Coishikawa Scraps

小石川近況

Photo

更新履歴

2026-04-18『果樹園の守り手』 New!
2026-04-15『荒木飛呂彦の漫画術』
2026-04-13J1百年構想リーグ・川崎-鹿島
2026-04-11『エミリー、パリへ行く シーズン5』
2026-04-09『幕末』
これ以前の更新履歴はこちら

検索

新譜

M.I.7 BULLY [Explicit] Creature of Habit Honora [Explicit] Ricochet [Explicit] 形藻土

マンガ

リアル 17 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) ラジエーションハウス 20 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) カッコウの許嫁(32) (週刊少年マガジンコミックス) ちはやふる plus きみがため(6) (BE・LOVEコミックス) 最強で最速の無限レベルアップ(11) ~スキル【経験値1000倍】と【レベルフリー】でレベル上限の枷が外れた俺は無双する~ (月マガ基地) 百鬼夜行抄(32) (Nemuki+コミックス) ダンダダン 23 (ジャンプコミックスDIGITAL) あかね噺 21 (ジャンプコミックスDIGITAL)

読書中

アメリカン・マスターピース 古典篇 (柴田元幸翻訳叢書) 日出る国の工場(新潮文庫)

最近の五本

果樹園の守り手

コーマック・マッカーシー/山口和彦・訳/春風社

果樹園の守り手

 いやぁ、コーマック・マッカーシーは最初から手強かった。

 春風社という馴染みのない出版社から刊行されたこのデビュー作。

 ただでさえフォークナー的な意識の流れの手法で書かれていて、読み砕くのが大変だったのに、さらにあまり見慣れない二字熟語がたくさん出てくる翻訳も読みづらく、校正が甘いのか、誤字だと思われるところがあったりと、不幸な要素が重なって、やたらと難儀した。正直、どういう物語なのかも説明できない。

 物語の中心にいるのは、マリオン・シルダーという男性に、ジョン・ウェスリーという少年、あとアーサー・オウェインビーという老人。この世代の違う三人の話がいったりきたりしながら語られてゆく。

 いちばん出番が多いのはシルダーだと思うけれど、この人がどういう人物なのか、いまいち僕にはよくわからない。密造酒を運んでいる途中で事故を起こしたりするので、まともな一般人ではないのはわかるんだけれど、ではどういう経歴の人?――と問われても答えられない。

 あとのふたりの名前も書いたけれど、彼らは大半が「少年」と「老人」と表現されていて、匿名性が高い。老人の名前なんて、数回しか出てこないんじゃないだろうか。

 タイトルの『果樹園の守り手』は老人を示しているらしいけれど、その老人の名前さえはっきりしないというね。そもそも老人のいる場所がほんとに果樹園なのかもわからない。駄目すぎる。ほんと、全体的に緻密な描写がつづくのに、物語自体は曖昧模糊としていてなにが語られているのかよくわからない。僕には手強すぎた。

 そういう意味で、これは本当にフォークナーっぽい作品だと思った。これまでにマッカーシーの作品を読んでフォークナーを連想したことはなかったんだけれど、これは確実に南部文学の流れを汲んだ作品という感じだった。

 なぜ?――と思ったら、コーマック・マッカーシーって、ロードアイランド出身だけれど、子供のころに親がテネシーに引っ越して、アメリカ南部で育ったんですね。何冊もその作品を読んでいるのに、まったく知らなかった。

 とりあえず今回で全体像はつかんだので、これについてはいずれ再読して、きちんとディテールを把握したいと思います。今回はとりあえず読んだだけ。そんな作品。

(Apr. 18, 2026)

荒木飛呂彦の漫画術

荒木飛呂彦/集英社新書/Kindle

荒木飛呂彦の漫画術【帯カラーイラスト付】 (集英社新書)

 漫画家・荒引飛呂彦が、自らが王道だと語るマンガの書き方について説明したハウツー本。

 荒木さんの語るところの「王道」はあくまで週刊少年ジャンプ的なマンガのそれで、『ジョジョの奇妙な冒険』ほかで、それをいかにして実践してきたかを、つまびらかに解説してくれている。マンガ家を目指す人にとっては、一読の価値はある作品でしょう。

 まぁ、逆にマンガを描いてない人間にとっては、そこまで響くところがないというか、あくまで少年マンガの王道にスポットしているので、創作論としてはやや偏った内容になっている。僕には野次馬的な読み方しかできなかったので、内容的には映画を語った前の二冊のほうがおもしろかった。

 それにしても、ワンアンドオンリーな作風を誇る荒木先生が、自らの作品を少年マンガの王道だっていいきっているのがすごい。でもってその王道を実現するために、システマティックな努力を重ねてきたところがなおすごい。

 「人気マンガ家になる」という夢を叶えるため、漠然とした試行錯誤を重ねるのではなく、きちんと現状を分析して、それに対して行動を起こすことで、一歩ずつ作品を進化させてきたからこそ、いまがあるというのがわかる。

 『ジョジョの奇妙な冒険』を読めば、その連載期間を通じて、荒木飛呂彦という人がマンガ家としてどれだけの成長を遂げてきたかは一目瞭然だ。多くのマンガ家はその長期の連載期間を通じて成長してゆくものだけれど、荒木さんほど劇的な変化を遂げた人はなかなかいないと思う。

 なぜ荒木飛呂彦が特別な存在たり得ているのか――その理由を本人が端的に教えてくれているのが本書。荒木ファンには必読の一冊。

(Apr. 15, 2026)

川崎フロンターレ0-2鹿島アントラーズ

J1百年構想リーグEAST・第10節/2026年4月12日(日)16:00/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu/DAZN

 百年構想リーグもここから後半戦。

 二巡目最初の対戦相手は一ヵ月前に対戦したばかりの川崎フロンターレ。先週はFC東京と町田が二試合連続で戦っていたし、もうちょっとバランスのいいスケジュールは組めないものかと思う。

 まあ、それはともかく。

 この試合、鬼木は前節スタメンだった荒木、エウベル、関川の3人をベンチから外してきた。かわりに入ったのは松村、田川、キム・テヒョン。田川がレオ・シルバとツートップを務め、優磨が二列目の左。あと、ボランチが柴崎ではなく樋口だったのが前節との違いだった。

 試合は前半はほぼ五分って内容で、苦しい展開になったけれど、それでもキム・テヒョンがスタメンに戻ってきたので、守備面では安心して観ていられた。

 まぁ、後半に彼のミスからあわやってシーンもあったけれど、結果的には3試合ぶりの無失点で終わっているので、結果オーライ。関川には悪いけれど、やっぱ現状ではキム・テヒョンのほうが安心できる。

 試合が動いたのは後半8分で、鹿島のゴール前から始まったカウンター。ボールを持った田川が相手をきれいにかわしてドリブルで攻め上がり、並走してきた松村へとパス。松村もドリブルで運んで自らフィニッシュ。このシュートはブローダーセンに止められたものの、そのこぼれ球を猛烈な勢いで奪いにいった三竿が伊藤達也に足を引っかけられてPKを獲得~。これを優磨が決めて鹿島が先制した。三竿ナイス!

 前半はそれほど目立っていなかった田川と松村だけれど、この先制点はその二人が作ったチャンスからの得点だから、鬼木の采配がまたズバッとはまった形だった。鬼木、本当に持っている。

 いまの鹿島ならば1点奪えば負けはないなとそこからは安心して観ていたら、その10分後には追加点が生まれる。セットプレーの流れから、優磨がファーに蹴り込んだ浮き球のクロスをレオ・シルバが押し込んで2点目をゲット! 試合を決定づけた。

 あの場面はボールに追いついていた丸山がセイフティに蹴り出していれば防げた失点だったのに、丸山があえてボールに触らずスルーしたことで、レオ・セアラにシュートを許す形になってしまった。やっぱあれって、鹿島はセットプレーが強いから、セットプレーは与えなくないって思ってしまったんじゃないかと思う。丸山もお気の毒。そういう意味では、寝耳に水のような形でPKを取られた伊藤達也もお気の毒。きょうは二人ともついてなかった。

 川崎は前回の対戦時にスタメンだった家永、大島、谷口がベンチ外だったから、万全ではなかったのかもしれないけれど、やっぱ地力はあるよなぁって戦いっぷりだった。後半途中から出てきた高卒ルーキーの長璃喜おさりゅうきも積極性が光っていた。

 鹿島の途中出場は安西、チャヴリッチ、林、知念、師岡の5人。

 そう、師岡がわずか5分ほどの出場ながら、一年ぶりの復帰を果たした! ボールタッチはわずかだったけれど、惜しいシュートも打っていたし(ブローダーセンに止められた)、いい復帰戦だったんじゃなかろうか。

(Apr. 13, 2026)

エミリー、パリへ行く シーズン5

ダレン・スター制作/リリー・コリンズ/2026年/Netflix(全10話)

 前のシーズンではそろそろ終わってくれよと思ったこのドラマ。

 それからしばらくあいたせいか、今回はなんだかふつうに楽しく観れてしまいました(いい加減)。

 前回の最後に話が持ち上がったローマ支社の話は、今シーズンの前半だけであっけなく決着。後半からはふたたびパリを舞台に物語が展開する。エミリーもまたイメチェンした。今シーズンのヘアスタイルはショート。

 あと意外だったのが、ガブリエルが本編から離脱したこと。店のオーナーのアントワーヌ(ウィリアム・アバディー)との意見の相違から店をやめて、なんと大富豪のヨットの専属シェフとして世界旅行に随行することに……。

 かわりに前シーズンでエミリーの恋人になったイタリア人のマルチェロ・ムラトーリ(エウジェニオ・フランチェスキーニ)との関係がシーズン通してメインになっている。仕事も彼が実家から独立して立ち上げる新ブランドの話が中心。

 エミリーの元カレのアルフィーも出てくるけれど(結婚したんじゃなかったでしたっけ?)、すでにエミリーとは友達ということで落ち着いたらしく、今回ふたりのあいだにはなんの波風も立たない。エミリーが三角関係に悩んでいないのって、シーズン初のような気がする。

 ただしそのアルフィーが今度はミンディーに惚れて、彼女と復縁したニコラ(ポール・フォーマン)との三角関係に苦しんだりしている(懲りない)。エミリーの上司シルヴィアは年の離れた若い愛人ができたと思ったら、それが訳ありな青年だったり。脇役たちのドラマもいろいろにぎやかだ。

 そういやミンディーのバンド仲間がどこか行っちゃって一度も出番がなかったけれど、彼女のバンドは解散したんでしたっけ? 断続的にぼんやりと観ているから、いろいろディテールの記憶が怪しい。

 前回マルチェロの登場とともに始まったイタリア・ローマ編は、このあともしばらくつづくのかと思ったら、今シーズンでもってあっさりと終了の模様。世界旅行に出たままシリーズから離脱するのかと思ったガブリエルの復帰がほのめかされて、ドラマは次のシーズンへ――。

 どうやら次回の舞台はギリシャらしい。

(Apr. 11, 2026)

幕末

司馬遼太郎/文春文庫/Kindle

幕末 (文春文庫)

 「暗殺だけは、きらいだ」とおっしゃる司馬遼太郎先生が、あえてその暗殺にまつわる幕末の数々の事件を描いた短編集。

 一遍目の『桜田門外の変』での井伊直弼の暗殺から始まり、清川八郎が殺され、陸奥宗光が坂本龍馬の仇討に加わり、そのほか大半は僕なんかは知らない人たち――でも明治の代に生きながらえて名前を残した偉人たち――による人殺しの話がつづいてゆく。その数、じつに十二編。

 司馬先生の作品って比較的温厚な印象があるのだけれど、これはそんなだからやたらと血生臭かった。

 体裁はフィクションだけど、いちおう史実にはのっとっているわけでしょう? 明治の世がこんな流血沙汰の果てに成り立っていて、しかも人殺したちがそのことで栄誉を得て、伯爵だなんだと持ち上げられていたと思うとなんともいえない。

 司馬文学では歴史的偉人たちがその威厳をはく奪される傾向が強い印象があるけれど、この本では多くの明治の偉人たち――とくに印象的だったのは桂小五郎、伊藤博文、井上薫あたり――が、けんもほろろな扱いを受けている。

 なかでもいちばんめだっているのが田中顕助という人。いくつかの短編に繰り返し登場するこの人――のちの田中光顕伯爵(知らない)――は、たまたま運がよくてに新政府に取り立てられて出世しただけの、とくになんの大義も才能もない凡人、みたいな、とほほな書かれ方をしている。

 こんなこと書いて子孫の人たちの非難を受けたりしないんだろうか?――とちょっといらぬ心配をしてしまった。

 まぁ、司馬先生はその人の残した『維新風雲回顧録』という本に解説を寄せているみたいだから、そこでもしかしたら田中氏本人が自らの人生を自虐的に語っていたりするのかもなとか思ったりした。

 とりあえず血生臭くはあれど、いろいろ興味深い事件が多くて、読みごたえのある本でした。

(Apr. 05, 2026)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 出版社 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / / シリーズ / ドラマ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
04/24Julia / Julia Cumming
05/01PEACHES! / The Black Keys
05/01Maitreya Corso / Maya Hawke
05/01They Came Like Swallows / Bonner Kramer/Thurston Moore
05/08Remember The Humans / Broken Social Scene
05/29The Boys Of Dungeon Lane / Paul McCartney
06/10I AM HERO 「俺と、友だち」盤 / 宮本浩次
06/10I AM HERO 「最高の日、最高の時」盤 / 宮本浩次
06/05I Built You A Tower / Death Cab for Cutie
06/26Bliss / Temples

【ライブ】
07/17HARRY & THE BIRTHDAY@SGC HALL ARIAKE
10/28BUMP OF CHICKEN@有明アリーナ
02/06BUMP OF CHICKEN@東京ドーム

【サッカー】
04/18[J1百年構想L 第11節] 鹿島-浦和
04/24[J1百年構想L 第12節] 柏-鹿島
04/29[J1百年構想L 第13節] 東京V-鹿島

【新刊書籍】
04/24『絵本百物語』 京極夏彦・竹原春泉・桃山人
05/21『マルドゥック・アノニマス11』 冲方丁
07/14『サリンジャー初期短篇全集』 柴田元幸・訳

【準備中】
04/11[映] ドールハウス
04/11[映] 爆弾
04/15[本] プロジェクト・ヘイル・メアリー

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0