夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです
村上春樹/文藝春秋
村上春樹が世界各国で受けたインタビューをチョイスして一冊にまとめた本。村上春樹という人は自分のことについて語るのに消極的な印象があったから、こういう本を自ら出すのはちょっと意外だった。
時期としては『アンダーワールド』(小説なら『スプートニクの恋人』)から『1Q84』の出る直前まで。発表された国の内訳は、日本が七本、アメリカが五本、あとは台湾、中国、フランス、ロシア、ドイツ、スペインが一本ずつとなっている(数えた)。
内容は……というと、情けないことに、すでによく覚えていない。けっこう長いことかけて、寝る前にちょこちょこ読み進めていたので、散漫な印象しか残っていない。僕の場合、基本的にインタビュー集ってあまり読むのが上手くない気がする。いや、ジャンルを問わず、本を読むこと自体、それほど上手くないのかもしれない(下手の横好き)。そんなわけで、これといって語る言葉なし。
とりあえず、村上春樹に対するインタビューだけあって、どのインタビューにも表題と同じように、春樹ブランドともいうべき、気の効いたサブタイトルがついている。「お金で買うことのできるもっとも素晴らしいもの」なんてのは、ちょっとそれらしくない気がしたけれど、春樹氏の発言を読んで、あぁ、そりゃそうだと納得。僕もそれなら喉から手が出るほど欲しい。
(Sep 08, 2012)