日本4-0パレスチナ
AFCアジアカップオーストラリア2015・グループD/2015年1月12日(月)/ニューキャッスル/テレビ朝日
日本代表の過半数が欧州リーグでプレーしている今となると、なぜにあちらのシーズンたけなわのこの時期に開催? という感の否めないアジア杯が開幕。
日本の初戦の対戦相手は、意外やこれが初対戦となるパレスチナ。
まぁ、国際情勢に疎いやつだから意外と思うのであって、あちらの複雑な国情を知っている人にしてみれば、よくぞまぁ、サッカーの国際大会に出場できるようになっと、感涙ものの試合なのかもしれない。少なくても選手たちはそういう感慨をもって臨んでいたという話だった。
そんな相手だけに、ちょっとは苦戦するかと思っていたけれど、試合は比較的楽な展開。早い時間帯に遠藤のグラウンダーのミドルシュートで先制すると、さらに香川のシュートが決まったのかと思ったら、そのあとに岡崎がヘディングでコースを変えていた2点目(あれを瞬間で判断してコースを変えたと言いきる岡崎がすげぇ)、香川がもらったPKを本田が遠慮なく奪って決めた3点目と、前半だけで3-0と試合を決定づけてみせた。
この日はとても風が強くて、日本が風下にたった前半は相手ゴールへと蹴ったボールがなにそれってほどに押し戻される難しいコンディションだったのに、その悪環境に負けずに早々と試合を決めたのが素晴らしかった。とくに風に影響を受けないグラウンダーのシュートで先制点を奪って見せた遠藤はさすがのひとこと。
ただ、逆に風上にたった後半は、そのアドバンテージをまったく生かせなくていまいちだった。後半はラフプレーでイエローを乱発した相手に退場者が出て、数的有利な状況になっただけになおさら。セットプレーからの麻也のヘディングの1点だけでは、どうにもものたりない。
この日の先発はGK川島、DF酒井高徳、吉田麻也、森重、長友、MFが長谷部、遠藤、香川、FW本田、岡崎、乾の11人。左サイドのトップで乾が起用されたのがちょっと意外だっただけで、あとはいたってまっとうな顔ぶれだった(今大会はウッチーが故障のため出場辞退)。
だた、大事な初戦に抜擢された乾は、これといったインパクトを残せずじまいで前半だけで交替。また、後半から出場した清武、武藤、豊田も同じく、これといった存在感を感じさせなかった。
遠藤が抜けたあとに点が動かなかっただけに、いまだザック・ジャパンのころと同じ遠藤依存体質が抜けていないなぁって感じ。この大会が終わることには、これまでとは違った新しい日本代表が見えてきたらいいなと思う。サブの選手の発奮におおいに期待したい。あと、やっぱ柴崎を見たい。
ちなみにこの試合、僕は風邪を引いて熱を出していたため、ふとんに寝たまま観ていた。なのでテレビは遠いわ、角度は90度横だわで、ちゃんと集中できず。2015年の一発目の試合がこれとは幸先わるし。なおかつこの先の試合──少なくてもグループリーグの残り2試合──は日本時間の午後6時キックオフだから、リアルタイムで観られないという。こんなに代表戦をつづけて普通に観られないなんて、初めてじゃないだろうか。
J1が2ステージ制になるモヤモヤも含めて、なにやら雲行きのあやしい2015年のサッカーライフだった。
(Jan 13, 2015)