川崎フロンターレ1-0ガンバ大阪
天皇杯・決勝/2021年1月1日(金)/国立競技場/NHK
2020年シーズンに圧倒的な成績を残した川崎フロンターレが天皇杯にも優勝して、シーズン二冠を成し遂げた元日決戦。
この日の川崎のスタメンはGKチョン・ソンリョン、DF山根、ジェジエウ、谷口、旗手、MF守田、大島、田中碧、FW家長、レアンドロ・ダミアン、三笘という11人。
前年のベストイレブンに選ばれた9人――オルンガ、エヴェラウド(祝!)のふたり以外はすべて川崎という驚きのメンツだった――のうち、最終節で鎖骨を骨折してベンチを外れた登里をのぞいた8人+大島、レアンドロ・ダミアン、旗手という構成。
――って、改めて大島がベストイレブンに選ばれていなかったことに驚いたりした。まぁ、大島と小林悠は怪我がちだから、フルシーズン活躍していたら、当然候補にはなったんだろうなぁと思う。あと旗手が一時的なのかもしれないけれど、サイドバックにコンバートされていたのも驚き。
いずれにせよ、川崎のメンバーは今年のJ1ベストイレブンそのものといっていいメンツなわけです。しかもこの試合が中村憲剛にとっては現役最後の試合になってんだから、これで川崎が負けるはずなかろうって、試合前から趨勢が決している感のある一戦だった。
実際に試合内容も川崎の一方的な内容。スコアこそ1-0と拮抗していたけれど(決めたのは三笘)、ガンバがまともに戦えたのは最後の10分だけ。あとは終始川崎ペースの試合だった。たまにパトリックにボールが入ることはあったけれど、そのほかの宇佐美とか倉田とかはどこにいるんだって感じで、防戦一方だった。よくもまぁ、スコアが1-0から動かなかったもんだよって。そういう試合だった。
川崎にとって残念だったのは、最後まで1点差の試合になってしまったために、中村憲剛が出番なしで終わってしまったこと。まぁ、点差が開かないと使えないって選手ではしかたないわけだけれども。
鬼木、あまりに素晴らしい成績を残したので、もしかしたら名監督の器なのかと思っていたけれど、チームの大黒柱に最後の一花咲かせるチャンスを与えてあげられないようではまだまだだなと思った。どうも日本人監督って、サッカーがエンターテイメントだってことを忘れている人が多い気がする。結果より前に、まずは観客がなにを望んでいるのか考えて欲しい。
まぁなんにしろ、川崎は強かったです。田中碧とか、山根とか、本当にベストイレブンにふさわしいのか疑問だったのだけれど、この日みたいなパフォーマンスを通年つづけていたならば、なるほどベストイレブンに選ばれても不思議はないのかなと思った。
でも今年はそう好き勝手にやらせないぜ――って。
とりあえず希望的観測で書いておく。
(Jan. 02, 2021)