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2019-09-10サッカー ルヴァン杯・準々決勝・浦和-鹿島
2019-09-08音楽 SUMMER SONIC 2019
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09/18[ACL・準々決勝] 鹿島-広州恒大
09/18『MAO(1)』 高橋留美子
09/18『高橋留美子傑作集 魔女とディナー』 高橋留美子
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蜘蛛の巣

アガサ・クリスティー/加藤恭平・訳/クリスティー文庫/早川書房/Kindle

蜘蛛の巣 (クリスティー文庫)

 クリスティーの戯曲・第四作目。地味なタイトルだから油断していたけれど、これがなかなか素晴らしい出来映えだったりする。
 舞台となるのは外交官邸宅の一室。「もしもある朝、書斎に降りてきて死体を見つけたら、わたくしはどうするか?」みたいなことを空想をするのが好きだと語っていたその屋敷の奥さまが、実際に自宅で死体を見つけてしまい、わけあってそれを隠さなきゃってことになってどたばたするコメディ・タッチの犯罪劇。
 死体をめぐって登場人物が右往左往するヒッチコックの『ハリーの災難』みたいな話なのかなと思って読んでいたら、途中で警察が出てきたところから物語が予想外の展開をみせる。しかも二転三転する。
 まあ、個人的には殺人犯人の設定がいまいちな気がしたけれど、この作品にはそれ以外の部分で十分すぎるくらいの意外性がある。舞台には詳しくないけど、この脚本、素人目には見事な出来映えなのではと思います。
 小説に限らず、こと脚本に関しても、これまでの四作品、どれもはずれなし。クリスティーって、じつは脚本家としてもすごいんじゃないだろうか。
(Aug. 31, 2019)

鹿島アントラーズ2-0FC東京

J1・第26節/2019年9月14日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 いやー、これぞ鹿島って試合だった気がする。首位のFC東京を2位のアントラーズが勝ち点4の差で追うという史上初のシチュエーションが実現した首位攻防戦。
 この日の鹿島のスタメンは、GKクォン・スンテ、DF小泉、ブエノ、犬飼、小池、MF三竿、レオ・シルバ、セルジーニョ、白崎、FW土居、伊藤翔。
 調べたら、4月に味スタで対戦したときと同じのは5人だけ。半分以上のメンバーが入れ替わっている。
 対するFC東京は、林、室屋、渡辺剛、森繁、オ・ジェソク、大森晃太郎、高萩、橋本拳人、東、ディエゴ・オリヴェイラ、永井という11人。
 こちらも久保建英やチャン・ヒョンスが移籍しているけれど、4月との違いはそのふたりと、故障中の小川諒也がいないことだけ。
 要するにFC東京の戦力は前半戦とそれほど変わらない。――というか、久保が抜けた分は確実にマイナスでしょう。これならば、なんとかなるんじゃと思ったら、前半のわずか2分に鹿島が先制するラッキーな展開になった。
 貴重な先制ゴールはレオ・シルバの右CKから。これをブエノが相手DFと競り合いながら頭で流し込んだ。すんげーいいヘディング。ブエノ、その後もあわやというヘディングがあったし、ここんところ攻守に充実感がはんぱない。
 この1点で試合の方向性は決まったも同然だった。それ以降は攻める東京、守る鹿島という構図がはっきりする。もう目立っているのはDFばっかという。そんな試合になった。
 まあ、1点差だといつ追いつかれるかわからないから、もう1点欲しいなって思っていたら、後半33分にセルジーニョの見事なミドルが決まって追加点(セルジーニョはこれで今季二桁得点!)。そのまま無失点で逃げ切った鹿島が首位・東京との勝ち点の差を1に縮めた。
 この試合でおもしろかったのは、後半の頭に白崎を下げて名古を入れた大岩采配。首位攻防戦だからベスト・メンバーで臨んだけれど、先制したことだし、もう無理に追加点は狙うよりも次週のACLに向けて戦力は温存したいってことで、白崎を下げたんでしょう。思い切りのいいことするなと感心しました。
 最後に三竿が足を攣ったかなんかでチョン・スンヒョンと交替するというトラブルもあったけれど(もうひとつの交替枠は伊藤→上田)、それ以外にはとくに問題のない、すっきりとした勝利だった。いやー、よく守った。
 これでとりあえず優勝へ向けての第一関門は突破。このあとにまだ浦和、川崎、広島という前半戦にドローに終わった難敵が控えているし、直近では札幌やC大阪との上位対決もあって、あまり視界良好とはいえないけれど、それでもこの試合でもって、前半に負けた相手にはすべて雪辱を果たしたことになる。今年の鹿島はかなりいいチームになってきていると思う。
(Sep. 15, 2019)

ミャンマー0-2日本

ワールドカップ・二次予選/2019年9月10日(火)/ヤンゴン(ミャンマー)/日本テレビ

 はやくも2022年のW杯カタール大会の二次予選が始まった。今回のグループリーグはW杯の翌年に開かれるアジア杯・中国大会の予選も兼ねているとのこと。
 さて、そんなW杯へとつづく戦いの初陣を飾ったスタメンは、権田(ポルトガル)、酒井(フランス)、冨安(イタリア)、吉田(イングランド)、長友(トルコ)、柴崎(スペイン)、橋本(東京)、堂安(オランダ)、南野(オーストリア)、中島(ポルトガル)、大迫(ドイツ)の11人。途中出場は伊東純也(ベルギー)、久保建英(スペイン)、鈴木武蔵(札幌)の3人だった。
 実況の人が「スタメンの所属リーグが全員違う」といっていたので、ほんとかよと思って、プレーしている国を併記してみた。
 なるほど。権田と中島がポルトガルでかぶっているけれど、フィールド・プレーヤーはみごとに全員違う。日本人もずいぶんといろんな国でプレーさせてもらえるようになったんだなぁと感慨深いものがある。
 まあ、なんにしろスタメンはひとつ前の親善試合とまったく一緒だったわけだ。要するに現時点でのベスト・メンバー。毎回苦戦必至の初戦ってことで石橋を叩いて渡る森保監督だった。
 対するミャンマーはFIFAランキングが135位で、33位の日本は文字通り桁違いの相手。普通に戦ったら負けようがない相手――なんだけれども。
 この日はコンディションが悪かった。ピッチはでこぼこ、雨ざーざー。水もかなりたまっていたようで、パスがとまる、とまる。速いパスなんて通しようがない。
 こりゃ苦戦するパターンだなぁ……と思って観ていたんでしたが。
 開始から16分で、中島が得意の角度からミドル・シュートを決めて先制。その10分後には、今度は南野が堂安のクロスに頭であわせて追加点。前半早々に試合を決定づけた。
 南野のゴールは、最初に堂安が打ったシュートがGKにパンチングでふせがれ、その跳ね返りがふたたび堂安の足元へと戻ってきたところで、改めてクロスをあげて決めたもの。シュート・ブロックにあったあとの二度目のチャンスに頭を切り替えて、絶妙のクロスを入れた堂安もえらかった。
 いずれの得点も、パスが思うようにつながらない悪コンディションだからこそ、積極的にシュートを打っていこうという姿勢から生まれたゴールだった。素晴らしい。
 まあ、難があるとしたら、その2ゴールのあと、1つも決められなかったこと。打ったわ、打った、シュート数は30とかいうのに、これがまあ、まったく決まらない。ミャンマーのGKがよかったというのもあるけれど、日本にとっては、あと3点くらい取ってないとおかしいだろうって内容だった。まあ勝ったからいいけど。
 この試合でもっとも好印象を受けたのは橋本拳人。もともと守備力がある人なのは知っていたけれど、この試合では惜しいミドルを2本も放っていた(決まんなかったけど)。ボランチとしては柴崎より存在感あったんじゃないだろうか。遠藤航がベンチなのもなるほどな出来だった。
 あと、途中出場の伊東純也と鈴木武蔵のスピードが笑えた。伊東が速いのは知っていたけれど、武蔵もはえー。注目の久保も含めて、この試合で途中出場した3人はそれぞれに短い時間できちんと持ち味を出していた。
 いやー、選手層も厚いし、W杯の出場枠も拡大されたし、この分ならアジア地区予選は楽勝でしょう。
(Sep. 11, 2019)

鹿島アントラーズ2-2浦和レッズ

YBCルヴァンカップ・準々決勝/2019年9月8日(日)/カシマサッカースタジアム/フジテレビTWO@スカパー!

 いやー、きびしい試合だった。
 前の試合のあと「次はまさか3点も取られないから大丈夫だろう」みたいなこと書いたけれど、認識が間違っていた。3得点こそしたけれど、1点差での勝利だったから、この第3戦は2-0で負けたらアウトなんだった。それならありそうじゃん!
 でもって、試合は前半戦は完全に受け身。押されまくった挙句に、先制点を許して0-1で折り返すという苦しい展開。思っていたより難しい試合になった。
 この日の鹿島のスタメンはクォン、小泉、ブエノ、犬飼、小池、三竿、レオ・シルバ、セルジーニョ、白崎、伊藤翔、遠藤の11人。
 前の試合で途中交替した土居は、難なきを得たものの、大事をとってベンチスタート。これが影響したと思う。やっぱ今年は土居がいるといないでは、攻撃のリズムが違うので。実際にこの試合で鹿島の内容がよくなったのは、後半途中に土居が出てきてからだった(途中出場はあと永木とチョン・スンヒョン)。
 土居、ゴールこそ少ないけれど、攻撃時のつなぎでは非常に効いている。今年の鹿島のキーマンは絶対に彼だと思う。
 ということで、土居抜きで戦った前半はいいところなし。まぁ、一回くらい惜しいシーンがあった気はするけれど、結局無得点に終わってしまった。
 でもまあ、今年の鹿島は先制されても追いついてきたし、このままじゃ終わらないだろう――というか、終わって欲しくない――と思っていたら、後半の鹿島はその期待を裏切らないサッカーを見せてくれた。
 まあ、ところどころで危ないプレーはあったし、2点目も奪われはしたけれど、それでも後半に2ゴールを奪って試合をドローで終え、通算成績を5-4として、なんとか準決勝への進出を決めた。
 鹿島の同点ゴールは犬飼。セットプレーからのこぼれ球を珍しく足で押し込んだ。
 2点目を奪われたあとの同点ゴールは伊藤翔。カウンターからセルジーニョのアシストを受けてフリーのチャンスをきっちりと決めた。
 このどちらもシーンにも土居がひとつ前のプレーに絡んでいる。セットプレーからニアでワンタッチしてボールの軌道を変えたのが土居だったし、2点目の場面でボールをつないでセルジーニョのアシストを引き出したのも土居だった。ナイス聖真。
 レッズの2得点はエヴェルトンと関根。どちらも敵ながらあっぱれなファイン・ゴールだった。
 エヴェルトン、これまでの対戦ではたいして目立っていなかったのに、この日はとてもいいプレーをしていた。関根も夏の移籍で戻ってきてからの活躍が著しいっぽい。
 そのほかにも二試合とも目覚しい活躍をみせていた24歳の汰木{ゆるき}とか、関根のゴールをアシストした途中出場の荻原(19歳)とか、若手もちゃんと伸びてきている。リーグ戦では成績が上がらないから、ちょっと油断していたけれど、やっぱりレッズは強かった。
 レッズで不運だったのは、後半の途中にブエノのスライディング・タックルを受けた興梠が足を痛めて交替しまったこと。ブエノのタックル自体は素晴らしいプレーだったので、あれで興梠が怪我をしてしまったのは不運としかいいようがない。
 さて、ということでルヴァン杯のタイトル獲得まで残るはあと3試合。準決勝の相手は川崎だそうだ。もうひとつの山は札幌とガンバなので、やっぱ次の川崎戦がいちばんの難関だなぁ……。
(Sep. 08, 2019)

SUMMER SONIC 2019(二日目)

2019年8月17日(土)/ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ

 フェス三昧の夏休み、最後に観たのは今年で二十周年ということで三日間開催となったサマソニの二日目。東京では三日間すべてのチケットが完売という大盛況だったらしい。

 今回のサマソニ、僕はRADWIMPSと木村カエラとフォールズ、そのほかにもけっこう観たいアーティストがあったから二日目のチケットを取ったのだけれど、いざタイムテーブルが発表されてみれば、フォールズはラッドとまるかぶりで観られず。興味があったキャットフィッシュ&ザ・ボトルメンもヘッドライナーのレッチリの裏だからNG。マキシマム・ザ・ホルモンもカエラの裏。サンボマスターはラッドとレッチリの間だから、席を離れたくなくてスルー。
 ということで、観たいバンドが半分も観られず。しかもラッドは先々月に観たツアーの縮小版みたいなセットリストで満足度がいまいち。カエラさんも十五周年の特別企画で代表曲をメドレーで演奏してくれちゃったのが僕的にはいまいち(普通に聴きたかった)。
 ということで、終わってみれば、わざわざ行かなくてもよかったかなぁ……と思ってしまうような今回のサマソニ二十周年記念大会だった。

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 さて、この日のトップ・バッターはマリン・ステージの東京スカパラダイスオーケストラ。
 いつもだと最初のアーティストはアリーナで観るのに、今回はスカパラの知名度からしてアリーナは混むと思ったので、最初から人混みに巻き込まれるのも嫌だったから、スタンドに上がってみた。そしたらこれがとても快適で。
 そうそう、マリン・スタジアムのスタンドって、海風が吹き抜けて涼しくてとても気持ちがいいんでした(まぁ、陽が当たらない場所ならって条件付きだけれど)。
 ということでスタンドに座って観ていると、そこからやはりお客さんが入ってくるくる。あっという間にアリーナの前方のブロックはぎっしり。マリンの一発目からこんなに客が入っているの、珍しいんじゃないだろうか。
 スカパラはこの暑いのに全員スーツでびしっと決めて、パワフルな演奏でガンガン盛り上げていました。ただでさえ盛り上がっているところへ、ゲストでミスチルの桜井和寿が登場したりするんだから、そりゃオーディエンスは大喜び。今年のサマソニは最初から熱すぎた。

 本当はスカパラを観たらスタジアムを離れて、あとはラッドが出る夕方までメッセで過ごそうかと思っていたんだけれど、スタンドが快適だったのと、次の10-FEETでもさぞや観客が盛り上がるんだろうなという興味から、ここで方針変更。この日はスタンドに腰を据えて、ここで観られるすべてのアーティストを観てしまおうってことになった。腰が悪いうちの奥さんにもそのほうが楽だし。

ハローフィクサー

 ということでその次は10-FEET。
 スカパラと10-FEETとある程度リスナーがかぶるのかと思っていたけれど、そうではないらしく、上から見ていたらかなりの数の人たちが入れ替わっていた。
 でもまぁ、10-FEETもさすが人気バンド。スカパラに負けない客の入り。でもってアリーナではあちらこちらで噂のサークル・モッシュが巻き起こる。ダイヴしたオーディエンスがステージ側で通路に下りて、外側の通路をぐるっと回って、てけてけとまたアリーナに戻ってゆく。なんか、そういうお客さんの動きを見ているのがおもしろくて、演奏そこのけでオーディエンスの動向を見守ってしまった。
 10-FEET、3ピース・バンドなのにスタジアムの広さにまったく負けていないのがすごい。余裕しゃくしゃくな感じに感心した。だてに長いことやってないなと思いました。

いちご

 そのまま次のマキシマム・ザ・ホルモンを観ようか、木村カエラに移動すべきか、すんごく悩んだんだけれど――だってホルモンのライヴ、すごそうじゃん?――、カエラの前日のセットリストをちら見したところ、大好きな『STARs』をやっていたので、これはやっぱ生で聴いとかないとならないだろう――アルバム全部聴いているカエラと一枚も聴いたことがないホルモン、どっちを観るべきか、考えるまでもないでしょう?――と結論して、奥さんをその場に残し、10-FEETのライブの途中で席を立って、ひとりでメッセに向かったのでしたが……。
 でも結果からいうとこれが失敗。先に書いたようにこの日の木村カエラのセットリストはメインがメドレーで、『STARs』はその中の一曲でさわりしかやんなかった。メドレー以外にやったのが『リルラリルハ』『いちご』『Butterfly』『BEAT』『Magic Music』の五曲のみって……。個人的にはちょっと残念なセットリストだった。
 あと、カエラさんがやたらと合唱を誘うのも、五十男にはちょっとこそばゆい。おそらくその点は僕だけの問題じゃなかったと思う。サマソニのオーディエンスは木村カエラ的にはアウェイ感があったんじゃないかって気がする。その点も観ていて(おそらくやっている側にとっても?)残念な感があった。
 でもまぁ、初めて生で観た木村カエラは、遠めに見てもとても細くてキュートでした。さすが元モデル。とても二児の母とは思えない。
 そういや、コートニー・バーネットを観たときに、いまさら白いTシャツでステージに立つ人も珍しいとか書いちゃったけれど、この日のカエラさんも白Tでした。なんでも流行ってるらしいですね、白T。知らなかった。失礼しました、バーネットさん。

 木村カエラが終わったあと、マウンテン・ステージでインターラプターズという女性ボーカルのスカ・バンドを横目に見て、スタジアムに戻った。その帰り道の陽射しの暑かったこと……。もう今日は二度とマリンには戻れないなと思いました。

ベスト・オブ・ロバート・グラスパー

 さて、再びスタジアムに舞い戻り、次は西側のスタンドに腰を据えて――最初は東側の二階スタンドにいたんだけれど、そのままそこにいると西日に苦しみそうだったので西側へ移動した――ロバート・グラスパーのステージを観た。
 ロバート・グラスパーってグラミーで最優秀R&Bアルバム賞とか取っているはずだけれど、でも日本での知名度はいまいちだよね? マリンでちゃんと客が入るのかな?――と思っていたら、案の定。この時間帯のマリン、信じられないくらいガラガラでした。
 なんでこの人がこのステージ?――と不思議に思いながら観ていたら、二、三曲目くらいから知った顔のラッパーが登場。あれ、この人ってもしや?
 ――と思ってウェブでアーティスト紹介を確認すると、アーティスト名に "RBERT GLASPER featuring CHRIS DAVE, DERRICK HODGE and YASIIN BEY" とある。
 やっぱ。ヤシン・ベイって、モス・デフじゃん!
 ここで疑問が氷解。ロバート・グラスパーだけならばともかく、モス・デフ(【注釈】ラッパーにして『16ブロック』でブルース・ウィリスと共演した人気俳優)も一緒ならば合わせ技でマリンもありか。でもやっぱ、最後までアリーナはガラガラでしたが……。
 まあ、映像を使った演出もなかったし、音楽至上主義的なその演奏を観ていて、やっぱりこの手のアーティストにスタジアムはないかなと思った。
 動員的にはソニック・ステージとかのほうが適度に人が入って盛り上がったんじゃないかと思うんだけれど、本人たちが野外にこだわったんですかね? よくわからない。

トラブル・メーカー

 その次にマリンに登場したのは、四半世紀近いキャリアを誇るカリフォルニアのパンク・バンド、ランシド。
 このバンド、初めて聴いたけれど、見事なまでに明快なパンクでおもしろかった。ガイコツがスーツを着た背景幕からいかにもパンク。でも見ためはすっかりおじさんで(外国のバンドマンって、見た目を気にしてストイックに節制したりしないよねぇ……)、メイン・ボーカルの人はさくさんタトゥー入れてるくせして、学生みたいな白いボタンダウンの半袖シャツを着ているし。リード・ギターの人はスキンヘッドにZZトップみたいなあごひげもじゃもじゃだし。そんな見た目のアンバランスさがおかしかった。
 で、このバンドでもあたりまえのようにサークル・モッシュが起こってた。きょうのマリンは本当にこんなバンドばっかだな(ロバート・グラスパーの例外感がはんぱない)。すごいな。こういうの好きななら、たまんなく楽しいんだろうなと思いました。
 まあ、僕自身の趣味ではないけれど、こういう明るいパンク(ポジパンっていうんですかね?)って部外者として聴いていても楽しめるからいい。頭つかわないでもわかりあえちゃう感じが単純に気持ちいい。

Remember Me (初回生産限定盤) (DVD付) (特典なし)

 次は狼さん、MAN WITH THE MISSION の出番。
 このバンドも初めてちゃんと聴いたけれど、売れてるの、すごくよくわかった。曲はスピード感たっぷりでアッパーでキャッチーだし、演奏力も文句なし。狼のマスクをかぶった色物バンドかと思っていたら、予想外に本格派だった。
 しかもこの狼さんたち、国内・海外問わず音楽業界でも人気者で、交友関係がやたらと広いらしい。いやぁ、ゲストが出てくる、出てくる。
 10-FEETのタクマを筆頭に、ゼブラヘッド、フォール・アウト・ボーイ、そしてスカパラの面々と、今回のサマソニ出演者がぞくぞくと登場。最後はとびっきりのサプライズで、布袋寅泰・大先生まで登場ときた~。
 布袋さんのトレードマークである白黒ジグザグの幾何学模様がスクリーンに出てきた演出には大笑いしてしまった。
 いやぁ、今回のサマソニでもっともインパクトがあったのはこのバンドかもしれない。僕が日常的に聴くタイプのバンドではないけれど、とりあえず、すごかった。
 そういや、狼さん、歌っているのに口が動いていないのは不自然だからてことなのか、スクリーンに映し出されるのは、ボーカルの狼の頭のアップだけで、口から下は映さないようにしていた。おかげで終始、狼の顔のアップばっかがスクリーンに映っているという。それもへんてこりんだった。

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 さて、ということで、そのあとがようやく本日のマイ・メイン・イベント、RADWIMPS。
 でも、前述したとおりで、この日のラッドのセットリストは、最新ツアーのダイジェスト版という印象で、見ごたえはいまひとつだった。二ヶ月前にツアーで観たのは会場も同じマリンスタジアムだったし、『NEVER EVER ENDER』で始まって『愛にできることはまだあるかい』で終わるという構成もいっしょ。唯一の違いはツアーでは聴けなかった『アイアンバイブル』をやってくれたことくらいじゃなかろうか。でもこの曲が聴けたのは嬉しかった。大好きな一曲なので。
 あと、ソロ公演の演出ではあまりアーティスト自身の映像をスクリーンに映していなかったけれど、この日はフェスゆえにあまり凝った演出ができないからなのか、左右のスクリーンに洋次郎のアップが映されることが多かった。その点、たんに洋次郎がたくさん見たいって人には、意外とおいしいライヴだったかもしれない。

【SET LIST】
  1. NEVER EVER ENDER
  2. ギミギミック
  3. アイアンバイブル
  4. 洗脳
  5. おしゃかしゃま
  6. DARMA GRAND PRIX
  7. 君と羊と青
  8. いいんですか?
  9. 愛にできることはまだあるかい

 個人的に残念だったのは、僕のとなりに座ったレッチリ・ファンの業界人らしき男女が、ラッドのライブのあいだ、ずっと大声でしゃべっていたこと。途中で男のほうに注意してみたけれど、その後も女のほうはおかまいなしだった。自分は興味がないアーティストだからって、まわりの迷惑になることに気がつかない。あんなデリカシーのない女性とは、俺なら絶対につきあわない。
 まあでも、そんな風に部外者然としたオーディエンスがいるってのは、いまだにラッドの音楽が万人を夢中にさせるだけの問答無用の力を持っていないってことなんだろうなとも思った。いまのラッドならサマソニのヘッドライナーでもいけるんじゃないかと思っていたけれど、まだまだそこまでのレベルにはないみたいだ。
 そういや、ラッドを初めてサマソニで観たときにも、同じように無関心なオーディエンスのおしゃべりに悩まされたんだった。すっかり忘れていて、また同じ目にあってしまった。馬鹿みたいだ。

GETAWAY

 ラッドの次がこの日のヘッドライナー、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ。
 初めて観たレッチリでもっとも印象的だったのは、そのオルタナ感。オルタナというか、インディーズ感というか。これだけ長いこと第一線のビッグネーム・バンドとして活動していながら、ちっとも大物らしくない。
 ボーカルのアンソニー・キーディスはまったくMCをしないし、かわりにMCを務めるベースのフリーは妙にぎこちないし。
 演奏力ははんぱないのに、過剰にオーディエンスの興奮をあおったりする姿勢がゼロ。代表曲の『By The Way』や『Get It Away』みたいな曲をずらっと並べて一気に盛りたてれば、さぞやオーディエンスは大興奮だろうに、そういう演出をしない。いたって淡々とした印象だったのが意外だった。

【SET LIST】
  1. Can't Stop
  2. Scar Tissue
  3. Dark Necessities
  4. Otherside
  5. Hey
  6. Dani California
  7. I Like Dirt
  8. The Needle and the Damage Done
  9. Go Robot
  10. Californication
  11. Around the World
  12. Under the Bridge
  13. By the Way
    [Encore]
  14. Dreams of a Samurai
  15. Give It Away

 なんか、やっていることが、いちいちロック・コンサートの定番からずれている。そこんところがなんかとてもおもしろかった。レッチリって一筋縄ではいかないバンドなんだなと思った。
 だってさ、ライブの途中でフリーがニール・ヤングの『The Needle and the Damage Done』を歌っていたけれどさ。普通ないよね、ベーシストがベースの弾き語りで人の曲をカバーするコーナーなんて。
 そうそう、あと驚いたのが、レッチリの演奏がサポートなしの、メンバー四人きりでのものだったこと。アンソニーは歌うだけで演奏しないので、つまりバンドのサウンドは、ドラム、ベース、ドラムのスリー・ピースだけで成り立っている。とくに動機ものとか入れているようでもない。
 それであの広いスタジアムじゅうを揺さぶるようなミクスチャー・ロックを鳴らしているという。その演奏力にはひたすら脱帽でした。レッチリ、すげー。
 いや、すごいのにすごくないというか。すごくなさそうなのにすごいというか。とにかく、そこんところのアンバランスさがおもしろかった。うん、楽しかったです。

 ということで今年のサマソニはレッチリのあとの花火を観て終了。すぐに帰ると埼京線が混みまくりだろうからと、メッセに寄って一休みしてみたら、なぜかメッセは異常にガラガラだった。サカナクションが仕切るオールナイト・イベントがあるので、そのために入場規制がかかっていたのかもしれない。
 よくわからないから、係の人に聞いてみたら中に入れてくれたので、閑散としたメッセで唐揚げをつまみにビールを飲んだりして、しばらく休んだあとで退散した。あいくに途中の南船橋-西船橋間はぎゅうぎゅう詰めだったけれど、それ以外はとくに混雑もなく、比較的楽に帰れました。
 でもうちの奥さんは次からは絶対に帰りのバスを予約するといっていた。来年は東京五輪のせいでサマソニはなしとのことだから、あるにしても再来年以降の話になるけれど。ほんと、音楽ファンにとってはオリンピックはいい迷惑だ。
(Sep. 07, 2019)

【相棒】
しろくろや

【過去のコンテンツ】
過去の噂

【Shortcuts】
音楽 CD/DVD / ライブ / エレカシ / 購入 / 新譜
作品 / 作家 / 翻訳家 / 読了 / 積読 / マンガ
映画 作品 / 監督 / 俳優 / 公開年 / シリーズ
蹴球 日本代表 / Jリーグ / 鹿島 / W杯

【New Releases】
09/20Why Me? Why Not. / Liam Gallagher
09/20Sinematic / Robbie Robertson
10/02スターシャンク / Cocco
10/04Ode To Joy / Wilco
10/09見っけ / スピッツ
10/09或る秋の日 / 佐野元春
10/11No Home Record / Kim Gordon
10/18Everything Not Saved Will Be Lost Part 2 / Foals
10/23日比谷野外大音楽堂2019 7月6日,7日 / エレファントカシマシ
10/25Colorado / Neil Young with Crazy Horse
10/30潜潜話 / ずっと真夜中でいいのに。
11/15Mad Lad: A Live Tribute to Chuck Berry / Ronnie Wood & His Wild Five
11/27潮騒 / YUSUKE CHIBA -SNAKE ON THE BEACH-
11/27天気の子 complete version / RADWIMPS
11/27航海の唄 / さユり

【ライヴ】
10/10The Birthday@Zepp DiverCity TOKYO
10/23ずっと真夜中でいいのに。@Zepp Tokyo
11/03BUMP OF CHICKEN@東京ドーム
12/05U2@さいたまスーパーアリーナ
01/04エレファントカシマシ@東京国際フォーラム・ホールA

【サッカー観戦予定@TV】
09/18[ACL・準々決勝] 鹿島-広州恒大
09/28[J1・第27節] 鹿島-札幌
10/05[J1・第28節] C大阪-鹿島

【新刊コミックス】
09/17『五等分の花嫁(11)』 春場ねぎ
09/18『MAO(1)』 高橋留美子
09/18『高橋留美子傑作集 魔女とディナー』 高橋留美子
09/19『べしゃり暮らし(20)』 森田まさのり
09/25『アシガール(13)』 森本梢子
09/25『君に届け 番外編 ~運命の人~(1)』 椎名軽穂
09/25『椿町ロンリープラネット(14)』 やまもり三香
09/25『いくえみ綾デビュー40周年 スペシャルアニバーサリーブック SMILE!』
09/30『あさドラ!(2)』 浦沢直樹
10/04『ONE PIECE(94)』 尾田栄一郎
10/04『さすがの猿飛G(4)』 細野不二彦