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2022-01-29W杯 最終予選・日本-中国 New!
2022-01-25『X-ファイル シーズン11 (2) 死後』
2022-01-22『京極夏彦講演集「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし』
2022-01-20『X-ファイル シーズン11 (1) 闘争 Part3』
2022-01-18エレファントカシマシ@日本武道館
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日本2-0中国

FIFAワールドカップ地区予選/2022年1月27日(木)/埼玉スタジアム2002/テレビ朝日

 ワールド・カップ・イヤー開幕!――って、ぜんぜん気分が盛り上がっていませんが。本当に今年W杯やるの?――という戸惑いとともに始まった2022年最初の試合は、W杯・最終予選の中国戦。
 森保が選んだこの日の先発メンバーは、GK権田、DF酒井、板倉、谷口、長友、MF遠藤、守田、伊東、南野、FW大迫という11人。途中出場は前田大然、中山雄太、久保建英、原口、堂安の5人だった。
 今回は麻也、冨安のCBコンビが両方とも怪我という緊急事態のため、板倉、谷口が起用された。このふたりってA代表でコンビ組んだことないよな?――というか、そもそも、これまでA代表でのスタメンがほとんどなかった谷口をこの期におよんで起用するあたりに森保の駄目っぷりが如実に表れていると僕は思う。
 谷口を使うのが駄目っていうんではなく(それどころかこの日のCBふたりはとても安定していてよかった)、使うんならばもっと前から重用していてしかるべきでしょう? って話だ。なんたっていま現在Jリーグ最強クラブのキャプテンなんだし。
 納得がいかないのはサブのFWが前田大然ひとりしかいない状況もしかり(この日は招集した浅野が体調不良でベンチ外)。五輪代表ではほぼベンチを温めさせていた前田をなぜにその半年後にA代表に呼ぶかな。しかも海外移籍したばかりの大事な時期に。かれこれ4年も監督を務めていて、いまだにほかのFWの選択肢が思いつかないなんてあり得ないでしょう? 古橋、前田、旗手らのJリーガーを獲得してスコットランドでゴールを量産させているポステコグルーとの差が歴然じゃん。なんでもっとJリーグの戦力をうまく使えないんだかなぁ。
 ――って、新年一発目から森保への愚痴になってしまった。あぁ、やれやれ。
 この日の得点は1点目が伊東純也のクロスが中国の選手の腕にあたってPKとなったラッキーなもの(決めたのは大迫)。2点目は中山雄太からのクロスを伊東がヘディングで決めたBEAUTIFULゴール!
 要するにこの日の代表も伊東純也が絡まないと点がとれなかった。伊東は素晴らしいと思うんだけれどさ。攻め手がそこしかないなんてチームじゃまずいでしょうよ。こんな調子では、たとえW杯に出られたとしても、まったくいい結果が残せる気がしない。
 2点目のシーンではスタメンの長友がほとんど見せ場もなく引っ込んですぐに、交替で左SBに入った中山が見事なアシストを決めてみせるというのが皮肉だ。なぜに森保が長友の起用にこだわっているのかがわからない。
 長友を使うのが悪いといっているじゃない。途中で替えるくらいならば使うなって話だ。途中交替が前提のSBなんてスタメンに起用しちゃ駄目だろう。この日の長友にわざわざスタメンで使うだけのメリットがあったとは思えなかった。なにを考えて長友を選んでいるんだか本当にわからない。
 長友に固執する森保もわからないけれど、森保に固執する田島会長はさらにわからない。まったくなにを考えてんだか。この日の埼玉スタジアムがガラガラだったのは、まん延防止措置による埼玉県の要望で先行販売したチケット分だけしか観客を入れてなかったからのようだけれど、無条件で売ってもいまの代表じゃ満員御礼になるのか怪しいんじゃなかろうか。ほんとにやれやれだよ。
 対する中国は、メンバー表を見て海外からの帰化選手がひとりもいないのかと思ったら、じつはみんな漢字の名前になっていたという落ちでびっくりだった。ティアス・ブラウニング改め蒋光太(ジャン・グアンタイ)とか、アラン改め阿蘭(ア・ラン――中点ひとつで印象激変)とか。
 そうか、帰化すると名前が変わっちゃうのは日本の相撲界だけじゃなかったのか――と思いました。
 いやしかし、僕以外の人にとってはどうでもいい話だと思うけれど、僕がこうやってサッカーについての文章を書くようになったのは日韓W杯のあった2002年のことだから、つまり今回で21年目に突入したことになるわけです。
 20年以上もサッカーについてつべこべ書きつづけている自分にびっくりだわ。
(Jan. 27, 2022)

X-ファイル シーズン11 (2)

#1102 死後 ~This~

X-ファイル 2018 (字幕版)

 今シーズンも第一話目と最終話が陰謀絡みのつづきもので、そのあいだになんの説明もなく普通のエピソードをつっこんであるという変な構造はシーズン10と同じらしい。
 ということで、この第二話では前回のエンディングなんかなかったような顔をして、いきなりモルダーとスカリーがプライベートを一緒に過ごしているシーンから始まる。
 まぁ、過去にいろいろ大変なことが多過ぎたから、とりあえずふたりが仲睦まじく過ごしているのを見られただけで、あぁ、よかったねぇって気分になる。
 でもそんなのどかな時間は長くはつづかない。モルダーのスマホにいまは亡きローン・ガンメンの長髪の人ラングリーからのメッセージが映し出されたと思ったら、その直後に謎のアーミーの襲撃を受け、ふたりは命からがら逃げだす羽目になる。
 いったいラングリーからのメッセージはなんだったんだ、敵は何者だと調査を始めたふたりは、ローン・ガンメンの墓石に隠された秘密を解き明かし、仮想現実での新世界構築(似非人類補完計画?)をもくろむプロジェクトの存在を知ることになって……。
 途中までは第一話からのつながりがまったくないようだったのに、後半になって事件の黒幕的な立場でバーバラ・ハーシー演じるエリカ・プライスという女性が再登場してくるからたちが悪い。ひろげた風呂敷が回収されずに終わる予感しかしない。
(Jan. 19, 2022)

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京極夏彦講演集「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし

京極夏彦/文藝春秋

京極夏彦講演集 「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし

 京極夏彦が日本津々浦々で行った講演を書き起こした本。
 全部で九本の講演が収録されていて、どれも基本的には妖怪についての話だけれど、呼ばれた場所が様々なので、そのおいおいでテーマは微妙に違っている。
 うち二本は師匠の水木しげる先生についてで、そのほかに柳田國男と遠野物語について話したものが一本、河鍋暁斎についてが一本、残りが日本語や本についての話となっている。つまり過半数は『「おばけ」と「ことば」のあやしいはなし』なわけで、まさしくタイトル通り、その名に偽りなしって内容だった。
 京極氏には『妖怪の理 妖怪の檻』と『妖怪の宴 妖怪の匣』という「妖怪とはなんぞや」について語ったエッセイ集――それとも評論集? はたまた論文集?――が二冊あって、両方合わせると文庫本にして一千ページ近いボリュームなので、この本の内容にはそれらとかぶる部分も少なくない気がする。あの二冊で語り切れなかった枝葉の部分を深掘りしたような一冊という感じ。
 まぁ、僕個人はとくに妖怪が好きというわけでもないので(あくまで京極夏彦という人のファンなのです)、申し訳ないけれど、まだ読み終えて一週間ほどだというのに、どんなことが書いてあったか、すでにほとんど忘れてしまっている。どんだけいい加減に読んでいるんだか。
 とりあえず、ご本人が「お読みになったら、お忘れください」とお書きになっているので、その通りになりましたってことでご勘弁願いたいと思います。
 いやしかし、京極さんは人前で話すことが得手ではないというようなことを冒頭で書いてらっしゃるけれど、これだけのことを語れる人が人前で話すのが不得手だとしたら、僕なんて日本語が話せないも同然だ。
(Jan. 17, 2022)

X-ファイル シーズン11 (1)

#1101 闘争 Part3 ~My Struggle III~

X-ファイル 2018 (字幕版)

 シーズン10で終わったと思った『X-ファイル』につづきがあった。
 やっぱり作り手も観客もあれで終わったんじゃ納得がゆかなかったってことなんだろう――とかいいつつ、前シーズンを観てからすでに五年の歳月が過ぎていることもあって、僕自身はどんな風に終わったか記憶がさだかじゃなかったけれども。ただひたすらそりゃないぜって思った印象があるばかり。今シーズンでいくらか持ち直してくれればいいなぁと思う。
 ということで、前シーズンの二年後に放送されたシーズン11がディズニープラスのラインナップにあったので、四年遅れで観はじめた。今回で本当に終わってくれることを祈りつつ、これまで通り全エピソード適当にあらすじを書きなぐる。
 注目の第一話はタイトルに『闘争 Part3』とあるからには、前シーズンのつづき――なのだろうと思ったらば。
 なんでも前シーズン最終話を観なおしたうちの奥さんによると、あの話は夢落ちだったというようなひどい展開でつづいているらしい。まぁ、記憶のない僕にはその辺のひどさはわからず。
 物語的にはパンデミックによる世界の終わりがやはり近いとかで、疫病からモルダーを助けるために彼とスカリーの息子のウィリアムを探さなきゃ、みたいな話になる(たぶん)。で、スモーキングマンがなぜか元気そうな姿で出てきたり、彼と敵対する謎の組織――女の人のほうは『ハンナとその姉妹』のバーバラ・ハーシーですって――とモルダーが接触したりして、最後はウィリアムの出生の秘密(そんな話あり?)をスキナー長官が知らされたところでおしまい。
 結局なにがなんだかよくわからなかった。困った。
(Jan. 19, 2022)

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エレファントカシマシ

新春ライブ2022/2022年1月12日(水)/日本武道館

 二年ぶりにエレファントカシマシを生で観た! それも日本武道館で!
 宮本浩次の全国四十七都道府県ツアーが年をまたいで絶賛開催中なので、次にエレカシが観られるのはそれが終わったあとだろうと思っていたのに、まさかこのタイミングで武道館をぶっこんでくるとは! しかもちゃんとチケットも取れた!
 僕らの席は一階席(東G列)だったけれど、ステージのうしろの席まで客を入れて三百六十度を解放したこの日のステージ構成を考えると、決して悪い席ではなかった。ゲストの金原さんカルテットの姿もちゃんと確認できたし、その点ではかえってアリーナよりもよかったのではと思う。
 時は新型コロナウィルスのオミクロン株が猛威を振るい始め、第六波突入が叫ばれ始めた直後だ。もうちょっと遅かったら中止の憂き目もあったかもしれないから、このタイミングでエレカシのライヴが観られたのは本当に幸運なことだった。
 しかも今回はセットリストがふるっていた。こと武道館ライブということでいうと(個人的な意見としては)過去最高の内容だった。
 エレカシの武道館はいつだって気合が入ったセットリストになるのが常だけれども、今回はその気合のベクトルがこれまでとはまったく違っていた。
 ――というのも、おそらくは去年、恒例の野音が行えなかったから。
 三十二年の長きに渡って毎年夏から秋にかけて必ず立ってきた野音のステージに、エレカシは去年ついに立てずに終わってしまった。ファンである僕らでさえも無念なんだから、メンバーにとってはなおさらだったろう。
 今回の武道館にはその無念がたっぷりと込められていたように思う。なんたって第一部はいつもならば野音でやっていることをそのまま武道館で再現したような内容だったから。そして本来ならば野音のレベルでやるべきことをだだっ広い武道館でやってみせたことが、この日のライヴをひとしお特別なものにしていた。
 その特別さはもう一曲目の『うつらうつら』の時点で明らかだった。
 だってふつうないでしょう、武道館であんなに薄暗いステージ?
 大型モニターもなにもなし。三百六十度全席観客を入れているので、ステージうしろのスクリーンなどもなし。演出はただライティングのみ。しかも『うつらうつら』ではそのライティングも最小限という薄暗さ。なんなんだこのアングラ感は。
 暗くてステージ上の宮本がなにやってんだかよくわからないという意味ではソロ公演の『夜明けのうた』に近いものがあったけれども、でもここではその空気感がまるで別物(二曲目が『奴隷天国』って時点でさらに雲泥の差)。宮本のソロが素敵な歌謡ショー的なものだとするならば、こちらはまるで昭和の場末のアングラ劇場のよう。これがライヴ初体験だって人はどう思ったことやら――って、他人事ながらちょっと心配になってしまうレベルだった。
 でもこのアングラな感じって、エレカシが初めての武道館を三千席限定でやったときのそれと極めて近いものだった気がする。あのときはスタンドすべての空席がものすごい違和感を醸し出していたけれど、今回は反対に満員の客席がなんともいえない違和感を生み出していた。この人数が見守る中でこれをやる?――という。
 後半のMCで宮本が「初めて観る人にも私たちの歴史を伝えたいと思った」みたいなことをいっていたけれど、今回は演出を最低限にすることで「あの頃のエレカシ」をみごとに再現していた気がする。少なくても三十三年前からエレカシを観てきた僕らにとってはこれぞ「#俺たちの宮本」ってステージだった。東西南北すべての席を埋めつくした観客が見下ろす武道館で、孤高の演奏を繰り広げるエレファントカシマシのパフォーマンスには、ここでしか見られない唯一無二の存在感があった。
 なにはともあれ、序盤はとにかく見事なまでに「エレカシ創世記」からのセレクションで、最初の十曲のうち、ストリングスがついた『昔の侍』以外はすべてがエピック時代の曲だった。ひさしぶりに石くんのギターだけで演奏された『デーデ』とややゆっくりめの『星の砂』がつづけて演奏されたところなんかは本当に懐かしーって思った(初期はこの二曲がメドレー的に演奏されるのが定番だったので)。
 ただ、すべてが昔どおりだったかというと、決してそうではないところが味噌だ。『いつものとおり』や『浮雲男』はリアルタイムではほとんど聴いた記憶がないから。そういう昔ならばレアだった曲がなにげなく含まれているところに、「あの頃」をいまの視線で振り返っているからこそって新鮮さがあった。
 第一部の後半は「新しい曲」だと紹介された『風』(十八年前の曲なのに)から、がらりと印象を変えて、これぞいま現在のエレカシって演奏がつづく。『シグナル』『生命賛歌』(どちらもひさしぶりに聴けて嬉しかった!)とEMI時代の名曲を挟んだあと、『悲しみの果て』を聴かせ、ラストはエレカシ史上もっとも現在進行形な曲(だと僕が思っている)『旅立ちの朝』のアウトロでのハウリングが途切れた途端に、間髪入れずに『RAINBOW』をぶっ込んでくるという怒涛の展開で締め。これが最高でなくてなにが最高だって第一部だった。

【SET LIST】
    [第一部]
  1. うつらうつら
  2. 奴隷天国
  3. デーデ
  4. 星の砂
  5. いつものとおり
  6. 浮雲男
  7. 昔の侍
  8. この世は最高!
  9. 珍奇男
  10. 月の夜

  11. シグナル
  12. 生命賛歌
  13. 悲しみの果て
  14. 旅立ちの朝
  15. RAINBOW
    [第二部]
  16. ズレてる方がいい
  17. 風に吹かれて
  18. ハナウタ ~遠い昔からの物語~
  19. 笑顔の未来へ
  20. 桜の花、舞い上がる道を
  21. ガストロンジャー
  22. 俺たちの明日
  23. 友達がいるのさ
  24. so many people
  25. 四月の風
  26. ファイティングマン
    [Encore]
  27. 待つ男

 エレカシのライブが二部構成になってひさしいので、昨今は観るほうもそれをわきまえていて、第二部が始まるまでは座って静かに待つってのがすっかり定番化していたけれど、この日は宮本のソロ同様、第一部と第二部のあいだにアンコールを望む手拍子が湧きあがっていた。曲の終わりの拍手も早めに入るし、そういう観客のリアクションの変化にも、本当に新しいファンが増えたんだなってことを実感した。宮本のソロでも思ったことだけれど、僕はそういう新しいファンの人たちの素直なリアクションがけっこう好きだ。なんか初々しくていいなぁって思う。
 第二部では一曲目の『ズレてる方がいい』から『so many people』までの九曲、金原千恵子さん率いる弦楽四重奏が出ずっぱりで、セットリストもそれにふさわしい華やかな選曲になっていた。途中に弦のつかない『ガストロンジャー』を挟みはしたけれど、その間も金原さんたちはステージにいた(観客と一緒になってノリノリだった)。
 第一部の唯我独尊な世界観から一転、ここからはエレカシが売れた理由を証明するかのような多様でポップな楽曲をおおらかに響かせた。いまとなるとこの路線こそがエレカシの王道って思う人も多いのかもしれない(僕個人は第一部こそが至高ってファンだけれど)。ラストはバンドのメンバー六人だけで『四月の風』から『ファイティングマン』という流れだった。
 そうそう、大事なことを書き忘れていた。この日のサポートは金原千恵子弦楽四重奏のほか、キーボードが細海魚さんで(『風』のオルガンが最高に染みた~)、そしてギターがなんとヒラマミキオだった!
 お~、ミッキー復活~!!!! これが今回の武道館をさらに特別なものにしたいちばんのサプライズだった。
 ――とかいいつつ、かくいう僕は遠目に見たその人がミッキーであることに紹介されるまで気がつきませんでした。お粗末。
 正確にいうと、質素なトレーナー姿でうしろ髪をちょんまげに結ったその姿を見て「もしや?」とは思ったんだけれど、僕らの席からだと顔まではわからなかったし、以前よりちょっぴりふっくらとしていたことや、ギターを弾く動作が意外とオーバーアクションだったことで「きっと別人だ」と思ってしまったんだった。最初からミッキーだと確信できていたら、もっともっと感動できたのに……。宮本にはさっさとメンバー紹介して欲しかったぜ(メンバー紹介は第二部の途中)。
 まぁ、ミッキーの復帰は宮本にとっても特別だったんだろう。メンバー紹介では「帰ってきてくれました!」と紹介していたし、第二部の最後にはミッキーとだけ握手して帰っていった(魚さんは?――と思った)。
 今回はそんな信頼すべきミッキーの存在や、ソロ活動で小林武史に「宮本くんギター下手だね」といわれたという影響もあってか、宮本はあまりギターを弾かなかった。で、その結果、曲のあたまで間違えてやり直すというエレカシのライヴではおなじみの風景が一度もなかった。最後の方で歌い出しに失敗した曲がひとつあった気がするけれど(どの曲か忘れた)、少なくても演奏しなおしはゼロ。演奏でミスらないエレカシってなにげに貴重だと思った。
 オーラスのアンコールはたった一曲だけ。定番の真っ赤なライト一色に染め上げられた、いつも通り宮本の爆発的なボーカル・パフォーマンスが圧巻の『待つ男』!
 いやぁ、これがまた冒頭の『うつらうつら』と双璧をなすアングラさですごかった。あの広さにあの薄暗い真っ赤なライティングはある意味猟奇的。まるで江戸川乱歩の世界。令和のこの時代になんてもの見せてくれるんだか。
 その曲が終わったあと、宮本は挨拶もせず、振り向きもせずにステージをあとにした。全体的にMCも少なかったし、ソロでの愛想のよさとのギャップがすごい。なんでエレカシだとこうなの?――って思わずにいられない。まぁ、宮本の場合、その二面性もまた愛嬌って気がしなくもないけれど。
 この日のライヴでなにより感銘を受けたのは、ただただそこには音楽しかなかったこと。派手な演出ひとつなしに、単に遠く離れたステージで十人編成のバンドが演奏して、ひとりのボーカリストがのたくりながら歌を歌っている。それだけでどんなに豪華な演出を施したライヴにも劣らぬ感動を与えてくれるのがすごい。これが最高でなければなんだろう?
 やっぱエレファントカシマシは――昔からの仲間たちと一緒の宮本浩次は――特別だってことを満員の武道館で知らしめた素晴らしき新春の一夜だった。
(Jan. 16, 2022)

エレカシ特集はこちら
【相棒】
しろくろや

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / エレカシ / 購入
作品 / 作家 / 翻訳家 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / 公開年 / シリーズ
蹴球 日本代表 / Jリーグ / 鹿島 / W杯

【新譜】
02/04Time Skiffs / Animal Collective
02/11Lucifer On The Sofa / Spoon
02/16伸び仕草懲りて暇乞い / ずっと真夜中でいいのに。
02/18Small World / Metronomy
02/25Everything Was Beautiful / Spiritualized
03/04余命10年 ~Original Soundtrack~ / RADWIMPS
03/09太陽が見ている / 奥田民生
04/08Chloe And The Next 20th Century / Father John Misty
04/08Fear Of The Dawn / Jack White
04/22Alpha Games / Bloc Party

【ライヴ】
01/21ずっと真夜中でいいのに。@J:COMホール八王子
02/14宮本浩次@東京国際フォーラム
04/16ずっと真夜中でいいのに。@Mさいたまスーパーアリーナ
04/17ずっと真夜中でいいのに。@Mさいたまスーパーアリーナ

【サッカー】
02/01[W杯最終予選] 日本-サウジアラビア
02/12[富士フィルム杯] 川崎-浦和
02/19[J1 第1節] G大阪-鹿島
02/26[J1 第2節] 鹿島-川崎

【新刊書籍】
02/21『最後の大君』 フィッツジェラルド(村上春樹・訳)

【新刊コミックス】
02/04『僕のヒーローアカデミア (33)』 堀越耕平
02/10『詩歌川百景 (2)』 吉田秋生
02/22『GIANT KILLING (60)』 ツジトモ・綱本将也
02/25『アシガール (16)』 森本梢子
02/28『ギャラリーフェイク (36)』 細野不二彦