FC東京0-1鹿島アントラーズ
J1・第25節/2025年8月10日(日)19:00/味の素スタジアム

去年は国立競技場だったので、2年ぶりに味スタで観たFC東京戦。
秋春制に移行する来年以降のシミュレーションなのか、7月の後半から試合がなかったので、サッカーを観るのもこれが3週間ぶり。
とはいっても、両チームとも水曜日に天皇杯を戦っているので、チームとしては中3日の試合。90分で勝ったFC東京はいいけれども、延長を戦った鹿島には不利な状況だった。
おまけに折からの猛暑で、史上最高気温が更新されるような異常な暑さがつづいていたから、さぞや過酷な試合になるかと思っていたら、運よくか悪くか、この日は雨まじりの曇天で風も強かった。ハーフタイム前から降り始めた雨は後半ずっと降っていたし、暑さの影響はほとんどなかったと思う。
おかげでメインスタンドの二階席はとても過ごしやすかった。風が吹き抜けて涼しいので、暑さ対策でもっていった扇子も出番なし。逆に汗をかかないせいで、トイレが近くなってしまったのが困りものだった。もう若くないので、涼しい日のビールには要注意だと思った。
さて、そんなこの日の試合。
鹿島のスタメンは早川、小池、植田、キム・テヒョン、小川、三竿、船橋、荒木、チャヴリッチ、レオ・セアラ、優磨という11人だった。
濃野が出場停止だとのことで、コンディション不十分で天皇杯を欠場した小池が右サイドに入った。あとひさしぶりに戻ってきた荒木のスタメン起用が前半のポイント。
荒木、小川、そして途中出場の田川と、過去にFC東京でプレーしていた選手が3人もいたのは、あちらからすると複雑だろう。
荒木を起用するときにはトップ下でフォーメーションはワントップのイメージが強いけれど、この日は4-4-2の右で始めて、前半途中(チャヴリッチが削られて傷んだあと)から、トップ下に変えた――ということに、現地では気づかず。あとから見逃し配信で確認しました。おそまつ。ぼーっと生きてんじゃねぇよ。
まぁ、どちらにしてもこの日の荒木は、鬼木にとって満足ゆく出来ではなかったんだろう。前半のみでお役御免となり、後半の頭からは松村が出てきた。もうひとり、船橋もこの日は前半のみ。後半からは知念・三竿のダブルボランチになった。
残りの3枚の交替カードは、チャヴリッチ→田川、レオ・セアラ→樋口、三竿→溝口。
対するFC東京は、キム・スンギュ、長友、ショルツ、岡哲平、室屋、橋本、高、佐藤恵允、俵積田、長倉、マルセロ・ヒアンというスタメン。
今年はずっと下位に低迷しているだけあって、前回の対戦時にはいなかったキム、ショルツ、室屋、長倉という、シーズン途中で緊急補強した選手たちがスタメンに名を連ねているあたりに苦しい台所事情が見てとれる。
とはいっても、右に長友、左に室屋という元日本代表のSBが揃っているわけだし、仲川や東が途中出場を余儀なくされるんだから、戦力層は決して薄くない。この試合だって、序盤からたてつづけにマルセロ・ヒアンのシュートを浴びたし、長友や俵積田からのクロスで何度もひやりとさせられた。長友、ひさびさに元気な姿が見られてよかった。
ということで、2位と14位の対戦ながら、内容はほぼ互角という印象。FC東京との対戦では比較的点が多く入る印象なんだけれども、今回はこのままスコアレス・ドローで終わるかもって内容だった。公式記録だとシュート数はともに8本だから、実際に得点機も多くなかった。
そんな試合がようやく動いたのは後半が残り10分を切ってから。スローインの流れから、鈴木優磨のスルーパスに抜け出した田川が一瞬のチャンスをものにした。あまりに展開が早くて、誰がなにをしてどう決めたのか、まったくわからなかった。田川のこれまでの3ゴール、どれも素晴らしいシュートばっかりでびっくりだよ。
ということで、終盤になって雨脚が強くなる中、試合はそのまま鹿島が1-0で逃げ切って終了。裏で神戸が町田に負けたので、鹿島がふたたび首位に立った。
まぁ、首位とはいっても、2位の柏とは勝ち点で並んでいるし、7位の浦和までは勝ち点6しか差がない大混戦。優勝争いはますます混とんとしてきて予断を許さない。
(Aug. 13, 2025)