浦和レッズ1-1横浜F・マリノス
J1・2ndステージ第17節/2016年11月3日(木)/埼玉スタジアム2002/NHK総合
J1今季の最終節。セカンド・ステージはアントラーズが弱くてあまり観る機会がなかったので、年間1位と最後の降格クラブが決まるこの日の試合くらいはちゃんと観ておくことにした。
いやしかし、ルヴァン杯では「いまいちじゃん?」と思ったレッズだったけれど、この試合はよかった。パスがもー、いたるところでぱっぱと綺麗につながる。おいおい、上手いじゃないか。だてに年間最多勝ち点タイとかいってないなと思った。
でも、そんなふうにいい試合をしながらも勝ち切れないってところがレッズらしい。
前半をスコアレスで終えた時点では、まぁ、これだけ攻めていれば、後半のどこかで1点くらいは取れるんだろう──ベンチには李忠成やズラタンだって控えているわけだし──と思って見ていたら、彼らの出番を待つまでもなく、関根が積極的に打っていったシュートのこぼれ球を柏木が決めてレッズ先制。
なんたって年間最少失点のクラブだし、さすがにこれでレッズの勝ちは決まったようなもんだろう……と思っていたら、そこから同点にされるのがおかしい。
マリノス(この日は俊輔がいなかった)の得点は、途中出場のマルティネスというブラジル人によるもの。この人、出てきて早々に接触プレーで興奮してイエローをもらっていたので、ダメ外人かと思ったらそうでもなかった。センターライン付近から出たロングパス一本に素早く追いついて、綺麗にゴールを決めてしまったのだった。おぉ、足速いじゃん。
まぁ、このシーンではパスが出た時点でもっともボールの近くにいた槙野が油断して、ボールを最後まで追わなかったのがよくなかったと思う。槙野はよくも悪くもめだつ。いいんだか悪いんだか、いまいちよくわからない。
なんにしろレッズがマリノスにチャンスを与えたのは、このゴールの場面のほか、ひとつかふたつって感じだった。それに対してレッズはいったいいくつチャンスを作ったことか。年間1位を賭けた試合で、あれだけ攻めて、それでも勝ち切れないってあたりがさすが勝負弱いレッズらしい。チャンピオンズシップでもこの調子でいてくれれば、アントラーズにもちょっとくらい勝ち目がありそうなんだけれど……。
ってまぁ、その前にフロンターレに勝たないといけないわけだけど。
とはいえ、そのフロンターレもこの最終節は、ガンバ相手に前半で2-0と素晴らしい試合をしておきながら、後半で3点を取られて逆転負けをくらうというていたらく。みすみす年間1位の座を逃している。前節のアントラーズ戦の出来もいまいちだったし、この分ならばCSはチャンスかも……。
って、リーグ戦の最後に4連敗したクラブがなにをいうって話で。
アントラーズはこの日もヴィッセルに1-0で負けて、セカンド・ステージは11位という散々な結果に終わってしまった(ホーム最終戦なのに……。でもまぁ、対するヴィッセルが最後にフロンターレを抜いて2ndステージ2位というのにもびっくりだが)。
とりあえず年間3位にとどまったのが救い(もしかして来季のACL出場決定?)。準決勝まで3週間あるんで、うまく調整して川崎を撃破してい欲しい。きょうみたいなサッカーをするレッズとアントラーズがガチで戦うところがぜひ観たい。
注目の残留争いは、すでに降格が決まっていた福岡、湘南につづき、最後の一枠が名古屋グランパスに決定~。あぁ、名古屋ついに……。
ひとつ上の新潟が広島、名古屋が湘南という対戦相手だから、新潟のほうが厳しいだろうと思っていたのに──しかも新潟は外国人ふたりが出場停止ときている──、名古屋はよもやの1-3での敗戦って……。みごと湘南にJ2への道連れにされてしまった。
新潟も甲府も負けているから(自力で降格圏から脱出できたのは磐田のみ)、せめてドローで終わっていれば、残留できたのに。すでに降格が決まっている相手に引き分けにさえ持ち込めないんじゃ──それどころか今季通算で15点しか取れていないクラブに1試合で3失点もしたのでは──降格して当然。闘莉王を呼び戻した意味がない(決定的な3点目が闘莉王のミスから生まれたとか、そのゴールをあげて引導を渡したのがレッズからレンタル中の山田直樹ってのがふるっている)。やっぱ、小倉監督の替えどきを間違ったってことなんでしょう。お気の毒さま。ばいばい、グランパス。またいずれ会おう。
ということで、J1の2016年のリーグ戦はこれにて終了。残すはチャンピオンシップの3試合のみ。そこにとりあえずアントラーズが入っている──最低でもあと1試合は観られる──っていうのが幸いだ。
来季からは1ステージ制に戻るそうだし(Jリーグだせー)、おそらく史上最後となるチャンピオンシップ獲得にささやかな期待を寄せて次の試合を待とう。
──って、はて。無料放送はあるんでしょうか?
(Nov 03, 2016)