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2026-07-15『蘇えるスナイパー』
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誰が音楽をタダにした? 巨大産業をぶっ潰した男たち (早川書房) 夏帆 The Tale of KAHO

最近の五本

プロジェクト・ヘイル・メアリー

フィル・ロード&クリス・ミラー監督/ライアン・ゴズリング、ザンドラ・ヒュラー/2026年/アメリカ/Amazon Prime

プロジェクト・ヘイル・メアリー

 一大ベストセラーになったアンディ・ウィアーの同名SF小説の映画版。

 地球滅亡の危機を救うべく、ひとりきりで宇宙へと旅立つことになった主人公が、なにゆえ単身赴任で宇宙に送り出されたのか、そしていかにして地球を救うことになるかを描いてゆく。

 原作を読んでいる僕はともかく、読んでいないうちの奥さんもとくに疑問に思うところなく観ることができたようなので、とてもうまく出来た映画だと思う。

 ただ本好きとしては、アストロファージについての説明が簡単だったり、宇宙船でいかに重力を発生させるかという部分のおもしろさが、映画だと十分に描き切れていない感じがしたのがいささか物足りなかった。

 映画としての出来映えは十分だと思うのだけれど、でもやっぱりおもしろさという点では小説のほうに軍配があがる。まぁ、本が好きなので致し方なし。

 いずれにせよ、これも原作同様、なにも内容を知らないで観た方がいい作品だと思うので、内容についてはこれ以上、詳しくは触れない。興味のある人はネタバレを踏む前にさっさと観ておいた方がよいです。

(Jul. 12, 2026)

蘇えるスナイパー

スティーヴン・ハンター/公手成幸・訳/扶桑社BOOKSミステリー/Kindle

蘇えるスナイパー(上) (扶桑社BOOKSミステリー) 蘇えるスナイパー(下) (扶桑社BOOKSミステリー)

 ボブ・リー・スワガーが老骨に鞭うって連続殺人事件の謎を追うシリーズ第六作。

 四人の元左翼運動家が殺される連続射殺事件が発生して、その容疑者として浮かび上がった伝説の元海軍スナイパーの自殺死体が見つかる。

 容疑者の自宅には犯行を裏付ける証拠が揃っていたが、あまりに都合のよいその状況をいぶかしんだニック・メンフィスは、ボブ・リーにスナイパーの立場から事件の調査を依頼する。

 ボブ・リーは射撃のまれにみる正確性から、犯人が使ったのは最新のコンピュータ制御のスコープであり、年老いた被疑者には扱えないシロモノであることを明らかにする。そして、罠にはめられて殺された同業者の汚名を晴らすべく、自ら事件の解決に乗り出してゆくことになる。

 ハンターの小説はいつだって銃などのトリビアがたっぷりだけれど、今回はとくにすごかった――ような気がする。最初のスコープやライフルの話とか、後半の拷問手法とか。そんなに親切丁寧に説明してくれなくてもいいんだけれどなって思ってしまった。

 でもそういう蘊蓄のくどさを除けば、今回も物語のおもしろさは衰え知らず。状況が二転三転する後半の展開は読みごたえ満点だった。

 なかでもスクープのためにニックを失脚させようとした新聞記者が自らの無知のせいで墓穴を掘る展開が痛快でよいです。

(Jul. 15, 2026)

バンブルビー

トラヴィス・ナイト監督/ヘイリー・スタインフェルド/2018年/アメリカ/Amazon Prime

バンブルビー (字幕版)

 ヘイリー・スタインフェルド主演で描くトランスフォーマー・シリーズの前日譚。今回はこれが観たくてここまでの作品を一気観したのだけれども。

 いやはや、残念ながら出来がいまいち過ぎた。もとはスピンオフとして製作されたのちに、シリーズ本編のひとつに組み込まれた、みたいな話のようだけれど、いや、これはスピンオフのままのほうがよかったんじゃ。主人公が女子高生ってことで、フォーマットはまったくの青春映画だし。しかもかなりB級テイストの。

 舞台となるのは第一作の二十年ほど前の八十年代。オプティマス・プライムよりも一足先に地球を訪れたバンブルビーが、ヘイリー・スタインフェルド演じる悩める女の子チャーリーと出逢い、いかにしてしゃべれなくなったかとか、なぜにバンブルビーと呼ばれるようになったかとかを、ずいぶんと安直な説明で描いてゆく。

 アメリカ映画にありがちなパターンで、いじめっ子への仕返しに悪趣味ないたずらをしたり、バンブルビーが好奇心から家の中をめちゃくちゃにしたり、主役たちがなんでそんなことするんだよって無責任な行動を取るのがこの映画の欠点。そういうのは観ていてちっとも楽しくない。

 なぜキャラの魅力をそぐだけのあんなシーンを描くんだろう? 笑わそうとしてるんだろうけど笑えない。ああいうのをアメリカ人は楽しいと思うんだろうか。だとしたら僕らのあいだにはかなり深い溝がある気がする。

 チャーリーがザ・スミスのファンって設定で、その時代の音楽がたっぷりとかかるのもこの映画の特徴で、そこはまさに僕のツボ――といえればよかったのだけれど、残念ながら僕はスミスのファンではないし、そのほかの音楽についても、いまいち趣味がかぶらず。

 逆に個人的にもっとも苦手な八十年代の空気感たっぷり。物語は薄っぺらだし、キャラの行動原理はいい加減だし、同じくヘイリーさん主演の『スウィート17モンスター』のアクション・コメディ版と呼んでもよさそうな、B級感あふれる青春映画に仕上がっている。

 とりあえずバンブルビーの変形シーンがガチャガチャと機械っぽい点だけはよかった。それ以外は残念ながら期待はずれの凡作。

 いまさらこんなことをいっても仕方ないけれど、ヘイリー・スタインフェルドはもうちょっと出る映画を選んだ方がいいと思う。

(Jul. 13, 2026)

トランスフォーマー/最後の騎士王

マイケル・ベイ監督/マーク・ウォールバーグ、アンソニー・ホプキンス/2017年/アメリカ/Amazon Prime

トランスフォーマー/最後の騎士王(字幕版)

 マーク・ウォールバーグ主演による前作の続編にして、ジョン・タトゥーロ、ジョシュ・デュアメル、グレン・モーシャワーら、前作には登場しなかった初期三部作の主要な脇役が再登場している点で、シリーズの集大成的な印象の一遍。現時点でマイケル・ベイが監督したシリーズ最後の作品でもある。

 物語的にはアーサー王の時代にもトランスフォーマーがいたという設定で、円卓の騎士の血を引くヒロイン役のローラ・ハドックという女優さんが重要な役どころを果たしている。あと騎士団の志を現代に伝える伯爵役でアンソニー・ホプキンスが出演しているのがキャスティング上のサプライズ。

 なにより今作は物語が派手。いままでも世界の破滅がどうとかいう話はあったけれど、今回はその規模が過去最大で、地球の天体レベルでの災厄が持ちあがり、『アベンジャーズ』や『スターウォーズ』に通じるスケール感があった。でもって味わいも最近のそれらのシリーズと同じような感じで新鮮さは乏しかった。

 おもしろかったのが、序盤に出てくるトランスフォーマーの声を聞いて、「あ、これスティーヴ・ブシェミだ」と一発でわかったこと。ブシェミのしゃべりって個性的で唯一無二だなぁと思った。

 もしかしたら、そのほかにも有名な人が声優を務めていたりする?――と思って確認したら、髭面の太ったオートボットの声がジョン・グッドマンで、侍みたいな兜のロボが、なんと渡辺謙だった。マジか。ぜんぜんわからなかった。

 ほんと、このシリーズは無駄にキャスティングが豪華だ。

(Jul. 11, 2026)

トランスフォーマー/ロストエイジ

マイケル・ベイ監督/マーク・ウォールバーグ、ニコラ・ペルツ/2014年/アメリカ/Amazon Prime

トランスフォーマー/ ロストエイジ (字幕版)

 前作とはキャストを一新したシリーズ第四弾。

 最初の三部作の主人公がまったく好きになれなかった身としては、ここでの主役の交替は大歓迎。マーク・ウォールバーグが特に好きってことはないけれど、彼のほうがまだ好感が持てる。

 物語としても、前作までが最初からドタバタ騒がしかったので、トランスフォーマーとの新たな出会いを描く序盤のゆっくりとしたペースがいいと思った。まぁ、主人公の友人は可哀そうすぎだし、その後は他と同じ感じになっちゃうけれど。

 おもしろかったのは、ウォールバーグ演じるケイドの娘役の二コラ・ペルツという女優さんが、第一作でのミーガン・フォックスからの流れを踏襲するセクシー美女なこと。役どころ的にはとくにお色気を振りまいたりしていないんだけれど、ぱっと見がギャル。なんだろう、シリーズとして必ずひとりは必ずセクシーな女の子を入れるのがお約束なのか。まぁ、だとしたら『バンブルビー』の主演はなぜにヘイリー・スタインフェルドなんだって話だ。

 物語は前作のあと、オートボットが人類の敵みたいな扱いになっていて、人目を忍んで潜伏していたオプティマスが主人公に見いだされる、というところから始まる。

 恐竜に変形するトランスフォーマー(ダイナボットというらしい)の登場が目玉のようだけれど、印象的にそれほど恐竜が目立っていた印象がない――というか、観たばかりなのに、どういう話だったか、ほとんど記憶に残っていない。

 とにかく主役が大人になったことで、過去作の青春恋愛ドラマ的な部分が抜け落ちているのが今作のいいところ。この手の話に余計な恋愛要素はいらない。

 傾いた倒壊気味のビルでのアクションとか、なにそれってナンセンスさだったりするし(9.11のあとでよくもあんなシーンを描くよなって思った)、細かいところでは突っ込みどころ満載だけれど、まぁ、全体としての印象は前作よりはよかった――ような気がしないでもない。

 ただしトランスフォーマーのフォルムが以前よりスマートになり、変型もCGっぽく流動的で、玩具的なガチャガチャした印象が薄れてしまったのは、いささか残念。

(Jul. 8, 2026)



【相棒】
しろくろや

【Shortcuts】
音楽 作品 / ライブ / 会場 / 購入 / エレカシ
作品 / 作家 / 翻訳家 / 出版社 / 読了 / 積読
映画 作品 / 監督 / 俳優 / / シリーズ / ドラマ
蹴球 鹿島 / Jリーグ / 日本代表 / W杯

【新譜】
07/22村越弘明 / Harry The Best 谷間の火狗2
07/24Reality Awaits / The Strokes
08/12RADWIMPS 20th ANNIVERSARY LIVE TOUR [BD] / RADWIMPS
08/14Lost Weekend / Phoebe Bridgers

【ライブ】
07/17HARRY & THE BIRTHDAY@SGC HALL ARIAKE
10/28BUMP OF CHICKEN@有明アリーナ
02/06BUMP OF CHICKEN@東京ドーム
02/11宮本浩次@代々木第一体育館

【サッカー】
08/07[J1 第1節] 横浜FM-鹿島
08/15[J1 第2節] 鹿島-名古屋
08/22[J1 第3節] 鹿島-福岡
08/29[J1 第4節] 東京V-鹿島

【新刊書籍】
07/28『サリンジャー初期短篇全集』 柴田元幸・訳

【準備中】
(未定)[本] サバイバー

【過去のコンテンツ】
Coishikawa Scraps Bootleg 2.0