横浜F・マリノス2-1鹿島アントラーズ
J1第14節/2005年7月6日(水)/日産スタジアム/BS1
長い中断期間をはさんで再開したJ1の、再開後の二試合目。2位に勝ち点10の差をつけて首位を走るわれらがアントラーズとJ1二連覇中のF・マリノスの対決だ。今後のリーグの行方を占う上で重要な一戦だった。
この試合、アントラーズは青木が、マリノスは松田が累積警告で出場停止。トニーニョ・セレーゾは青木のポジションに小笠原を下げ、トップ下に野沢を起用するフォーメーションをとった。けれど結果としてこれがあまり機能しなかったのが敗因だと思う。この日の野沢、そしてペアを組む本山はあまりに存在感がなさ過ぎた。特に本山だ。野沢は逆転されてから惜しいシュートを打つ場面を作って見せていたけれど、本山に関してはもうどこでなにをしていたかわからないようなプレーぶりだった。あれじゃ日本代表の肩書きがなく。なまじ小笠原が好調を維持しているだけに、本山の覇気のないプレーには失望が否めなかった。
試合の流れは、前半4分と早い時間に、相手の隙をつくような小笠原のCKから岩政がヘディングを決めて鹿島が先制。ただ先制こそしたものの、その後は中盤から前で厳しいチェックを見せる横浜に終始主導権を握られていた感じだった。とにかく横浜のプレスがシビアで圧倒されっ放し。結局、前半は大橋のクロスを大島に、後半はドゥトラのCKを中澤に、ともにヘディングで豪快に決められて、リーグ2敗目を喫した。
失点の場面、得点者の一番近くにいたのは、どちらも岩政だった。いい選手だとは思うけれど、やはりまだ2年目、経験値が足りないのだろう。彼自身、悔しい思いをしているに違いないから、その悔しさをバネにより上を目指して──当然いずれは日本代表だ──精進して欲しい。
ということで2位との勝ち点の差は7となった。リーグ序盤は低迷していたレッズ、マリノス、ジュビロといった実力のあるチームも順位をあげてきた。リーグが再び中断となるまであと4試合。鹿島の対戦相手は川崎、名古屋、大分、大宮と下位のチームが中心だから、ここでとりこぼしのないようにしたい。
しかし2ステージ制の時にあれだけファースト・ステージが苦手だったアントラーズが、1ステージ制になったとたんに序盤からこの快進撃ってのが皮肉だ。去年までだったらば、ファースト・ステージでの優勝は決まったようなものなのに。そう思うとちょっと残念。
(Jul 09, 2005)