日本6-0香港
アジアカップ予選/2009年10月8日(木)/アウトソーシングスタジアム日本平/BS1
なんだか知らないけれど、先に決まっていたスコットランドとの親善試合の2日前に、割り込むような形で開催された、香港とのアジア杯予選ホームゲーム。国際Aマッチデーに強豪国と対戦したいということで、開催日を変更したという話は聞いているから、その結果、この日しか都合がつかなかったということなのかもしれないけれど、それにしても、ホームでわざわざ中1日という過密日程を強いる日本サッカー協会はいかがなものかと。おまけにこの試合、ホームでの公式戦にもかかわらず地上波での放送がないし……。日本代表をめぐる状況もどんどん厳しくなっている気がする。
なにはともあれ、ひさしぶりのゴールラッシュとなったこの試合。得点を決めたのは、岡崎、長友、中澤、闘莉王、岡崎、岡崎で、計6点(前半2点、後半4点)。つまり岡崎はハットトリックだ。うぉー、すげー。
日本代表でハットトリックなんて見たことあったっけ?──そう思って自分の文章に検索をかけてみても、ひっかからない。つまり僕の記録に間違いがなければ、2002年以降では初ということになる(追記:00年の西沢、高原以来とのこと)。相手が弱かったとはいえ、そりゃ快挙だ。南アフリカにもっとも近い位置にいるFWが岡崎なのはまちがいない。
でも彼の場合、こういう弱い相手と対戦した時にはやたらと活躍するのに、強豪相手だったり、大事な試合だったりすると、どうにもいまいちな印象がある。最近だとW杯最終予選でのオーストラリア戦とか、この前のオランダ戦とか。ここぞという試合ではノーゴールで終わってしまっている。そういう苦しい試合でゴールして、チームに勝利をもたらしてこそ、真のエースだと思うので──ここまでの代表での成績は立派だと思うものの──、まだまだ全幅の信頼をおいて、チームのエースと呼ぶ気にはなれないのだった。悪いけど。
まあ、とはいってもハットトリックを決めたくらいなので、この日の岡崎のプレーはとてもよかった。あと、チーム2点目となるゴールをゲットして、そのあとも積極的にシュートを打っていた長友と、途中出場で岡崎の2点目に絡んでみせた徳永。このFC東京の両サイドバックがとても好印象だった。徳永がこのまま代表に定着するようだと、ウッチーもうかうかしていられないかもしれない。
この日のスタメンはGKが西川、DF駒野、中澤、闘莉王、長友、DF長谷部、遠藤、俊輔、大久保、FW玉田、岡崎の11人。中村憲剛と内田篤人はきのうJでの因縁の再開試合があったため、ベンチ入りさえしていなかった。途中交替は玉田→松井、後半に駒野→徳永、大久保→佐藤寿人の3人。
楢崎、川口がともに故障ということで、ようやく招集がかかった西川が、この試合でA代表デビューを果たした(そういえばこのところ代表から遠ざかっていた川口は、9月に怪我をして全治6ヶ月とのことで、W杯はほぼ絶望だろう。かわいそうに)。あと、徳永もこれが初代表。
そのほか、佐藤寿人もひさしぶりの出場だし、玉田が前半に怪我をして引っ込んで、松井の出番が思いのほか早かったりして、少しは新鮮なところもあったけれど、森本、石川直宏、本田という今回の招集の目玉ともいうべき選手たちは、ベンチ入りさえしておらず、岡田さんのあいかわらずの非エンターテイナーぶりが歯がゆい一戦でもあった。
(Oct 08, 2009)