柏レイソル2-1FC東京
ゼロックススーパーカップ/2012年3月3日(土)/国立競技場/日本テレビ
2012年のJ1開幕まで、いよいよあと1週間──ということで、まずは毎年恒例のプレシーズン・タイトルマッチ、ゼロックス杯。
しかし今年の組み合わせはつくづくレアだ。なんたって、ここ2年間のJ2王者どうしの対決だってんだから。それも去年、レイソルがJ1昇格1年目での優勝を成し遂げ、同じ年にFC東京がJ2として天皇杯優勝を成し遂げたからこそ実現したカード。どちらも史上初の快挙であり、そんなイレギュラーな出来事が1年のうちに2度も起こったからこその、この日の一番だ。もう今後2度とこんなことあり得ないだろう。……というか、そう何度もあってもらっちゃ困る。年がら年じゅうこんな下剋上が起きたのでは、Jリーグのメンツにかかわる。
この日の対戦に関しては、監督も主力も基本的に変わらぬまま、去年のサッカーを継続しているレイソルと、新監督ポポヴィッチのもとでチーム再編成中のFC東京という図式。結果はジョルジ・ワグネルの豪快なミドルで先制したレイソルが、前半のうちにさらにPKで追加点をあげて、後半1点は返されたものの、そのまま逃げ切る、という内容だった。
柏レイソル、今年もやはり手強そう。ジョルジ・ワグネル、レアンドロ・ドミンゲスは相変わらずヤバイし、この日は途中出場だった新加入のリカルド・ロボも積極的にシュートを打ってくるタイプのFWで(マルキーニョスを思い出した)、けっこう好印象。彼ら強力な助っ人外国人を軸にした、バランスがよくて迫力のあるカウンター・サッカーは今年も健在そうだ。やれやれ。
対するFC東京にしても、平山、羽生、権田、そして新加入の渡邉千真がベンチ・スタートという層の厚さがある(そういや米本もいない)。この日は主審の西村さんのややレイソルよりの判定に泣かされたこともあって、前半だけで2-0とリードを許したにもかかわらず、後半は見事なパス・ワークで、あわや同点というところまでレイソルを追い込んでいた。
今野が抜けた穴を徳永をCBにコンバートしてしのいでいるあたり、それでいいのかって気がしなくもないけれど、まぁ、その分は渡邉千真や長谷川アーリア・ジャスール(この日の得点はこの人)、
ま、基本、それでも一応は東京都民なもので、FCを応援して観ていたのだけれど、どちらもいいサッカーをしているので、見ているうちに段々アントラーズのライバルとしての仮想対戦モードになってしまって、拮抗したいい試合だったわりには、それほど楽しめなかった。今年のJ1もきびしそうだ。
(Mar 04, 2012)