ジュビロ磐田2-4横浜F・マリノス
J1・ファーストステージ第1節/ 2003年3月21日(金)/静岡スタジアム・エコバ/BS2
待ちに待ったJ1の開幕カードは、昨年度完全王者ジュビロ対、今年はなにかと話題豊富なFマリノスの対戦。これが思いがけない派手な点取り合戦となった。
ジュビロは高原が抜けたことを除くとほぼ去年と同じチーム構成。鈴木監督にあとを任された柳下監督の、西をトップに上げようという構想はどうやら頓挫したらしく、この試合では昨年同様、二列目での起用となっていた。あと中山が肉離れとかで欠場。代わりにグラウとともにツートップを任されたのは前田だった。この前田が(少なくても前半は)見事なプレーでチームに貢献して見せる。
対するマリノスは岡田監督のもと、久保、佐藤由紀彦、マルキーニョスらという豪華な新戦力を擁して初優勝を目指す。岡田さんはチームの柱の一人である上野をスタメンから外し、代わりに那須という選手をボランチに起用して来た。正ゴールキーパー榎本達也が故障のため、代わりにゴールマウスを守るのは同姓でユース出身の榎本哲也(弟?)。
試合は最初から派手に動く。まずは遠藤が見事なミドル・シュートを放ってわずか7分にマリノスが先制。そのわずか2分後には左サイドに切り込んだ久保からのクロスから、こぼれ球に詰めていた佐藤由紀彦が2点目を叩き込む。
前年度王者もいきなり2点のビハインドでようやく目を覚ましたらしく、その後すぐに西が持ち込んだボールを前田が決めて追い上げる。このあたりから流れは一方的にジュビロへ。前半なかばに今度は前田が基点になって藤田が同点ゴールを決めてしまう。結局前半は2-2のまま終了。これはジュビロのペースだと思った。
ところが後半になってF・マリノスが息を吹き返す。こういう展開だと後半開始早々にどちらかに点が入りそうだと思っていたら案の定だった。ゴール前、右サイドで粘ってボールを奪ったマルキーニョスからのクロスを、遠藤が技ありのヒールパスで流す。ここへ詰めていたキャプテン(!)奥がフリーでゴールを決めてマリノスが再度勝ち越し。69分には佐藤が左足であげたクロスに、するりとゴール前に入り込んだマルキーニョスが頭で合わせて技ありの4点目。これでさすがのジュビロもギブアップという感じだった。
新生マリノスのアグレッシブさも印象的だったけれど、それ以上にジュビロのディフェンスの乱れが気にかかる。A3杯の時からどうにも失点が多過ぎる。日本を代表するチームが開幕早々こうも調子を落としていたんではしらけてしまう。4失点はひど過ぎる。きちんと調整しなおして、前年度王者の貫禄を見せて欲しい。
(Mar 22, 2003)