鹿島アントラーズ2-0大宮アルディージャ
J1・第26節/2008年10月1日(水)/カシマスタジアム/BS-i
ACLに負けて、ナビスコも終わっているいま、アントラーズに残っている当面のタイトルは(天皇杯をのぞけば)Jリーグのみ──となればもうあとは、二連覇めざしてまっしぐらだっ──ということで、ACLで敗退したあと、清水、大宮の2チームを連破して、J1首位に立ってみせたアントラーズだった。ACLの日程上、ほかのチームよりも一試合少ないのを忘れていたので、このタイミングで首位に返り咲くというのは、思ってもみない展開だった(ちなみにこの日に試合があったのはACLに参加した3チームとその対戦相手のみ)。
この日のスタメンは曽ヶ端、内田、岩政、伊野波、新井場、青木、中後、本山、ダニーロ、興梠、マルキーニョス。新井場が戻ってきたのと、センターバックに伊野波が入った点以外は、アデレード戦といっしょ。前の清水戦も同じメンツだったらしいし、伊野波はこれでリーグ戦は三戦連続のスタメンだ。大岩と中田浩二にベンチを温めさせているわけだから、なにげにオリヴェイラの信頼を得ているのかもしれない。
対戦相手の大宮は現在14位のチームで、このところ3連敗中。対するこちらは暫定3位だし、こういう試合を落としていたんでは、優勝なんて狙えない。それだから、順当に勝ち点3を積みあげてくれたのには、嬉しいというよりまず、ほっとした。この調子ならば、最後まで優勝争いに絡んでいけるだろう。
まあただ、試合展開をみると、アデレード戦と同じように、相手の左サイドからフリーのクロスを上げられて、間一髪のヘディングを打たれるシーンもあったし(懲りない……)、相手のミスに助けられるシーンもいくつかあったので、磐石というほどではなかった。これで相手がレッズやガンバのような強豪だったら……と思うと、あまり安心はできない。時節の対戦相手がそのガンバだし……。まあ、現時点ではトップにいるんだから、よしとしよう。
この日の得点は2点ともマルキーニョス。一点目は中後のみごとなFKがポストにあたって跳ねかえったところへきちんと詰めていたもの。右足ボレーであわせるだけだった。2点目はセットプレーからのヘディングで、こちらもFKを蹴ったのは中後。この試合での中後のキックの精度はかなりのものだった。そうそう、彼はとても正確なキックを持っていたんだっけと、ひさしぶりにそのことを思い出させてもらった。青木とのバランスもよかったし、こういうプレーが持続できれば、じゅうぶん小笠原が抜けた穴を補えるんじゃないだろうか。大いに期待したい。
なんにしろマルキーニョスはきょうのゴールでついに20点の大台に乗った。あっぱれ。バレーがガンバを退団してしまったりで、彼のあとにつづく選手はまだ12点だというから、このままならば、アントラーズから初めての得点王が誕生する可能性は高そうだ。こちらも大いに期待しよう。
(Oct 01, 2008)