鹿島アントラーズ2-0ジュビロ磐田
J1・第18節/2019年7月6日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN
J1も今節から後半戦に突入~。
前半戦を最下位で終えたジュビロでは監督の名波が前節のあと退任を発表。この試合からは鈴木秀人が指揮を執ることになった。
僕はあきらめの悪い人が好きなので、名波には辞めさせられるまで監督としてもがいて欲しかったんだけれど、成績の低迷するチームの責任者としての重責はやはりきつかったんだろうか。自ら辞めるというのは、つまり戦いつづける気力を失ったということなんだろうから、だとしたら残念だけど仕方がない。まぁ、その後任が鈴木秀人だというのには、かつてのライバルとして感じるものがなくもない。
でもジュビロ、最下位争いをしているのが不思議なくらい、内容はよかった。山田大記(いままでずっと「だいき」と読むんだと思っていたら「ひろき」だったのね)や田口泰士(こちらは「たいし」)ら海外移籍経験者が中盤で存在感を放っているし、なによりロドリゲスというルクセンブルグ代表(生まれはリスボンらしい)がすんごい強烈だった。なにこの人って感じで、押されまくり。
まあ、この人の場合、途中でレオ・シルバを怒らせたり、試合後は味方のアダイウトンとも揉めていたりもしたし、トラブルメーカーだという噂を聞いた気もするので、使い勝手には問題があるのかもしれない。
対する鹿島はひさびさにひどい出来。なんたってシュート数わずか3だっていうんだから話にならない。なにがどう悪かったんだかわからないけれど、観るべきところのほとんどない試合だった。唯一の救いは勝ったことだけって内容。でもまぁ、そんな試合に勝っちゃうんだから、今年の鹿島にはいまだ期待が持てるのかもしれない。
先制点は小池のクロスからのオウン・ゴール(あんなに見事なオウン・ゴールも珍しかろう)。2点目は同じく小池のクロスがそのまま見事なループシュートとなって、カミンスキーの頭上を越えてゴールネットを揺らしたもの。意外な伏兵・小池の1ゴール、1アシストの活躍により――どちらも磐田にはちょっと気の毒な感じのゴールで――アントラーズが貴重な勝ち点3をものにした。
なんたって前半のシュート数はその小池の1本だけだったからね。それで2得点という。なんだそりゃな試合だった。
鹿島のスタメンはクォン・スンテ、永木、犬飼、町田、小池、三竿、レオ・シルバ、レアンドロ、白崎、土居、セルジーニョ。途中出場は山本脩斗、安部裕葵、ブエノ。
この試合での大岩采配で文句をつけたいのは、安部裕葵をスタメンで起用しなかったこと。
バルサからのオファーを受けているという安部はこれがアントラーズでの最後の試合になるといわれている。ならばスタメンで使ってくれよって話で。安部裕葵が背番号10を背負って臙脂のユニフォームに身を包んだ姿が見られる最後の機会に、なぜに途中出場なんだって。これで試合内容がよければまだしも、出来が最悪だったからなおさら恨めしかった。安部だってスタメン起用されればモチベーションも上がって、きっと好プレーをみせてくれただろうに……。
日本代表の森保にしろ、大岩にしろ、生真面目すぎるのかなんなのか、ファンが見たがるものを見せて楽しませようって視点が欠けているのが欠点だと思う。サッカーがエンターテイメントだってことがわかってないんじゃないだろうか。
(Jul. 07, 2019)