が気に入るかもわからないのに?

 ――などとどうしようか悩んでいたら、完全版の刊行にあわせて、旧版は出荷停止になるという発表があった。

 もともとこの作品が気になっていたのは、その装丁に惹かれていたからというのも大きかったので、その時点でもういいやと諦めて、完全版の装丁の発表を待たずに古いほうを買った。すでにジュンク堂ほかの書店では在庫切れになっていたので、あわてて在庫があったアマゾンでポチった。

 ということで刊行から四半世紀のときを経て、いささか傷み気味の単行本をゲットして、いまさら読んだイタリア文学の逸品。

 うん、なるほど。これはすごい。素直にすごいとは思う。思うんだけれど、でも好きかといわれると、それほど好きとはいえない。

 もとより時代劇と現代劇とどっちが好きかといえば現代劇だし、中世のイタリアの修道院を舞台に、キリスト教の蘊蓄をこれでもかと詰め込んで語られるこの小説は、僕の趣味からは基本的にずれていた。そんな読んで楽しいって話でもないし、読みやすいわけでもないし。これが世界中でベストセラーになったのってすごいなって思った。

 ミステリの意匠を借りこそすれ、主題はむしろ宗教談義。その点では同じようにミステリの形でもって妖怪を語った『姑獲鳥の夏』に近いものがあると思った。まぁ、格調はだいぶん違うけれども。でもこちらもエロがあったり、下ネタがあったりで――キリスト教の厳格さに対するアンチテーゼなのだろうけれど――それほどお上品でははなかったりする。

 いずれにせよ、わざわざ高い金を払ってまで完全版を読みたいと思うほどではなかったので、絶版ぎりぎりで旧版を手に入れておいてよかった――といいたいところなんだけれど、読んだいまとなると、新しい装丁もけっこう悪くない気がしていて、完全版の初版を買わなかったことをちょっとだけ後悔する気持ちが……。

 なんて駄目な本好きなんだ。

(Mar. 06, 2026)

浦和レッズ2-3鹿島アントラーズ

J1百年構想リーグEAST・第4節/2026年2月28日(土)14:00/埼玉スタジアム2002/DAZN

 2月最後の試合は、満員の埼玉スタジアムでのレッズ戦。これがまさかの逆転劇となった。

 前節の内容がよかったからだろう、鬼木がこの試合に選んだスタメンはその柏戦と同じだった。

 つまりこの日も左SBは溝口。僕には小川にベンチを温めさせて溝口を使う理由がわからない。前半の2失点はどちらも左サイドを突かれたものだったし、それって溝口の守備力に問題があるということなんじゃないの?

 まぁ、小川の守備力がどれくらいなのかもわかっちゃいないんだけれど、どちらかといえば経験値が高くて攻撃力も期待できる小川のほうが観たい。溝口にはいまだ元日本代表を超えるほどのプレーを見せてもらった記憶がないんだけれど、鬼木の評価はおそらく違うんだろうな。

 まぁ、リーグ戦も序盤だし、いまのうちに若手に経験値を積ませておきたいという思いもあるのかもしれない。去年も途中までは出番が多かった船橋が、終盤には出場機会を失ったりしていたし。状況を見てその辺を臨機応変に対応できるのも、鬼木の監督としての強みなのかも。

 なんにしろこの試合は前半の途中までに2点を許す苦しい展開になった。

 1点目は右サイドへのロングボールから金子の突破を許して、彼が入れたクロスに大卒ルーキーの肥田野があわせたもの。

 肥田野はスコルジャのお眼鏡にかなったらしく、開幕から4試合で3度目のスタメン。でもって2ゴール。たいした決定力だ。

 2点目は左CKからファーに流れたボールを渡邊凌磨にポスト近くで押し込まれた。

 浦和で3年目になる渡邊はキャプテンマークを託されて、すっかりレッズの中心選手になっていた。あらゆる場面に顔を出す活躍だった。

 マテウス・サヴィオも柏のころと変わらぬ技術力の高さと献身性の光るプレーぶりで存在感があった。このふたりがいまのレッズのベスト・プレーヤーだと思った。

 あと、今週移籍が決まって欧州から戻ってきたばかりのオナイウ阿道(ドレッドヘアになっていて誰かと思った)が後半途中から出てきた。でもさすがに移籍してきたばかりだし、この試合では特筆するほどのプレーは見せていなかった。

 ということで、前半のうちに2失点してしまった鹿島だったけれど、だからといってそのまま負けたりはしないのが、いまのチームのいいところ。去年無失点で終わったのはたった5試合だけだったし、今年もまだ始まったばかりとはいえ、ここまで全試合で得点している。1点返しさえすれば結果はわからない――と思っていたら、前半のうちに運が味方して、その1点がもたらされる。

 セットプレーの流れから三竿がペナルティエリア内で折り返したボールが関根の腕にあたってVARが介入、ハンドの判定になった。このPKをレオ・セアラがしっかり決めて1点差で前半終了。

 でもって、後半に入って10分たったところで、樋口の右CKから優磨がどんぴしゃのヘディングを決めて同点。さらには試合終了間際の90分、途中出場で出てきたばかりの柴崎の左CKにチャヴリッチが頭であわせてついに逆転! 劣勢だった試合を見事にひっくり返してみせた。

 いやぁ、今年はセットプレーの精度がやばい。崩せなくてもセットプレーさえ取れれば点が取れちゃう感じ。頼もしいったらありゃしない。

 途中出場は林、チャヴリッチ、知念、柴崎、田川の5人。決勝点が生まれるきっかけになったCKは田川がハイプレスで得たものだったそうで、それを柴崎が蹴ってチャヴリッチが決めるという、途中出場の選手たちの活躍による1点だった。

 これで3連勝で、勝ち点10に一番のりして首位に浮上~。まだ始まったばかりとはいえ、この結果には文句のつけようがない。

(Mar. 03, 2026)

カンガルー日和

村上春樹/講談社文庫/Kindle

カンガルー日和 (講談社文庫)

 月刊村上春樹その二。

 最初に『村上朝日堂 はいほー!』を読んだのは、春樹氏のエッセイが苦手なので、先に片付けてしまおうと思ったからだったのだけれど、それが思ったよりも悪くなかったので、いきなり方針変更。ここからは時系列で古い順に読んでゆくことにした。

 というわけで二冊目は『カンガルー日和』。

 この本を読んでなかったのは、ショートショート的な長さの短編集というのにいまいち興味が持てなかったから。

 ショートショートというと星新一のイメージが強くて、失礼ながら文学よりもエンタメ寄りなイメージが強い。読めば楽しめるのかもしれないけれど、ページ数的にどうしたって通常の短編のような感動は味わえないのだから、わざわざ時間を割いて読むこともないと思ってしまっていた。マンガでいえば、四コマ漫画は読まなくてもいいやって思ってしまうのに近い感じ。

 でもこの本はけっこうよかった。短いからこそ一篇一遍に村上春樹ならではのエッセンスがさりげ気なく形を取っている感じがする。

 まぁ、羊男が出てくる『図書館奇譚』(この本唯一のふつうの長さの短編)とか、『あしか祭り』とかは、まさに僕の苦手な村上春樹の典型って短編だったりする。

 でもそのほかの多くの短編は短さゆえに下手に奇をてらっていない感じがあって、そのさらりとさりげないところが好印象だった。

 収録作品のいくつかは、逆輸入版のアンソロジーにも収録されているので、すべてが初めてというわけではなかった。

 なかでも『1963/1982年のイパネマ娘』はつい最近どこかで読んだ気がする――内容は覚えていなかったけれど、タイトルにすごく既視感がある――んだけれど、はてどこでだっけ?……としばらく悩んでから、ようやく『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29』だと思いあたった。あぁ、すっきり。

(Feb. 28, 2026)

Somebody Tried To Sell Me A Bridge

Van Morrison / 2025

Somebody Tried To Sell Me A Bridge

 前回ヴァン・モリソンの『Accentuate The Positive 』を取り上げてからまだ二年しかたっていないのに、それから現在までの間に、なんと四枚もの新譜がドロップされている。

 まずは廃校が決まった母校(の体育館だか講堂?)で行った十年前の凱旋公演の模様を収録したライブ盤『Live at Orangefield』。

 つづいて過去曲にジャズ・アレンジを施し、ウィリー・ネルソンやジョス・ストーンらをゲストに迎えてデュエットを聞かせたセルフカバーアルバム『New Arrangements and Duets』(なんのひねりもないそのまんまなタイトル)。

 あけた2025年の夏前には三年ぶりの完全新作オリジナル・アルバム『Remembering Now』がリリースされたので、感想を書かないとなぁと思っていたら、間髪入れずにそのわずか半年後にはこの『Somebody Tried to Sell Me A Bridge』がリリースされるという。しかもこれが全二十曲入りでCD収録時間上限に達するボリューム。

 すでによわい八十ですよ? なんでこんなに精力的なの?

 にわかには信じがたい創作意欲だ。

 まぁ、内容はこのところの御大の定番といった感のある、自前の新曲を数曲加えたブルースのカバー・アルバムだから、制作コストは低めなのかもしれないけれど、それにしたってねぇ……。

 いやはや、すごすぎる。お元気でなにより。

 今回はエルヴィン・ビショプやタジ・マハール、バディ・ガイらをゲストに迎えているのもポイントだ。最多はビショップさんの六曲で、あとのふたりが二曲ずつ。

 僕にはあまり馴染みのない人ばかりだけれども、どなたもヴァン・モリソンにとっては同世代のレジェンドたち。でもって、ともにブルースを愛する者どうし。その演奏が悪かろうはずがない。女性コーラスとかホーンとかもたっぷりと入っていて、わいわいと楽しげで素敵です。

 あいかわらずカバー曲の選択は激渋で、僕が知っていたのは『Ain't That A Shame』一曲だけなんだけれど、その曲にしてもアレンジがあまりにファッツ・ドミノのオリジナルやジョン・レノンが『Rock 'N' Roll』で聴かせたカバーと違いすぎていて、それと気がつきませんでした。おそまつ。

(Feb. 25, 2026)

鹿島アントラーズ2-0柏レイソル

J1百年構想リーグEAST・第3節/2026年2月21日(土)16:00/メルカリスタジアム/DAZN

 去年はリカルド・ロドリゲスのもとで大躍進を遂げ、最後まで激しい優勝争いを繰り広げたレイソルだったけれど、今大会は初戦で川崎に5-3という大乱打戦のすえに負け、前節もヴェルディに逆転負けをくらって、ここまで2連敗。序盤から苦しい戦いを強いられている。

 前節は後半ロスタイムに原田がレッドカードで退場してしまい、この試合は出場停止だったので、3バックは古賀を中心に、右が24歳の馬場、左が元鹿島の杉岡という組み合せで、三丸を左サイドウィングに起用していた。

 なぜにいつもはCBの三丸とSBの杉岡のポジションを入れ替えたのかわからない。調べたら三丸よりも杉岡のほうが背が高いので、高さを買ったということなのかもしれない。初戦から守備が綻びているので、なんとかしたいという苦肉の策なのかも。

 対する鹿島は前節は出場停止だった三竿が戻ってきて、樋口とコンビを組んだ。

 前節は決勝点の起点となった柴崎と、精力的に最後まで足を止めなかった樋口、どちらも好印象だったので、今節のボランチの組み合わせはどうなるか注目していたのだけれど、鬼木の選択は三竿と樋口だった。今季のボランチの軸は三竿ってことらしい。

 スタメンではあと両SBが濃野と溝口だったのが前節との違い。

 まさか決勝点をアシストした小川をはずして溝口を使ってくるとは思わなかった。鬼木の起用法って地味な意外性がある。その試合で足を痛めて途中交替した小池はベンチ外だった。

 この試合のひとつめのポイントとなったのは、前半なかばに早川がPKを取られたシーン。右SWの山之内(22歳のこの選手はかなり目立っていた)がゴール前でボールを受けようとしたところへスライディングしてクリアにいってファールを取られた。まぁ、ボールにはいっていたし、あのファールは致し方なし。運がなかった。

 でも細谷がキッカーを務めたこのPKを早川は見事に止めてみせた。しかもゴールど真ん中へのキックを微動だにせずにがっしりと胸で受け止めて。あんな動きの少ないPK、初めて見たよ。なにごとかと思った。

 ちなみにああいう真正面へのキックって、それを得意にした選手の名前にちなんでパネンカと呼ぶらしいっすね。初めて知った(でもきっと覚えられない)。

 このPK阻止で窮地を脱した鹿島は、その10分後にセットプレーから先制に成功する。

 ゴールに向かって左手から蹴った樋口のFKがファーに流れたのでミスキックかと思ったら、そこへ駆け込んだ優磨が右足でダイレクトに折り返し、ゴール真正面でフリーになっていたレオ・セアラへ絶妙なアシストをかます。レオもダイレクトで右足を振り抜いて、豪快にゴールネットを揺らしてみせた。なんちゅう気持ちのいいゴール!

 後半の追加点も樋口のセットプレーから。右コーナーから蹴り込んだ高速クロスに植田が頭であわせた。これもお見事のひとことだった。クロスのスピードにも、それにあわせた植田の技術にもびっくり。

 守ってはかつての川崎のような細やかなパス回しで相手を翻弄するシーンも見られたし、この日もシュートこそ8本と少なかったけれど、内容的には鬼木に監督になって以来、最高の出来といえる試合だったんじゃなかろうか。3連敗で最下位に沈んだままの柏はお気の毒さま――としかいえない。

 途中出場は小川、林、知念、チャヴリッチ、徳田の5人。全員スコアが2-0になってからの交替だった。この日の林はなるほど期待されるだけのことはあるのかもという小気味よいプレーを見せてくれていた。

 柏でも最後のほうに垣田と仲間が出てきた。ふたりとも今期はこれが初出場。杉岡はフル出場で、ベンチには犬飼もいた。鹿島を離れた選手たちの活躍を見るのもサッカーの楽しみのひとつだ。

(Feb. 23, 2026)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 出版社 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / / シリーズ / ドラマ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
03/11禁じ手 / 椎名林檎
03/13Play Me / Kim Gordon
03/25形藻土 / ずっと真夜中でいいのに。
03/27Creature of Habit / Courtney Barnett
03/27Honora / Flea
03/27Ricochet / Snail Mail
04/24Julia / Julia Cumming
05/01PEACHES! / The Black Keys
05/08Remember The Humans / Broken Social Scene
06/10I AM HERO 「俺と、友だち」盤 / 宮本浩次
06/10I AM HERO 「最高の日、最高の時」盤 / 宮本浩次
06/26Bliss / Temples

【コンサート】
10/28BUMP OF CHICKEN@有明アリーナ

【サッカー】
03/07[J1百年構想L 第5節] 鹿島-東京V
03/14[J1百年構想L 第6節] 鹿島-川崎
03/18[J1百年構想L 第7節] 町田-鹿島
03/22[J1百年構想L 第8節] 鹿島-千葉

【新刊書籍】
07/14『サリンジャー初期短篇全集』 柴田元幸・訳

【準備中】
02/24フランケンシュタイン
02/28ずっと真夜中でいいのに。@日本武道館

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0