ソーシャル・ネットワーク
デヴィッド・フィンチャー監督/ジェシー・アイゼンバーグ、アンドリュー・ガーフィールド/2010年/アメリカ/BD
フェイスブックの創始者マーク・ザッカーバーグがいかにして世界一のソーシャル・ネットワーク・システムを作り上げたか、またその結果、どうして裁判沙汰に巻き込まれるはめになったのかを描く伝記映画。
僕はプログラムを書いて飯を食っている人間だけれど、学生時代にはコンピュータなんてまだ普及していなくて、それこそ見たことも、さわったこともなかったので(そもそも就職前にはコンピュータいじっている自分なんて想像したこともなかった)、この映画みたいに学生同士で友達とソフト書いてバカやって、やがてはそれで一旗あげてやろうと思って……みたいな経験はまったくない。だからこういうの、ちょっといいなって思った。仲間と一緒になって、商売抜きでプログラム書くのって楽しそうだ。
まあ、この場合はそれが商売抜きどころか、世界でも有数のビッグ・ビジネスになってしまい、それがゆえに友情にもひびが入ってしまうわけで。おかげで観ていてあまり盛りあがれないというか。サクセス・ストーリーとしての痛快さよりは、苦みが勝っている感じ。
ということで、下馬評の高さから期待していたほど入れ込めなかったけれど、それでも主人公がこれといって救われないところが、なんとなく切実でよかった。大金持ちのくせして、最後に好きな子からの返信を待っているところが切ない。
(Aug 29, 2011)