ファジアーノ岡山1-2鹿島アントラーズ
J1・第11節/2025年4月29日(日)14:00~/JFE晴れの国スタジアム/DAZN
リーグ戦の連敗は3でストップ。J1初昇格ながら前節時点で4位と善戦しているファジアーノ岡山を相手に4試合ぶりの白星をあげた。
岡山の好調の要因は守備力らしい。前節まで5失点、クリーンシート6回はともにリーグ1位だ。なんと2試合に1試合は無失点ということになる。
以前は堅守を武器にに昇格を決めてもJ1では通用しないってパターンが多かった気がするるけれど、最近は昇格したばかりのクラブがJ1でもちゃんと戦えてしまう。鹿島のルヴァン敗退もしかり。年々J1とJ2の垣根が低くなってきているなぁと思う。
この日の鹿島はレオ・セアラと樋口が欠場。そんな堅守を誇る相手に、開幕から全試合出場をつづけていたチーム得点王とセットプレーのキッカーのふたりを欠いての戦いを強いられた。この状況で逆転勝利をあげたのがでかい。
スタメンは早川、津久井、植田、関川、安西、柴崎、知念、荒木、チャヴリッチ、師岡、優磨という顔ぶれ。途中出場は三竿、船橋、松村、ターレス・ブレーネル、キム・テヒョンの5人だった。
試合は基本的に鹿島が押し込む展開だったにもかかわらず、前半は岡山が1点リードして終わる。
前半のロスタイムに、佐藤龍之介という絶賛売り出し中の18歳のルーキーにミス絡みでゴールを許してしまう。
佐藤が自らドリブルで持ち込んでチャンスを作った場面。相手のパスミスで攻撃失敗かと思ったら、植田がクリアしようとして蹴ったボールが、プレスをかけてきた佐藤にあたって、そのまま彼のマイボールになってしまう。
佐藤はこのチャンスを逃さず、早川との一対一をきっちりと決めてみせた。ゴール前でのあの落ち着きはなに? 最近の若い子はほんと上手いな。
鹿島としては前半の終了間際に、守備の要の植田がミスって失点したのが痛かった。師岡がもらったPKを優磨が止められ、そのこぼれ球を知念が豪快に決めたと喜んだもつかのま、VARが介入して取り消しになるというシーンもあったし、どうにも嫌な流れで、こりゃ4連敗待ったなしかと思った。
でもこの日はチャヴリッチがやってくれた。後半に1ゴール1アシストの活躍でチームを勝利に導く大活躍。
同点弾は右SBの津久井が思い切りよく蹴り込んだ高速クロスにダイレクトであわせたもの。逆転の場面では自ら作ったチャンスから、ゴール前にいたターレス・ブレーネルへ優しいパスを通した。
ふたりとも今季初ゴール。ブレーネルは途中出場してわずか1分でのゴールだった。
後半の最後はまたキム・テヒョンを入れて5バックにして逃げ切った。
岡山の監督は木山隆之という人で、以前ベガルタの監督として対戦したことがあるらしいのだけれど、すっかり忘れていた。選手では江坂と立田とブローダーセンと途中出場の一美くらいしか知っている選手がいなかった。あと、噂のルカオ。なるほどフィジカルはレオ・セアラといい勝負かもしれない。
まぁ、そんなわけでネームバリューが高い選手は多くなかったけれど、でも知っている選手たちはみな質が高く、失点の少なさはチームとしての完成度の高さを証明している。シーズン終了時点でこのクラブがどのくらいの順位にいるのか楽しみだ。
(Apr. 22, 2025)