ストレンジャー・シングス シーズン2
ザ・ダファー・ブラザーズ制作/ウィノナ・ライダー、デヴィッド・ハーバー/2017年/アメリカ/Netflix
Netflixの大ヒットSFホラーの二シーズン目を正月休みイベントのひとつとして観た(全九話)。
今回は前シーズンのラストで姿を消したエル(ミリー・ボビー・ブラウン)がどういう形でこの世界へと戻ってくるのかがポイントだったわけだけれど、ダファー兄弟はその点をじつに見事に解決してみせた。しかも単に呼び戻しただけではなく、そこから派生させて、某人物とのあいだの疑似親子関係を築くことで、ドラマにさらなる奥行きを与えることに成功している。この部分の設定が今シーズンのもっともすぐれた点だと思う。
もうひとつのポイントが、『ロード・オブ・ザ・リング』で主人公を助ける気のいい脇役サムを演じていたショーン・アスティンの起用(この人がじつは『グーニーズ』の主演の子役だったと知ってびっくり)。
最初に見たときには、ウィノナ・ライダーの恋人役がこの人って、そりゃないんじゃないのと思ってしまったのだけれど(大変失礼)、でもそんな彼だからこそ、よくも悪くもここでの役柄──見た目は冴えないけれど、とことん善良なる凡人──が非常にはまり役だった。彼の演技があまりによかったもんで、つづけて『ホビット』と『ロード・オブ・ザ・リング』計六作を一気に観てしまったくらいに好印象だった。
子供たちは新しい仲間も増えてあいかわらず楽しげだし──前シーズンはあちら側の世界に捕らわれていてほとんど出番がなく、今回もかわいそうな運命は避けられないだろうと思っていたウィル少年(ノア・シュナップス)があまり悲惨なことにならなくてよかった──、高校生たちの三角関係も進展を見せていて、いろいろと見どころの多いセカンド・シーズンだった。制作が予告されている残りの2シーズンでどんな展開を見せてくれるのか、つづきが楽しみだ。
(Jan 13, 2018)