鹿島アントラーズ1-2ジュビロ磐田
J1・セカンドステージ第2節/2002年9月7日(土)/カシマスタジアム/BS1
3日前にナビスコカップ準々決勝で対戦した磐田との連戦。その試合で故障したファビアーノに代わって池内がセンターバックに入った。対する磐田は何故かヴァンズアムが欠場。代わりに山本という選手がゴールマウスを守っていた。
セカンド・ステージの優勝を狙う上では絶対に負けられないこの一戦、序盤の鹿島は磐田の厳しいプレスに苦しみ、ペースをつかめなかった感じだった。決定的チャンスの数では磐田が上回るものの、シュートミスで助けられていた印象だった。
それでも前半の中頃からは鹿島のキープ率が高くなり始める。中盤でのボールの奪い合いにとても見応えのあるゲーム展開のまま、前半は0-0で終了。
後半早々、鹿島は右サイドからボールを持ち込んだ西に、不意をつくような見事なゴールを決められてしまう。そしてさらなる暗雲が垂れ込めたのはそれからわずか5分ばかりが過ぎた時だった。ゴール前でGKと接触したエウレルが負傷退場してしまう。
1点ビハインドで、さあこれから追い上げるぞというタイミングでのこのエースの退場が、残念なことにチームから覇気を奪ってしまったような印象を受けた。トニーニョ・セレーゾはエウレルの代わりに内田を投入してアウグストを中盤に上げ、さらに残り20分も残った時点で本田、池内に代えて、青木と長谷川を投入、3バック気味の攻撃的なフォーメーションで攻めに出た。それでもどうにも決定的なチャンスが作れない。選手たちが梅本主審の判定に苛立つ姿が目立ち始める。
そんなまま時間も過ぎて終了間際、早いリスタートを止められて苛立った小笠原が、強引に打ったミドルシュートが磐田DFにはじかれて相手ボールに。これを高原が一人でゴール前に持ち込み、フェイントでDFをかわして追加点をあげる。これで勝負ありという感じだった。ロスタイムの5分が過ぎた後、CKのこぼれ球を名良橋がミドルで決めて、宿敵・磐田相手にとりあえずわずかばかりの意地を見せはしたものの、セカンド・ステージの優勝を狙うには痛すぎる一敗を喫した。
柳沢が何度かあったチャンスを、せめてひとつだけでも決めていてくれたならばと思わずにはいられない。彼は絶対もっとシュート練習が必要だ。小笠原、本山はともにいまひとつだし、浩二も精彩を欠いていたし、どうにも消化不良な印象が残ってしまって仕方ない。ジュビロの出来もいまひとつで、勝てない相手に思えなかっただけになおさらだ。結局、西と高原のゴールへの意欲の前に屈したという印象の一戦だった。今年の優勝はないと見た。
(Sep 07, 2002)