浦和レッズ2-2鹿島アントラーズ
J1・第12節/2011年5月21日(土)/埼玉スタジアム2002/スカパー!e2(録画)
スタメンをいじらないオリヴェイラさんにしては珍しく、この試合では思いきった手を打ってきた。なんと小笠原がベンチ外。でもって新井場もスタメンを外れた。
オガサに関しては調子が悪いという話も聞くけれど、彼のチーム・リーダーとしての存在感の大きさは疑いようがない。それをベンチにさえ入れないというのは、これひとえに、水曜日のACLを見越してのことだろう。いくら相手が(こちら同様)いまいち調子が上がらないレッズだとはいえ、リーグ戦にオガサをはずして臨むってのは、これまでのオリヴェイラ采配からすると意外もいいところ。今回のACLにかけるオリヴェイラさんの本気度が伝わってくる。
そんなわけでこの日のスタメンは、曽ヶ端、西、岩政、伊野波、アレックス、青木、増田、野沢、遠藤、大迫、興梠の11人だった。オガサの代役は増田、そして新井場の代役は故障明けのアレックス。まあ、彼が戻ってきたからこそ、新井場を休ませられたわけだ(さもなければ、さすがに現状で新井場抜きは考えられない)。
しかしオガサ抜きでどうなることかと思えば、これが意外、とても出来がよかった。まあ、もしかして相手のレッズの不調に助けられたのかもしれないけれど、前半13分に西大伍の移籍後初ゴール(興梠の手にあたってコースが変わったように見えましたが…)で先制すると、後半14分にはさらに増田が追加点(野沢のダイレクト・ボレーのクロスが見事だった)。2-0となって、こりゃさすがに今日は勝ちはもらったと思った。
ところが、わからないもので、この試合はその後10分もせずに振り出しに戻ってしまう。途中出場の高崎(誰?)とマゾーラに立てつづけにゴールを決められて、あっという間に同点。なんだそりゃ~。
どちらも積極的にシュートを打ってきた相手の姿勢が運を呼び込んだって部分はあったけれど、でもどちらの場面もいまひとつ守備が淡白だったように思えた。ほんと、今年のディフェンスはどうしちゃったんだろう。なんたって、現時点での失点の多さはリーグの下から2番目、エスパルスと並んでブービー賞タイだ。ACLの関係で試合数が2試合も少ないことを考えれば、最下位も同然という気さえする(ちなみに最下位はアビスパ福岡。あそこはほんと守備力に問題あり)。あぁ、それまではいい試合だったのにもったいない。ひさしぶりにスコアレスで終わるかと思いきや、まさかドローに持ち込まれてしまうたぁ、思ってもみなかった。
それにしても、相手のレッズは、エジミウソン、マルシオ・リシャルデス、原口元気、エスクデロ、柏木、鈴木啓太と、布陣はいたって豪華なんだけれど、不思議とまったく怖くなかった。得点の場面はどちらも個人技だったし、あとはまるで攻撃が形になっていない感じ。低迷するのももっともだ。とはいえ、ここと鹿島が現在、降格レースのボーダーを争っているというのもどうかと思う。
あ、あとレッズは、スタメンにエジミウソン、マルシオ・リシャルデス、長身DFのスピラノビッチと外国人が3人出ているのに、あとからブラジル人のマゾーラが出てきたのにびっくりした。おいおい、外国人が4人もいるよと思って調べたら、スピラノビッチがオーストラリア人だった(名前でモンテネグロあたりの人だと思っていた)。そこにエスクデロも加わるもんだから、なんか外国人枠違反な感じ。名古屋同様、ちょっとずるっぽい。でも、それだけ外国人がたくさんいても勝てないあたり、Jリーグも甘くなくなったよなぁと思う。
(May 23, 2011)