キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー
ジョー・ジョンストン監督/クリス・エヴァンス、ヘイリー・アトウェル/2011年/アメリカ/WOWOW録画
ようやく観ました、『キャプテン・アメリカ』三部作のシリーズ第一弾。
先に二作目の『ウィンター・ソルジャー』を観てしまったことで、僕はこの一本目の内容について、大いに勘違いしていた。あちらでは最初からナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)とともに行動をしていたので、彼女やニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)とのなれそめがこの一作目で描かれているのだろうと思っていたら、そうではなく。ニック・フューリーこそ出てくるけれど、それもほんのわずか。それ以外はほぼ全編、第二次大戦中が舞台だった。
つまりキャプテン・アメリカはいかにアベンジャーズの一員となったかではなく、キャプテン・アメリカとは何者かを──純然たる主人公としての、スーパーヒーローとしてのキャプテン・アメリカを描いたのがこの作品。
ということで、舞台は過去、それも第二次大戦の戦時中ってことで、他のマーベル作品とは大いに印象が異なる。敵対するナチス配下の悪の組織ヒドラの兵器こそ過剰に未来的だけれど、それをのぞけば、あとはほぼ全編、二十世紀的なレトロ感満載。
アクションは銃撃戦プラス肉弾戦だけって感じだし、物語も適度にコミカルかつロマンチック。他の作品とのクロスオーバーがほとんどないという点も、最近の作品を見慣れた目からすると新鮮だった。戦時中のポスター使ったエンディング・クレジットもすごく気が効いていてカッコいい。
個人的にはあの珍妙なコスチュームの出自が軍事費調達のキャンペーンのためのものってわかったのがグー(笑えた)。これまで「なにこの人?」って感じだったキャプテン・アメリカというキャラクターが、これを観てようやくどういうヒーローかわかった。そしていきなり好感度が大きくアップした。
キャプテン・アメリカ、なんだかけっこうカッコよく見えてきました。
(May 07, 2017)