Coishikawa Scraps / Movies

2026年9月の映画

Index

  1. ジュラシック・ワールド/復活の大地
  2. チェンソーマン レゼ篇

ジュラシック・ワールド/復活の大地

ギャレス・エドワーズ監督/スカーレット・ヨハンソン、ジョナサン・ヘイリー/2025年/アメリカ/Amazon Prime

ジュラシック・ワールド/復活の大地

 前作までとキャストを一新したジュラシック・ワールド・シリーズの第四作。監督はモンスター・ヴァース版『ゴジラ』のギャレス・エドワーズ。

 前の三部作を受けて、恐竜が世界中に散らばったものの、そのほとんどは現代の気候に耐えられずに死に絶えて、いまでは特別保護区となった赤道線付近の島にしか生存していない、というのが今回の設定。

 でもって、心臓病の特効薬を発明するのに、百年以上を生きる巨大な恐竜のDNAが必要だかといって(どんな理屈だ)、立入禁止になっているその保護区へと不法侵入して恐竜のDNAのサンプルを入手するために、スカーレット・ヨハンソン演じる元秘密工作員や金に困った大学教授らを中心にした潜入チームが立ち上がる。

 彼らが任務についたころ、ヨットで同じ海域を横断していた民間人の一家(父と娘二人+娘の彼氏)が海洋恐竜に襲われて遭難。チームはこの家族を救出して同行させざるを得ない状況になってしまう。はたして彼らは無事任務を果たして恐竜の島から脱出できるのか?――というような話。

 陸・海・空で最大の恐竜三頭からサンプルを入手するという設定が、いかにも映画のためにとってつけたようで説得力がない。陸地にいるいちばんでかいやつはまぁいいけれどさ。海のやつとか、空のやつとか(どれも名前がわからない)、そんなでかくないじゃん。でかいだけでいいなら、恐竜じゃなくて、シロナガスクジラでもよくない?

 あと、今回のメインとなるのが遺伝子操作で生まれた新種の恐竜というのもねぇ……。やっぱ架空の恐竜は出しちゃ駄目じゃん? このシリーズに僕らが求めているのは怪獣じゃなくて恐竜なんだから。

 ――とか設定にこそケチをつけたくなったけれど、物語自体は意外と悪くなかった。

 過去作ではキャラの行動原理が不自然でしらけてしまうことがあったけれど、今回のチームは最初から金目当てで集まった戦闘集団なので、サバイバルの過程に無理がなくて、(まぁ冒頭の設定には無理があるにせよ、パニック・サスペンス映画として、ストーリーには一本筋が通っているように感じられた。そこが個人的にはよかった。

 まぁでも、これはシリーズ化せずに単発で終わったほうがいいと思う。話はこれ一本できれいにまとまっているし、下手に続編を作ると失敗しそうな気がする。

(Sep. 3, 2026)

チェンソーマン レゼ篇

吉原達矢・監督/声優・戸谷菊之介、上田麗奈/2025年/日本/Amazon Prime

劇場版『チェンソーマン レゼ篇』

 尾田栄一郎が『ONE PIECE』の連載があと五年で完結すると宣言したのは2019年のことだった(七年たったいまでも終わる気配がないけど)。

 ならば、せっかくだから最後くらいリアタイしようと、その年の暮れに、十何年ぶりに週刊少年ジャンプを購読し始めたときに連載中だったのが、この『チェンソーマン』のレゼ篇だった。それもクライマックスで、チェンソーマンがレゼにこっぱみじんにされる回。

 いまから振り返ると、そのときのジャンプがすごくて、『鬼滅の刃』は鬼舞辻無惨との戦いが佳境だったし、『呪術廻戦』では渋谷事変が始まったばかりで、五条悟が無双をかましていた。ヒロアカではデク・バクゴー・ショートがトリオで轟兄を救出しようとしていた。

 どの作品もそのときが僕にとってはファースト・コンタクトだった。

 まぁ、正直なところ、鬼滅も呪術もチェンソーマンも、個人的にはフェイバリットと呼べるほどではないんだけれど。それでもいま現代の日本のマンガ界を象徴するような作品ばかりだ。知らないよりも知っていたほうが人生は楽しい。

 僕は基本マンガ好きで、アニメは「ながら観」がほとんどなせいで、アニメ本編はもとより、『無限列車篇』も『呪術廻戦0』も、観てはいるのに感想を書いてこなかったから、この『レゼ篇』もスルーしようかと思ったんだけれど、前述の通り、そんなわけでこれはちょっとした思い出の作品だったので、少しだけ足跡を残しておくことにした。米津玄師が提供した主題歌二曲が大ヒットして、音楽ファン的にも無視できない作品だったというのもある。

 『チェンソーマン』はその独自の世界観ゆえに、好き嫌いがはっきりとわかれる作品だと思う。僕はどちらかというと好き寄りではあるけれど、でも大好きとまではいえない。この映画にしてもデンジとサメ、うるせーとか思いながら観ていた。

 でもその破天荒な展開ゆえ、途中から読み始めたら、どうしてこうなっちゃったんだろう?――と気になって、最初から読み始めないではいられない。そんな作品でもある。決して傑作とまでは思わないけれど(第二部のせいでなおさらそう思う)、少なくても唯一無二の個性をもった作品なのは間違いなし。

 そんなマンガの一エピソードを切り取ってそのまま一編の映画にまとめたこの作品は、その過度に華美なアクションとシリーズ切ってのエロティシズムのため、とてもいい感じに仕上がっていると思う。ただ、『呪術廻戦0』なんかとは違い、ここまでの話を知らない人が観たら、なんだこりゃって話のような気もする。

(Sep. 30, 2026)