2016年11月のサッカー

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  1. 11/03   浦和1-1横浜M (J1・2ndステージ第17節)
  2. 11/11 ○ 日本4-0オマーン (親善試合)
  3. 11/15 ○ 日本2-1サウジアラビア (W杯・最終予選)
  4. 11/23 ○ 川崎0-1鹿島 (Jリーグチャンピオンシップ・準決勝)
  5. 11/29 ● 鹿島0-1浦和 (Jリーグチャンピオンシップ・決勝 第1戦)

浦和レッズ1-1横浜F・マリノス

J1・2ndステージ第17節/2016年11月3日(木)/埼玉スタジアム2002/NHK総合

 J1今季の最終節。セカンド・ステージはアントラーズが弱くてあまり観る機会がなかったので、年間1位と最後の降格クラブが決まるこの日の試合くらいはちゃんと観ておくことにした。
 いやしかし、ルヴァン杯では「いまいちじゃん?」と思ったレッズだったけれど、この試合はよかった。パスがもー、いたるところでぱっぱと綺麗につながる。おいおい、上手いじゃないか。だてに年間最多勝ち点タイとかいってないなと思った。
 でも、そんなふうにいい試合をしながらも勝ち切れないってところがレッズらしい。
 前半をスコアレスで終えた時点では、まぁ、これだけ攻めていれば、後半のどこかで1点くらいは取れるんだろう──ベンチには李忠成やズラタンだって控えているわけだし──と思って見ていたら、彼らの出番を待つまでもなく、関根が積極的に打っていったシュートのこぼれ球を柏木が決めてレッズ先制。
 なんたって年間最少失点のクラブだし、さすがにこれでレッズの勝ちは決まったようなもんだろう……と思っていたら、そこから同点にされるのがおかしい。
 マリノス(この日は俊輔がいなかった)の得点は、途中出場のマルティネスというブラジル人によるもの。この人、出てきて早々に接触プレーで興奮してイエローをもらっていたので、ダメ外人かと思ったらそうでもなかった。センターライン付近から出たロングパス一本に素早く追いついて、綺麗にゴールを決めてしまったのだった。おぉ、足速いじゃん。
 まぁ、このシーンではパスが出た時点でもっともボールの近くにいた槙野が油断して、ボールを最後まで追わなかったのがよくなかったと思う。槙野はよくも悪くもめだつ。いいんだか悪いんだか、いまいちよくわからない。
 なんにしろレッズがマリノスにチャンスを与えたのは、このゴールの場面のほか、ひとつかふたつって感じだった。それに対してレッズはいったいいくつチャンスを作ったことか。年間1位を賭けた試合で、あれだけ攻めて、それでも勝ち切れないってあたりがさすが勝負弱いレッズらしい。チャンピオンズシップでもこの調子でいてくれれば、アントラーズにもちょっとくらい勝ち目がありそうなんだけれど……。
 ってまぁ、その前にフロンターレに勝たないといけないわけだけど。
 とはいえ、そのフロンターレもこの最終節は、ガンバ相手に前半で2-0と素晴らしい試合をしておきながら、後半で3点を取られて逆転負けをくらうというていたらく。みすみす年間1位の座を逃している。前節のアントラーズ戦の出来もいまいちだったし、この分ならばCSはチャンスかも……。
 って、リーグ戦の最後に4連敗したクラブがなにをいうって話で。
 アントラーズはこの日もヴィッセルに1-0で負けて、セカンド・ステージは11位という散々な結果に終わってしまった(ホーム最終戦なのに……。でもまぁ、対するヴィッセルが最後にフロンターレを抜いて2ndステージ2位というのにもびっくりだが)。
 とりあえず年間3位にとどまったのが救い(もしかして来季のACL出場決定?)。準決勝まで3週間あるんで、うまく調整して川崎を撃破してい欲しい。きょうみたいなサッカーをするレッズとアントラーズがガチで戦うところがぜひ観たい。
 注目の残留争いは、すでに降格が決まっていた福岡、湘南につづき、最後の一枠が名古屋グランパスに決定~。あぁ、名古屋ついに……。
 ひとつ上の新潟が広島、名古屋が湘南という対戦相手だから、新潟のほうが厳しいだろうと思っていたのに──しかも新潟は外国人ふたりが出場停止ときている──、名古屋はよもやの1-3での敗戦って……。みごと湘南にJ2への道連れにされてしまった。
 新潟も甲府も負けているから(自力で降格圏から脱出できたのは磐田のみ)、せめてドローで終わっていれば、残留できたのに。すでに降格が決まっている相手に引き分けにさえ持ち込めないんじゃ──それどころか今季通算で15点しか取れていないクラブに1試合で3失点もしたのでは──降格して当然。闘莉王を呼び戻した意味がない(決定的な3点目が闘莉王のミスから生まれたとか、そのゴールをあげて引導を渡したのがレッズからレンタル中の山田直樹ってのがふるっている)。やっぱ、小倉監督の替えどきを間違ったってことなんでしょう。お気の毒さま。ばいばい、グランパス。またいずれ会おう。
 ということで、J1の2016年のリーグ戦はこれにて終了。残すはチャンピオンシップの3試合のみ。そこにとりあえずアントラーズが入っている──最低でもあと1試合は観られる──っていうのが幸いだ。
 来季からは1ステージ制に戻るそうだし(Jリーグだせー)、おそらく史上最後となるチャンピオンシップ獲得にささやかな期待を寄せて次の試合を待とう。
 ──って、はて。無料放送はあるんでしょうか?
(Nov 03, 2016)

日本4-0オマーン

親善試合/2016年11月11日(金)/カシマサッカースタジアム/フジテレビ

 年内最後のW杯最終予選サウジ戦を翌週に控えて、調整のために行われたオマーンとの親善試合。
 平日の夜にカシマスタジアムでオマーンと試合して、どれだけ観客が集まるのかと思っていたけれど、それなりにちゃんと入っていました。さすがに満員とはいえないものの、3万人以上は集まったらしい。代表サポーター偉い。
 さて、ドイツでの活躍が報じられている大迫、Jリーグで終盤キレキレだった齋藤学、湘南所属時代からハリル氏に目をかけられていたわれらが鹿島の永木、何度も招集されていながらこれまでほとんど出番がなかった丸山祐市といったあたりがハリルJAPANとしては初のスタメン出場を果たしたこの試合。僕がなにに驚いたかって──。
 ご存知でしたか、この試合が今年最初(にして最後)の親善試合だって?
 今年はW杯の最終予選ばっかで、まったく親善試合をやってなかったってことに、僕はこの試合のあとで自分の記録を見るまで、まったく気がつかずにいた。まぁ、あえてカウントするならば、キリンカップは親善試合みたいなものだけれど、でもいちおうはタイトルがかかっているし。それ以外はゼロってのに、とにかくびっくり。
 いやほんと、今年はA代表の試合数が少なかった。オリンピックがあったので、U-23を観る機会が多かったから、それなりに観た気分でいたけれど、A代表に限っていれば、次のサウジ戦でかろうじて二桁に乗るって状況。
 こんなに代表戦が少なかったのは、おそらく僕がサッカーを観るようになって以来、初めてじゃないだろうか。主力のほとんどが海外組になってしまったことで、国際Aマッチデー以外での試合が組みにくくなって、スポンサーがつきにくいというような理由があるのかもしれないけれど、それにしてもねぇ……。
 ハリルホジッチが苦戦しているのには、こんなところにも理由があるような気がしてきた。これだけ実戦機会が少ない中、大事なW杯予選で結果だけ求められるのは、ちょっと気の毒かもしれない。まぁ、このところ氏の言動に疑問が多いのも確かだとは思うんだけれど。
 さて、この日のスタメンは、GKが西川、DFが両酒井に麻也、丸山、蛍と永木のダブル・ボランチの前に、本田、清武、齋藤が並んで、大迫のワントップという布陣。
 驚いたといえば、今回の代表には柏木が呼ばれていない。最終予選の相手がグループ首位のサウジアラビアということで、ハリルホジッチはオーストラリア戦と同じように、まずは守備からという考えなんだろう(そういうところも、ちょっとなんだかなと思う)。
 蛍と永木のダブル・ボランチってのは、かなり守備的な印象だけれど、でもふたりとも中盤で積極的にチェックにゆくので、意外と保守的な印象ではなかった。このふたりのコンビ、なかなかよかったと思う。ま、本番でキャプテン長谷部をはずすというのは考えにくいから、サウジ戦では長谷部と蛍ってことになるんだろうけれど。
 そういやこの日は長谷部がいないので、キャプテンマークは本田がつけていた。主力を休ませてフレッシュな顔ぶれにチャンスを与えたこの日のスタメンに、実力的にはもっともわかり切っている本田が入っているのはやや違和感があったけれど、でも本田の場合はクラブで出番がないので、調整的な意味合いが強かったんだろう。
 ん~、でもその割には、やはり出来がいまいち。さすがに試合勘のなさが響いているのか、動きも判断力も鈍かった気がする。ハリルホジッチも本田をサウジ戦で使うべきか、悩むことになるんじゃないだろうか。
 この試合での途中出場した6人のうち、岡崎、原口、森重の3人はおそらく次のサウジ戦に向けての調整のためで、あとの浅野、久保裕也、小林祐希が若手にチャンスを与える意味だったのだと思うけれど、岡崎もやはりいまひとつだと思った。なまじ大迫、清武、齋藤がよかったので、本田や岡崎をサウジ戦で使うべきかどうかは、判断が難しいところだろう。
 でも、香川、長友がともに故障気味だかなんだかで、このままだと今回の招集でも出番なしで終わりそうな感じだし、これでもし本田、岡崎もスタメンを外れるようだと、ほんと日本代表も新たな世代交代の時期に差し掛かっている印象になる。さて、サウジ戦はどうなるんでしょうかね。楽しみ半分、不安半分って感じだ。
 そのほか、この試合に関しては、典型的な親善試合という印象だった。僕の記録にあるかぎりでは、過去にオマーンには負けたことがないので、そういう相手とサブ組を中心に戦ったら、こんな感じの試合になるよねって。そういう試合だと思った。
 全体としての出来はたいしてよかったと思わないけれど、個々の選手はそれぞれに持ち味を出していたと思う。とくに清武と大迫のコンビネーションは抜群だった。齋藤もいい感じだったし、これであとは本田のかわりに原口か浅野を最初から使っていたら、もっといい試合になっていた気がする。そういう意味でも、なおさら次の試合での本田の起用法が気になる。
 大迫の2ゴール(頭と右足)はどちらもイージーすぎるくらいにあっさりと決まった印象なのが、いかにも大迫らしかった。昔から難しいことはやらない(できない?)けれど、ちゃんとゴールという結果は残すってのが、彼の変わらぬスタイルなので。こういうプレーが代表でコンスタントにできるようになると、レギュラーの座も近くなるかもしれない。ま、なんにしろ僕はひさしぶりに彼のプレーが観られて嬉しかった。
 浅野がもらったPKを清武が決めた3点目は、なぜそれがPKって感じだったので、ご祝儀のようなもの(浅野も苦笑していた)。試合終了間際に小林祐希(なんとこの日はボランチ起用だった)が決めた代表初ゴールの4点目も、ロスタイムの最後のワンプレーって時間帯だったので、なんとなくおまけの感が強かった。
 ということで、4-0というスコアのわりには、それほど快勝した印象はなし。レギュラー陣の出番が少なかったり、出来がいまいちだったりしたので、次のサウジ戦がどうなるか、まったく予断を許さない状況だと思う。さて、どうなることやら。
(Nov 12, 2016)

日本2-1サウジアラビア

W杯・最終予選/2016年11月15日(火)/埼玉スタジアム2002/テレビ朝日

 ハリルホジッチ、賭けに出るの巻。
 グループ首位のサウジアラビアとの対戦。万が一負ければ勝ち点6の差をつけられて、W杯出場に黄色信号がともるこの試合。スタメンにはなんと本田の名も、岡崎の名もなかった。
 まぁ、それだけ前の試合での本田の出来に不満だったんだろうし、それだけ前の試合で大迫がいい仕事をしたってことだろう。でも本田を下げたかわりに、長友を復帰させてきたところが、なんとなくハリル氏らしい。
 ということで、この日のスタメンは、GK西川、DF酒井宏樹、麻也、森重、長友、MF長谷部、蛍、久保、清武、原口、FW大迫の11人だった。
 本田を使わなかったことより驚いたのが、そのかわりが久保だってこと。え、そんなによかったっけ、前の試合の久保?
 僕は前の試合で本田をはずしたほうがいいようなことを書いたけれど、それは親善試合だったからであって、公式戦ともなれば話はべつ。今回は大一番だけに、たとえちょっとばかり出来が悪かろうとも、中盤でためが作れる本田の存在は、それはそれで価値があると思っていた。それをはずして、チームへの貢献度が未知数の久保を使ってくるハリルホジッチって……。慎重なんだか大胆なんだか、よくわからない。
 でもまぁ、前半の終わりにラッキーなPKで先制して(清武、きわどいコースに蹴りすぎ)、後半はこれで守備第一の展開でいけるから、後半頭から本田だろう~と思ったら、本当に久保をさげて本田を使ってきたのには、おっ、わが意を得たりと思った(実際には久保が怪我をしたからって話だった)。
 ま、とはいえそのあと二枚の交替が、香川に岡崎ってのは、ちょっとなんだったけれど。本田はともかく、あとのふたりを使うんならば、もっと若い選手にチャンスをあげればいいのにと思ってしまった。ま、香川は思ったより悪くなかったけれど(岡崎の出番は1分くらい)。
 この試合で残念だったのは、後半にきれいな崩しから原口のゴールで2点目をゲットして、これで楽勝~、という展開のはずが、終盤にまたもやバタバタして、1点を失ってしまったこと。なぜにあそこで失点するかなぁ~。ほんともったいない。
 その失点のせいで、勝ち点で並んで得失点差の勝負となったサウジアラビアを追い越せずに終わってしまったのが残念の極み。おかげで勝ったわりには、いまいち気分がすっきりとしない試合だった。
 とりあえず、大迫はよかった。ゴールは決められなかったけれど、ポストプレーにキープ力の高さ、積極的なシュートなど、しっかり持ち味は発揮してた。
 あと、やっぱ蛍がいい。J2のセレッソに復帰したことに不満たらたらのハリルホジッチがそれでも彼を手放せない理由がよくわかる、素晴らしい存在感だった。
 まぁ、とはいえきょうの試合は、ポジションを問わず、みんな守備ではすごくがんばっていた。決勝ゴールの原口もこんなに守備する人だったっけ?──って感じだったし。
 いや、原口、よかったです。W杯最終予選での4試合連続ゴールは新記録だそうだ。立派りっぱ。
 この試合のあとにオーストラリアがタイと引き分けたので、日本がグループ2位に浮上。なんとかW杯出場圏内に収まった。タイ、ありがとう~。
 余談。この試合の実況を聞いて、サウジアラビアのオランダ人監督ファンマルバイクの名前を「まんまるバイク」だと思ったのは僕だけではないはず。
(Nov 15, 2016)

川崎フロンターレ0-1鹿島アントラーズ

Jリーグチャンピオンシップ・準決勝/2016年11月23日(水)/等々力陸上競技場/NHK総合

 今年のJ1を代表するクラブを二つあげろといわれたら、ほとんどの人が浦和と川崎の名をあげるだろう。チャンピオンシップ決勝を戦うのにふさわしいのは、このふたつのクラブだと僕でさえ思う。
 おまけに川崎は風間監督が今季かぎりでの退団を発表している。大久保も来期はFC東京に移籍すると噂されている。つまり現体制でのタイトルが狙えるのは今年が最後。
 ともなれば、ここは川崎に華を送るべきでは……なんて考えないのが鹿島流。セカンド・ステージの最後に4連敗しておきながら、こういう試合できちんと勝ち切っちゃうのが伝統の力。鹿島サポーター以外は誰も望んじゃいないんじゃないかって思ってしまうようなこの日の勝利だった。
 でもまぁ、レギュレーションどおりだからね。ファースト・ステージはちゃんと勝ったんだし(1位になったのは最終節ただ1節だけだったけど)。それでこの場に出てきたのだから、なんら恥じることなし。ちゃんと勝ちました。いい試合しました。川崎には悪いけれど、決勝進出を決めたのは鹿島アントラーズだ~。
 ということで、この日のスタメンは曽ヶ端、西、ファン・ソッコ、昌子、山本、永木、小笠原、遠藤、ファブリシオ、土居、金崎の11人。
 柴崎が怪我からまだ復帰しないので(というか、今季はもう出番なし?)、ボランチのコンビがオガサと永木だったけれど、でもまぁ、いまや永木も日本代表ですからね。とくに戦力に不足なし。それどころか、この日みたいに守備意識の高い戦いをする上で、永木の存在はとても頼もしかった。途中から出てきた三竿も安定したプレーを見せていたし、彼らを獲得してきた鹿島のフロントはたいした目利きだと思う。
 ま、こちらは柴崎ぬきだったけれど、あちらも故障明けの中村憲剛がベンチスタート。さらには小林悠、大島が怪我で不在ってんだから、ハンディは川崎のほうが高かった気がする。スタメンの長谷川という若い子がわずか21分で足を痛めて、温存していた憲剛をいきなり使わなくてはならなかったりしたし。大久保もフリーの決定機を決めきれないあたり、最盛期とはいえない感があった。
 それにしてもこのクラブは次から次へと若手が出てくるのがすごい。U-19の日本代表だったという三好とか板倉とか、背番号20番代後半の選手がちゃんと主力としてプレーしていたのには感心させられた。あと、外国人ではエドゥアルド・ネットが好印象。
 でもやはり、きょうの試合は鹿島がよかった。ハイプレスがきっちりと効いていて、圧倒していたとはいえないまでも、内容的に文句のない試合を見せてくれた。こういう試合をちゃんとできていれば、セカンド・ステージももっと上にいけたのに……とかいまさらいっても詮方{せんかた}なし。
 虎の子の決勝点は、左サイドからの山本脩斗のクロスを金崎がDFと競り合いながらダイビング・ヘッドで決めたもの。脩斗のクロスも夢生のヘディングも文句なしでした。ふたりともナイス。
 1-0となった終盤は、オガサをさげて植田を入れちゃったりして、もう逃げ切り体勢万全(あとひとりの途中出場は赤崎)。終盤の憎たらしい時間稼ぎっぷりには伝統の味があった。ま、ほかのチームがやったら、なんだこのやろーって話だけれど。
 なんにしろ勝ちました──というか、勝っちゃいました。これで決勝戦があと2試合楽しめるってのがなによりのご褒美だ。川崎には悪いけれど、あとひとつ残ったタイトルの天皇杯でがんばってもらおう──とか思ったら、その次の相手がFC東京だったりした。あ、そりゃ応援できないや。
 この際、風間さんにはこのまま無冠の名将として、ポスト・ペトロヴィッチのポジションを受け継いでもらうのがいい気がしてきました。
(Nov 23, 2016)

鹿島アントラーズ0-1浦和レッズ

Jリーグチャンピオンシップ・決勝(第1戦)/2016年11月29日(火)/カシマサッカースタジアム/TBS

 今年のJリーグ最後の大一番、チャンピオンシップ決勝の第一試合。
 この試合で鹿島に望んだのは、とにかく無失点で終えること。そうすれば次のアウェイでの第二戦はアウェイゴール制のおかげでがぜん有利になる。
 で、実際にそういう試合運びができていたのに……。
 なんであそこでPK取るかなぁ、家永主審。
 まぁ、確かに西は興梠を倒しましたよ。でもわざとじゃないじゃん。後ずさりして下がってきた興梠が前へ出た西と交錯しただけじゃん。西、不可抗力じゃん。あれでPKはないでしょ~。
 ほんと、この日の試合は一進一退の拮抗したいい内容だった。それだけに引き分けで終わるのがふさわしかったと思う。あぁ、ほんと残念。
 でもまぁ、まだ終わったわけじゃない。この試合で引き分けたところで、優勝するにはけっきょく次の試合で1点は取らないとならなかったわけだし。その1点が2点になっただけだ。そう思えば、まぁ、次はそれだけ攻撃に重きをおいた戦いが観られるわけで。より濃厚な内容の試合を見せてもらえのを楽しみにしよう。
 ということで、この日の鹿島のスタメンは、曽ヶ端、西、ソッコ、昌子、山本、小笠原、永木、遠藤、中村充孝、金崎、土居というメンバー。やはり守備重視ということで、スタメンに守備力に疑問のあるファブリシオではなく、充孝を使ってきたところだけが準決勝との違い。
 そして途中出場は、柴崎、ファブリシオ、伊東の3人。
 そう、柴崎が帰ってきた~! しかも後半途中からとはいえ、とてもいいプレーを見せてくれた。復帰早々、あんなに積極的なプレーを見せてくれるとは思わなかった。いやぁ、頼りになる。さすが背番号10。
 この試合、柴崎は充孝と交替で入ったのだけれど、もしも彼のコンディションが許すのならば、次の試合はスタメンからそのフォーメーションがベストなんじゃないだろうか。いっちゃ悪いけど、きょうのプレーを見るかぎり、ファブリシオや充孝を使うよりも、柴崎を前で使ったほうがいいと思う。
 小笠原と永木のコンビは安定感抜群なので、ふたりはそのままに、攻撃的な位置で柴崎にプレーしてもらうってのが、いまの鹿島ならばベストに思える。石井が次の試合でどんな采配を見せるのか、それにも注目だ(ちなみにこの日の3枚目の交替カードがオガサに替えて伊東ってのは、いまいちよくわからなかった)。
 はてさて、決着まで中3日──。
(Nov 29, 2016)