日本0-0ペルー
キリンカップ/2011年6月1日(水)/東北電力ビッグスワンスタジアム/テレビ朝日
震災後のチャリティー・マッチ以来、およそ2ヶ月ぶりの代表戦。キリンカップも2年ぶり。去年はW杯のため、なし崩し的に開催されなかった(JFA、なってねぇ)。
しかし、ひさしぶりの日本代表の試合だというのに、このところ、アントラーズの不調に悩まされているため、いまひとつ代表と聞いても気分が盛りあがらない。これがアジアカップやW杯予選ならいざ知らず、キリンカップだと、いくらタイトルがかかっているとはいえ、絶対負けられないという感じもしないしなぁ(去年やらなかったせいで、株が下がった気がする)。試合自体もスコアレス・ドローに終わってしまったし、鹿島から選ばれた3人の選手が全員ピッチに立ったにもかかわらず、僕個人としては、いつになくテンションの低い代表戦だった。
この日のフォーメーションはザッケローニのお気に入りだという3-4-3で、スタメンはGK川島、3バックが栗原、今野、伊野波、右サイドがなんと西大伍(初代表!)、左サイドが
西や安田のスタメン出場を知って、おお~と思ったけれど、こうしてみると、意外だったのはそのふたりと、3バックを採用したことくらい。とくにセンターラインはCBに今野、ダブルボランチに長谷部とヤット、1トップ気味に前田で、固定感ありあり。飛び級で宇佐美を呼んだわりには使ってこないし、ザッケローニ、やはり手堅い。
まあ、そんなわけで3バックなわけだけれど、僕はやっぱ4バックのほうが好きだ。日本人は基本保守的なので、最終ラインを3枚にすると、どうにも守りに入ってしまって、いいサッカーができない気がする。ということで、前半は積極的なプレスが効いていて、守備面ではよかったものの、攻撃はやや手詰まり感があった。
0-0のまま突入した後半、ザッケローニが動く。西を引っ込めて(残念)、本田圭佑を投入。おぉ、昨日合流したばかりだというエース本田を使うってのは、こりゃもう勝つ気満々な証拠だろう。その後、同じく合流2日目の長友も出してきたし、ザッケローニ、手堅いわりには意外と負けず嫌いだと見た。
ただ、試合はその後も動かなかった。後半の立ち上がりは本田を入れて4バックに戻した効果で、しばらくは攻撃が活性化したけれど、それも初めのうちだけ。結局、次第にスローダウンしてしまい、李、興梠、森脇、細貝らを入れるにつれて、だんだん誰がどこでなにをやっているのか、わからないような状態に。
最後のほうはペルーの猛攻に攻め立てられ、川島のファイン・セーブ連発でなんとか黒星を逃れたって印象。いや、もしかしたらこの試合でいちばん盛りあがったのは、この最後のひやひやの時間帯だったかもしれない。いまにも負けそうなところを、間一髪で逃れているスリルがたまらなかった。今年の鹿島は失点が多すぎるので、スコアレス・ドローとはいえ、無失点で終わるのって気持ちいい……とか思ってしまった。
それにしてもクラブでは不動のレギュラーといえない伊野波や西が代表に呼ばれるのって、ちょっと不思議だ。興梠にしたって、FWとしてはここまで結果が残せていないのに。そんな彼らを招集するザッケローニの選定基準って、いまひとつよくわからない。まあ、アントラーズ・サポーターとしては嬉しいんだけれど。
あと、アウェイのペルーにこれくらいやられちゃうと、もしもこれがコパ・アメリカだったら、どれほど痺れるような試合ができたことやら……と、いまさらながら出場を辞退したのを惜しく思ったりもする。逃した魚は大きい。
(Jun 01, 2011)