IT/イット~“それ”が見えたら、終わり
アンディ・ムスキエティ監督/ジェイデン・リーバハー、ビル・スカルスガルド、ソフィア・リリス/2017年/アメリカ/Netflix
スティーヴン・キングの代表作のひとつ。劇場版としては二度目の映画化とのこと。
前々から原作を読もうと思いながら、文庫全四巻の大作なのでなかなか読めずにいたら、WOWOWでこれの予告編を観たうちの奥さんが「怖そー、観たい!」と言い出したので、まぁいいかと思って、つい映画を先に観てしまった。
内容は八十年代のアメリカの片田舎を舞台に、子供たちだけを限定で襲う謎の“それ”と少年・少女の戦いを描くホラー映画。同じくスティーヴン・キング原作の『スタンド・バイ・ミー』のホラー版みたいな印象で、全編が少年・少女の目線で描かれている。
さえない少年たちのグループが女の子をひとり加えて、謎の超常現象に立ち向かってゆくという展開はNetflixのドラマ『ストレンジャー・シングス』と似た感じだけれど、あちらが大人の世界も描いていたのに対して、こちらは終始子供たちだけに焦点があたっている。ここまで徹底して子供目線の映画ってのも最近では珍しい気がする。そういや、少年役のひとりで『ストレンジャー・シングス』のフィン役の子が出てます。仲間内ではいちばん損な役まわりって気がするけど。
それにしても、なんでアメリカの映画にはああいうたちの悪いいじめっ子が出てくるんですかね。あそこまでゆくと、もういじめのレベルを超えてて単なる犯罪なんだが。個人的にはあのいじめっ子少年の行動と末路が過剰すぎて、いまいちすっきりした気分になれないのが欠点という気がした。
エンドクレジットに「第一章・完」なんてあると思ったら、すでに来年公開の続編が決まっていて、そこでは主役の男の子が成長してジェイムズ・マカヴォイになるらしい。うーん、やはりその前に原作を読んどくべきか……。
(Sep 08. 2018)