2014年10月のサッカー

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  1. 10/05 ● 鹿島2-3G大阪 (J1・第27節)
  2. 10/10 ○ 日本1-0ジャマイカ (親善試合)
  3. 10/14 ● 日本0-4ブラジル (親善試合)
  4. 10/18 ● 鹿島2-3柏 (J1・第28節)
  5. 10/22 △ 神戸0-0鹿島 (J1・第29節)
  6. 10/26 △ 鹿島1-1浦和 (J1・第30節)

鹿島アントラーズ2-3ガンバ大阪

J1・第27節/2014年10月5日(日)/カシマサッカースタジアム/スカパー!

 うーむ、せっかくスカパーのJリーグ・パックを契約して観たのに、この日は無料放送日でした。しかも上位争いのライバル、ガンバに逆転負け食らうし。首位レッズとの勝ち点差は7と広がり、順位でもガンバに抜かれて3位に後退。なかなかきびしい結果となったホームでのガンバ大阪戦。
 前節でなぜダヴィがいないんだと不思議に思っていたら、累積警告での出場停止だった。しかも今季2度目ということで、2試合連続の出場停止。なので先発はこの日も前節と同じ、ソガ、西、青木、昌子、山本、柴崎、オガサ、遠藤、土居、カイオ、赤崎というメンバー。途中出場は中村充孝、ジョルジ・ワグネル、本山。
 前節は不発に終わった赤崎だけれど、この日は期待にこたえて早めに結果を出してみせた。ディフェンスラインの裏へ抜け出して遠藤のラストパスをワントラップすると(ややオフサイドぽかったけど)、時計回りににターンして左足を振りぬき、先制ゴールをゲット!
 幸先のいい試合展開に、これはいけるかと思ったのもつかのま。G大阪の攻撃がプレッシャーを増していた前半のなかばに、ゴール前へ放り込まれたロングボールを山本脩斗がクリアミス。ボールはループシュートとなって、自軍のゴールへと吸い込まれてしまった。ギリギリで曽ヶ端がかき出したようにも見えたけれど、判定は山本のオウン・ゴール。まぁ、あれが決まっていなかったとしても、そのこぼれ球をガンバの選手に決められていたので、いずれにせよ失点は避けられなかった。
 このオウン・ゴールで痛かったのは、それが触らなければゴールラインを割っていただろうって、なんの変哲もないボールだったこと。なぜわざわざ無理して触りにいって、オウン・ゴールなんかにするかな~、山本。困ったもんだ。
 山本は後半ロスタイムにゴール前へ飛び込んで、フリーでヘディングを打つチャンスを作りながら、決めきれずに終わっているし(チャンスを作ったプレーは見事だったけれど、あれは決めて欲しかった)、ガンバのリンスに逆転ゴールを許したのは、その1、2分後だったから、なおさら残念の感が強かった。この試合の裏主役はまちがいなく山本くん。
 いやでも、後半に再度勝ち越しゴールを奪った時点で勝ったと思ったんだけれどなぁ~。柴崎のスルーパスを土居が決めた2点目は、流れるようなプレーでとてもビューティフルだったし。ああいうゴールが決まれば、チームも盛りあがる。
 でもガンバも強かった。あちらもエース宇佐美のクロスをパトリックが決めて、ほどなく同点としてきた。
 今年のガンバは序盤戦がひどくて、しばらくは降格ラインをうろちょろしていたから、低迷したまま終わるのかと思っていたら、W杯明けから大躍進。気がつけば、この試合でついに鹿島を追い抜いてしまった。なんてこった。
 ガンバの調子が上向いたのは、怪我で出遅れた宇佐美が合流してからなので、宇佐美効果がでかいのかと思っていたけれど、この試合を観るかぎり、パトリックの貢献度もかなりのものだった。宇佐美は同点ゴールをアシストこそすれ、消えている時間も多かったけれど、パトリックは終始こちらの脅威になっていた。
 宇佐美の復帰とほぼ同時に彼が途中加入してきたおかげで得点力が一気に跳ね上がり、それにJ2で鍛えてきた守備力が加わった結果がここへきての好成績につながったらしい。なんにしろ、いまのガンバはとても手ごわい。長谷川健太監督、侮れない。
 僕は日本代表がブラジルW杯で苦戦したのは、長谷川健太がガンバで今野をCBではなくボランチとして起用しているせいで、今野のDFとしての試合勘が鈍くなっていたことも影響したんじゃないかと思って、長谷川健太の采配には批判的だったのだけれど、この試合を見たら、そうも言ってられなくなった。なんたって遠藤、今野のダブル・ボランチは非常に効いていた。やっぱ今野はボランチのほうが向いているのかなぁと思ったり。そういう意味では、今野のCBにこだわったザッケローニが悪かったのか……と思ったりした。
 なんにしろ、宇佐美とパトリックという二枚看板を擁しつつ、以前とは違って守備力も安定したいまのガンバはとてもやっかいだ。二川、明神らがレギュラー落ちしてなおこのレベルってのもすごい(まぁ、それは鹿島も似たようなもんかもしれないけど)。後半ロスタイムの決勝点は途中出場のリンスだし。なんであんな見事なシュートが決められるブラジル人が途中出場で出てくるかな? いやになってしまう。
 そういや、リンスの決勝ゴールのシーンでは、西がマークにいって止めきれなかった。昌子とともに先日代表入りを果たしたばかりの西だけれど、アギーレが視察にきていたこの試合では、(攻撃はともかく守備の面で)いまいちいいところを見せられなかった感あり。きょうみたいな守備をしていたら、代表定着はまず無理だろう。精進して代表でがんばってきて欲しい。
 まぁ、残念ながら負けはしたけれど、試合自体は攻守に拮抗したとてもおもしろい内容だった。これで勝ってれば最高だったんだけれど。なかなかうまくいかない。
(Oct 05, 2014)

日本1-0ジャマイカ

親善試合/2014年10月10日(金)/新潟デンカビッグスワンスタジアム/フジテレビ

 アギーレ体制になっての3試合目。およそ1ヶ月ぶりの代表戦。
 新体制での初勝利をあげこそすれ、オウン・ゴールの1点のみに終わってしまったせいで、世間的にはあまり評判はよくないようだけれど、僕はとてもいい試合だったと思う。少なくても内容的にこの3試合ではいちばんよかった。チームの全員がきちんと戦っている感じがあった。
 先月の試合では、DFを5枚になおかつ細貝までつかった布陣が僕的には納得がゆかなかったのだけれど、この日は怪我の功名というか、吉田麻也が怪我で招集を辞退したため(われらが鹿島の昌子が招集を受けたにもかかわらず、そのチャンスを怪我でふいにしたのが残念無念)、森重、細貝のふたりがそれぞれひとつずつポジションを下げて、ともに本来のポジションでプレーをしていたのが◎。
 さらには、先月はコンディションの問題で招集されていなかった香川が、今回は招集されている。要するに、先月よりDFを1枚けずって、そのかわりに香川が入った形なわけで。ある意味、これまでの日本代表とさほど変わらない陣形になっていた。
 ということで、スタメンは、GK西川、DF酒井高、塩谷、森重、長友、MF、細貝、柴崎、香川、FW本田、岡崎、武藤という形。岡崎がセンターフォワード、武藤と塩谷が初先発、川島がいるのに西川がスタメンというあたりが新鮮ではあるものの、基本ザッケローニのころと大差がない印象。この面子ならば、ふつうに戦えて当然だと思った。
 まぁ、ジャマイカは弱いから、もっと点が取れて当然、みたいな意見が世間的には多いけれど、僕はそれはどうかと思う。少なくても日本は初対戦した98年W杯では見事に負けているわけだし。その後もそれほど戦っていないわけだし(トルシエのときに大勝したみたいだけれど記憶にない)。そりゃ次に対戦するブラジルと比べれば、レベルは低いかもしれないけれど、勝ってあたりまえって言えるほど、日本との実力差があるとは僕には思えない。まぁ、オフェンス面ではほとんど見るべきところがなかったけれど、少なくてもディフェンスはそれなりにがんばっていたと思う。
 そんなジャマイカに対して、オウン・ゴールの1点に終わったとはいえ、なぜ1点で終わったのか不思議なくらいにチャンスは多く作っていた。本田がフリーのチャンスでループシュートをはずしたり(あれは決めないと)。香川のミドルが惜しくも枠をとらえられなかったり。武藤が柴崎からの決定的なスルーパスを受けながらシュートを打てずに終わったり(あれも決めて欲しかった~)。岡崎が2度もバイシクル・シュートを打ったり。途中出場の小林悠にも惜しいシュートがあったし、本当にもう、もう惜しいシーンのオンパレード。あれだけチャンスがあって1点で終わるほうがどうかしている。そういう意味では、日本代表の実力よりは、またもやアギーレの勝負運のほうが心配になるような一戦だった。
 この試合で個人的になによりぐっときたのは、柴崎が中盤の起点として、活躍しまくっていた点。唯一の得点であるオウン・ゴールも柴崎のシュートを相手GKが止めた、そのこぼれ球が相手DFにあたってゴールインしたものだったし。柴崎はこれで2試合連続のフル出場だ。試合後の記者会見ではアギーレから本田や香川と引けを取らないワールド・クラスの選手だとの評価を得ているようだし、アギーレ・ジャパンの主力として、大いに前進をみせた感あり。
 まぁ、終盤は疲れが出たのか、やや影が薄くなっていたけれど、それでも日本代表の名に恥じない、素晴らしく存在感のあるプレーを見せてくれていたと思う。次のブラジル戦での活躍次第では早くもレギュラー確定なんじゃないでしょうか。いやはや、楽しみになってきた。
 いやでも、この試合に出ていた選手は、柴崎にかぎらず、みんなよかったと思う。相手のオフェンスが弱かったので、CBのふたりはあまり見せ場がなかったけれど、それでも塩谷とか、初代表とは思えないほど、落ち着いたプレーをみせていたし。酒井高徳の右サイドもこれまででいちばんよかった。攻守ともに積極的で、これくらいできれば、十分ウッチーの後釜を任せられるって思ったくらい。左サイドの長友は前半ほとんど存在感がなかった上に、らしくないプレゼント・パスで致命的なピンチを招くシーンとかもあって、どうかと思っていたのだけれど、終盤に持ち前の攻撃力を見せて、持ちなおした。
 あと、細貝がやたらとよかった。ほんとよかった。単純にあのポジションならば、森重よりいいと思う。麻也が戻ってきたあとで、アギーレがふたたび森重をアンカーで起用するようならば、俺はアギーレのセンスを疑うかもしれない。それくらいよかった。この先もワン・ボランチで戦うならば、細貝がファースト・チョイスでいいと思う──といいつつ、山口蛍が復帰してきたら、またわからないけど。あと、ああいう使いかたならば、今野だってありじゃないかとも思ったり(まぁ、年齢的な問題がなければだけれど)。
 なんにしろ、アギーレの方針がこの先もワン・ボランチならば、現状では細貝はレギュラーの最有力だろうと思わせる、この日のプレーぶりだった。
 そのほか、途中出場で出てきたのは小林悠、柿谷、太田宏介、田口泰士(名古屋)の4人。小林、太田、田口は代表初キャップ。まぁ、太田と田口は5分くらいしか出番がなかったので、代表デビューしたって実感がなさそうだけれど。どうせ使うならば、もっと早く使ってあげればいいのに……と思ってしまった。
 アギーレ、年内の6試合は年明けのアジア杯へ向けた選手選考のための試合といいながら、ここまでは結果がともなわないものだから、思うように選手を試せてない感じがする。前の試合の後半から岡崎、武藤を起用してきたのもそうだし。この試合での選手交替の遅さもそう。早めに楽な展開になっていれば、もっと積極的に新しい選手にチャンスを与えられたんだろうに、現状で1点リードでは安心して選手選考に時間を使えない。結果、勝ちにこだわった采配を取らざるを得なくなり、本来のプランであった選手選考があとまわしになってしまっている。そんな印象のここ2試合だった。
(Oct 12, 2014)

日本0-4ブラジル

親善試合/2014年10月14日(火)/シンガポール/TBS

 あぁ、なんかもうむちゃくちゃむかつく。
 いくらブラジル相手とはいえ、ネイマールひとりに4失点は許しすぎでしょう? マンマークつけるなりさ、しようよ、アギーレさん。なんか手を打っておくれよぉ。相手のエースをあまりにフリーにし過ぎだって。
 まぁ、といいつつ、マンマークをつけてもなお、止められなさそうな感もありましたが。ネイマール、ブラジルW杯では基本応援モードで観ていたけれど、敵にするとすげー嫌。正直、さっさと引っ込んで欲しかった。フル出場はサービス過多だろう、ドゥンガ新監督。
 まぁでも、ブラジルがよかったというよりも、基本は日本が駄目な試合だった。前日会見でアギーレがスタメンを6人入れ替えるって言ったって聞いたときにはへぇーと思ったものだけれど、まさか本田、長友、細貝をはずしてくるたぁ、想定外もいいところだった。そんなんでまともに戦えるのかと思ったら、やはり戦えない。
 スタメンは川島、酒井高、塩谷、森重、太田、田口、柴崎、森岡、小林悠、田中順也、岡崎という顔ぶれ(途中出場は本田、武藤、細貝、柿谷、鈴木大輔の5人)。前の試合でちょっとだけ出番をもらった太田、田口がスタメンってのが意外性があった。森岡と田中順也もけっこうアギーレに期待されている感がある。
 でもなぁ。中盤より前の選手は、岡崎をのぞくと軒並み期待はずれ。なんか、みんなおっかなびっくりプレーをしている感じで、ぜんぜんいいと思わなかった。
 とくに残念だったのは、柴崎の出来がいまいちだったこと。まるで駄目とまでは言わないけれど、なんだか状況判断の鋭さが足りない感じで、1対1での負けがめだった。なによりネイマールの2点目へとつながったプレー(トラップミス?)が残念至極。将来の日本代表を背負って立とうって選手がああいうミスをしちゃいけない。あれで試合が決まってしまった。期待が大きいだけに、失望もでかい。この日は残り5分で交替させられちゃったし、アギーレの評価もやや下がったんじゃないだろうか。ほんと残念でならない。
 なんにしろ、後半になって本田、武藤、細貝らが出てきてからのほうが、まだ戦えている感があったので、そういう意味ではブラジルのような強い相手にこなれないスタメンで臨んだアギーレ采配には文句を言いたくもなろうってものだ。ちゃんといままでのように細貝なり森重なりで中盤の底を固めて、本田で前線にためを作って戦ったら、どれくらいブラジルに通用するものなのかを見せてもらいたかった。寄せ集め感ただよう今回のような日本代表では負けて当然。
 とはいえ、きょうのブラジル相手に0-4はなぁ……。宿敵アルゼンチンに勝った直後の試合だけに、前半のブラジルはあきらかに流していたし。後半にはすでに勝負があったからか、ロビーニョやらカカが出てきちゃうし。いまさら実力の知れた彼らを途中から使う必要なんてないだろうに。この内容でネイマールにフル出場させる必要もないと思うし。ドゥンガ、楽な展開だったもんで、妙なサービス精神発揮してくれちゃってんじゃないだろうか。ほんと嫌んなっちゃうぜ。
 とにかくひさびさの屈辱感にがっくりきている。ちっくしょう、ほんとくやしい。
(Oct 14, 2014)

鹿島アントラーズ2-3柏レイソル

J1・第28節/2014年10月18日(土)/カシマサッカースタジアム/スカパー!

 えぇい、弱い。この期におよんでホームで連敗とは。それも前節のガンバ戦と同じような展開で、ある意味自滅。気分的にはこの2試合で勝ち点6を逃している印象。こんなんでは優勝は無理だろう。ここへきてチームの若さが仇になっているのかもしれない。あぁ、残念。どうもW杯以来、サッカーでいい目を見ていない気がする。
 この日のスタメンは曽ヶ端、西、昌子、植田、山本、柴崎、小笠原、遠藤、土居、カイオ、ダヴィの11人。出場停止明けのダヴィとU-21から戻ってきた植田がひさしぶりにスタメンに復帰した。
 で、内容は基本よかったんですよ。だいたいの時間において主導権を握っていたし。西のFWばりのゴールで先制もしたし(そういや西は8月の豪快なミドルで試合前にスカパーの表彰を受けていた。この日のゴールが今季2点目だとのこと。代表では出番がもらえなかったけれど、いい感じで刺激を受けてきたようだった)。
 でもせっかくのリードを保てない。それも同点ゴールが前半のロスタイムってのが困りもの(まぁ、あれはレアンドロがうまかったけど)。
 後半は後半で、セットプレーから途中出場の中村充孝のゴール(昌子のヘディングのこぼれ球を頭で決めた)で勝ち越した直後に、またもやミスから同点ゴールを許してしまうし。しかもそれがベテラン曽ヶ端のミスだったりするし。それも、相手のカウンターの際にペナルティエリアの外まで出てきた曽ヶ端が、DFとお見合いをして、あわてて蹴ったクリアボールが相手のFWにあたって跳ね返り、無人のゴールに飛び込んでしまうという脱力感あふれる失点。なんであんな、やらずもがななゴールをあたえるかな。
 この試合でさらに困ったのは、そのあとで相手に退場者が出て──鈴木大輔、日本代表だったらイエロー2枚は洒落にならない──数的有利になったにもかかわらず、勝ち越せないのみならず、よもやの逆転ゴールを許してしまったこと。
 退場者が出たことで絶対勝たないとという焦りを生んだのか、前がかりになってディフェンスが緩くなっていたところで、カウンターをくらってしまった。ちょっと前から怪しい感じはしたんだよなぁ。とはいえ、あの場面、シュート自体は曽ヶ端が身体の正面で受けただけに(弾いた球がゴールに転がりこんでしまった)、あれは止めて欲しかったなぁ……。
 そうそう、この試合では、後半開始からわずか1分くらいでダヴィが左ひざか股関節かを痛めて途中退場するというアクシデントもあった(交替は充孝)。そのあと出てきた赤崎がいくつかのシュート・チャンスにひとつでも決めてくれていれば、また結果はちがったと思うのだけれど、この日の彼は決定力を欠きまくり。最後の交替で出てきたジョルジ・ワグネルもいいアクセントにはなっていたけれど、いかんせんゴールは遠かった。
 この日、唯一の救いは首位レッズも負けて、勝ち点が7から開かなかったこと。でも2位のガンバは勝っている(おまけに鳥栖にも抜かされて4位転落)。というか、気がつけばガンバは、ナビスコ杯ファイナルと天皇杯ベスト4にも進出していて、3冠が射程距離内に見えてきていたりする。J1復帰の初年度に3冠達成なんてマジカルな展開はご勘弁願いたい。
 それにしても、この局面でダヴィの故障は痛いな~。とくに接触プレーがあったでもないのにあの痛がりようだと、今季はもうNGじゃないだろうか。こうなればもう赤崎や豊川の発奮に期待するっきゃないな。
 そういや、柏はネルシーニョ監督の今季限りでの退団が決まっているので、ネルシーニョの率いるレイソルと対戦するのはこれが最後だ。お別れにいい餞別を贈ってしまった。来年からはもう負けないぞ~。
(Oct 18, 2014)

ヴィッセル神戸0-0鹿島アントラーズ

J1・第29節/2014年10月22日(水)/ノエビアスタジアム神戸/スカパー!

 ここへきての3戦連続白星なしは痛い──っちゅうか、僕がスカパーと契約して以来、一度も勝ってない。なんだかとてもついてない。
 前節でけがをしたダヴィはやはり重傷。それも全治8ヶ月。年内は無理どころか、来年の開幕にさえ間に合わない。もしかしたら前節の試合が鹿島での最後の試合ということにさえなりかねない。残念きわまりなし。
 ということで、ダヴィを欠いたこの日のスタメンは、曽ヶ端、西、植田、昌子、山本、柴崎、小笠原、遠藤、土居、豊川、赤崎。なぜかカイオが途中出場だった。赤崎となら豊田のほうが相性がいいということなんだろうか。よくわからない。
 でもこの日も赤崎はよくなかった。なんだか最初に観たときの思い切りのよさが失せてしまった感じで、プレーがちっとも気持ちよくない。現状だとワントップのファースト・セレクトは赤崎だろうに、その彼がこのままじゃまずいんじゃないだろうか。38歳のマルキーニョス(もうそんなになるのかと驚いた)に負けていてどうする。
 神戸はそのマルキーニョスがペトロ・ジュニオールと並んで13点で得点王ランキングの2位にいるし(マルキすごい)、シンプリシオも健在だし、そこに韓国人のチョン・ウヨンが加わって外国人が4人もいる。さらには日本代表でも売出し中の10番・森岡に、あいかわらず元気者な小川慶治朗、DFにはベテランの増川や相馬と、意外と役者にはこと欠かない(そういや田代がいないのはなぜだ)。今年はリーグ戦序盤が好調だったから、順位を落としたとはいえいまだに9位につけているし、思いのほか手ごわかった(去年なんでJ2に落ちたのやら)。今年のJ1は楽な相手が徳島しかいない印象だ。
 そんな神戸を相手に、ひさしぶりに純国産メンバーでのぞんだアントラーズは、やはり赤崎・豊川の若手FWふたりをスタメン起用したのが仇になったか、なかなかリズムがつかめずに、前半はいいところなく終了。
 後半は、おっと思うような連係を見せてくれるシーンもあったけれど、どうにもフィニッシュがいい形で決まらない。途中出場のカイオ、充孝、J・ワグネルで勝負をかけるも、みんな期待はずれ(カイオは悪くなかったけれど、大事なところでのパスミスが目立った。J・ワグネルはスピードなさすぎ、充孝は存在感なさすぎ)。時間も少なくなって、こりゃまずいと前がかりになったところで、神戸のカウンターをくって、あわや失点かという場面を作られたりもして(ペトロ・ジュニオールのシュートミスに助けられた)。結局試合はそのままスコアレス・ドローで終了。勝ち点1を分けあった。あぁ、きびしい……。
 今回も救いは上位にいた浦和がドロー、ガンバが負けたこと(レイソルえらい)。3位のサガンも負けたものの、対戦相手のフロンターレと順位を入れ替えただけ。両者のあいだにいたアントラーズは4位のままとなった。
 これで残りは5試合。次節はいよいよ首位レッズとの対戦だし、そのあとにはまだフロンターレとサガンとの対戦もある。この3チームに勝ちさえすれば、3位以内は堅いだろう……って、どこもそう簡単には勝たせてくれる相手じゃないけれど。でもその3試合がすべてカシマスタジアムってのは、少しだけ運が向いている気がする。
 いずれにせよ、次節のレッズ戦に勝たないことには。
(Oct 22, 2014)

鹿島アントラーズ1-1浦和レッズ

J1・第30節/2014年10月26日(日)/カシマサッカースタジアム/スカパー!

 うーむ、結局勝てなかった。これで10月はついに白星なし。残り4試合で首位レッズとの勝ち点差は7のまま。2位ガンバとの差は4。この両チームの直接対決が残っているので、つまりどちらかは確実に勝ち点1を積み上げる計算になる。こうなると、さすがにちょっときびしいよなぁ……。あぁ、がっくり。
 この日のスタメンはカイオが豊川にかわってスタメン復帰した以外、前節と一緒。序盤はレッズにボールを支配されて、さすがに首位は手強いと思わせたものの──そういや、いきなり山本脩斗が興梠を倒してPKなんてシーンがあったんだった(あれが決まっていたら危なかった。曽ヶ端ナイスセーブ)──、前半途中くらいからはこちらもボールを持てるようになり、そこからは比較的優勢な試合運びができていた。そして、カイオの絶妙なループ気味のミドルシュートで先制。カイオはほんとあの位置からのシュートがうまい。
 前半はその1点を守って終了。つづく後半もいい感じで戦っていたのだけれど、ときたまレッズが厚みのある攻撃を見せる。で、後半なかば、阿部のミドルシュートを曽ヶ端がはじいたそのこぼれ球を、途中出場の李忠成に決められて無念の同点。
 後半は本山、豊川、ジョルジ・ワグネルとこの日も攻撃的な選手を投入してみたものの、あと1点が奪えない。豊川がナイスなボレーシュートを打つも、GK西川の真正面だったりして。全体的に決して内容的には悪くなかっただけに、なんとか勝ちたかったところだけれど、さすがにそこは失点の少なさで今季はリーグ1位2位を争うレッズ。そう簡単に追加点を許してくれない。
 なんたってあちらは森脇、槙野、那須という元代表組の3バックでがっちり中央を固めて、その前にはボランチで阿部が控えていたりするわけで。GKは日本代表の西川だし。そりゃ守備は堅いよなと思った。そういや、東口を獲得して失点激減のガンバといい、今シーズンはこの2チームを見て、GKってやはり重要なんだなとも思った。
 攻撃でもワントップの興梠は、決定力こそあいかわらずながら、ポストとしてはとても効いていた。で、マルシオ・リシャルデスがひさびさのスタメンだってんで解説に驚かれていたり(今季は怪我で出番が少なかったらしい)、途中出場で関口や李忠成や鈴木啓太が出てきたりするわけで。やはり選手層が厚いよなぁと思った。
 まぁ、でもこちらもそんなレッズの攻撃陣を1点に抑えたので、守備は上出来。とくに昌子がよかった。危ないシーンで的確なパスカットを見せていて非常に好印象。アギーレも観にきていたし、もしかして次の代表招集も期待していいかもしれない。
 ということで、結果は無念のドロー。勝てない試合でもなかったと思うだけに、ほんと残念。とりあえず、3位の川崎と5位の鳥栖が負けたので、勝ち点1を積み上げたアントラーズが得失点差で3位に浮上したってだけが救い。でもまったく嬉しくねぇ……。
(Oct 26, 2014)