ガンバ大阪1-1鹿島アントラーズ
J1・第14節/2019年6月1日(土)/パナソニックスタジアム吹田/DAZN
先週の鳥栖につづき、今週のガンバ大阪戦でも降格圏争いをしているクラブ相手に勝ち点を取りこぼした。
鳥栖と違ってガンバはなぜ降格圏?って感じだし、この日の試合内容からすると本当になぜそんなに順位が低いんだって思うけれど(この試合のキックオフの時点でなんと暫定ながら最下位だった)、それでも事実は事実。下位に沈んでいるクラブとの二連戦で勝ち点わずか1ってんじゃあ駄目でしょうよ。あぁ、がっくり。
この日のスタメンはGKクォン・スンテ、DF山本、チョン・スンヒョン、犬飼、安西、MF三竿、永木、中村充孝、白崎、FW土居、セルジーニョ。途中出場は安部裕葵、町田、レアンドロの3人。
なぜかレオ・シルバがこの日は不在。最近の好調さからすると怪我以外の理由でベンチを外れるとは考えにくいから、きっとコンディションの問題でしょう。それはACLで2ゴールを決めたのを最後にベンチを外れている伊藤翔もしかり。あいかわらず怪我人が多くて困りものだ。
まぁ、レオ・シルバがいないところは永木で補えるので、それ自体は問題ないのだけれど。やはり僕が気に食わないのは、この日も山本脩斗を右SBで起用してきたこと。
安西が右では使えないのならばいいさ。でも違ったよね?
この日の大岩は後半途中で山本を下げて町田を左SBとして起用、安西を右SBに移すという采配を披露した。でもって右にコンバートされた安西は、そちらのサイドでも見事な攻め上がりをみせてくれたんだった。やっぱ安西、右でもすごいじゃん!
左がプロパーの山本を右で使って結果が出せず、その山本をさげて左SBに本来はCBの町田を起用するって、まったく意味がわからない。それだったら最初から山本に左SBをやらせりゃいいじゃん!
安部の起用だってそうだ。20歳にしてA代表に呼ばれるほどの逸材――しかも今年は背番号10――にベンチを温めさせておいて、中村充孝をスタメンで起用する意味がわからない。過密日程での疲労があるとかいうならばともかく、前の試合からこの試合までは一週間近くあいているのだし、そもそも先週だって安部はベンチ・スタートだ。この試合で充孝がスタメン起用にこたえるだけの活躍をみせてくれていればまだしも、彼に替わって安部裕葵が出てきてからのほうが確実に攻撃が活性化しているんだから、本当にもうなにをいわんやだ。まったく納得がゆかない。
試合は前半の早い時間に先制された苦しい展開ながら、前半の終わり近くに土居のファイン・ゴールで追いつき、後半は有利な試合運びをしながら、残念ながらドローで終わってしまった。決して出来は悪くなかったけれど、相手の順位を考えると確実に勝ち点3が欲しい一戦だった。それを納得のゆかない采配で勝ち点1に終わらせているわけだから、大岩に文句のひとつふたつはぶつけずにはいられない。
相手のガンバは遠藤、今野のベテランふたりと韓国代表のファン・ウィジョがベンチスタート。かわりに食野――これで「めしの」って読むとは思わなかった――や小野瀬、矢島といった若い選手たちがアデミウソンとともに躍動していた。
とくに目立っていたのが先制ゴールを決めた食野で、彼は現在なんとJ3の得点王なんだそうだ(G大阪U-23で8ゴール)。なるほど、ファン・ウィジョにベンチを温めさせてスタメン起用されるだけのことはある。
そのファン・ウィジョは途中出場。あと今野も出てきたけれど、遠藤は最後まで出番なしだった。ヤットが怪我でもないのに出番なしで終わるのを観たのって初めてな気がする。久保建英の台頭もあるし、ほんと今年は時代の変わりめ感がすごい。
でもまぁ、後半のガンバは一方的に鹿島に攻め込まれていたし、その状態で反撃に出るために遠藤を投入するのではなく、守りに入って今野を入れてくる監督・宮本恒靖の采配には、苦しい状況が透けて見えている気がした。
日本代表のレジェンドだった宮本にはがんばって欲しいんだけどな。残念ながら、いまままだと遠からず解任の声が聞こえてきそうな……。
――とか、よそさまの心配をしている場合じゃない。今節はFC東京が勝ったので、首位との勝ち点の差はじつに9まで広がってしまった。
これ以上離されたら、シーズンの折り返しを待たずにギブアップだ。勘弁して欲しいぞ。
(Jun. 02, 2019)