鹿島アントラーズ1-0ガンバ大阪
J1・第2節/2018年3月3日(土)/カシマサッカースタジアム/BS1
鹿島の今季ホーム開幕戦。対戦相手は元セレッソのレヴィー・クルピが監督に就任したガンバ大阪。
この日はウッチーが右足に違和感を訴えたとかで欠場。あと、前節での僕の愚痴が大岩に届いたわけでもないだろうけれど、小笠原が今季初出場! それと土居も初先発。ということでスタメンはクォン、安西、植田、昌子、山本、三竿、オガサ、遠藤、土居、金崎、ペドロ・ジュニオールという顔ぶれだった。
対するガンバは今野、アデミウソン、藤本淳吾らが故障でベンチ外。そのせいか、びっくりするくらい手ごたえがなかった。とくに今野がいないのが大きかったと思う。井手口も移籍してしまったし、ボランチはレッズから移籍してきた矢島と20歳の市丸という子がコンビを組んでいたけれど、まったく存在感なし。中盤の守備がゆるゆるで、なんか好き勝手やらせてもらえてしまった感じ。大黒柱のヤットもいまいち存在感がなかった。
まぁ、後半は途中出場の17歳・中村敬斗にポストをたたくシュートを打たれたり、同じく途中出場の18歳・福田湧矢にもシュートを許したりと、香川、清武、柿谷らを育てたクルピらしく、若い選手を積極的に起用してきたりして、こちらを若干あわてさせる時間帯もあったけれど、全体の印象としては今年のガンバは恐るるに足らず。もしもこの先もいまの状態が続くようならば、クルピの早期解任もありうるんじゃないかという気がする。
まぁ、こちらはこちらで攻めながらも決めきれないのはあいかわらず。この日はとくに夢生がはずしまくり。チャンスで一瞬の決断が遅れたり、絶好機にシュートの精度を欠いたりで、いやぁ、はずす、はずす。もしも夢生が絶好調だったら、ガンバは悲惨なことになっていたんじゃないだろうか。
そういや、ペドロ・ジュニオールが右サイドからの突破を図った場面で、飛び出してきた東口がペドロをファールで止めてイエローをもらうシーンがあったけれど、あれだってレッド・カードが出てもおかしくないプレーだった(西村主審あまい)。あそこで東口が退場していたら、本当にどうなっていたかわからない。4-0とかの惨敗もあり得る内容だったように思う。そういう意味では、負けはしたけれど、ガンバにとってはある意味ラッキーな試合だったんじゃないだろうか。
アントラーズにとってこの試合で残念だったのは、遠藤が前半の途中で足を痛めて途中交替を余儀なくされたこと(全治6週間とのこと)。でもかわりに出てきた安部裕葵がとても切れのあるプレーを見せてくれたのが不幸中の幸いだった(もうひとつの交替枠はP・ジュニオール→永木)。
決勝点は途中出場の鈴木優磨が相手のゴールライン付近でブラジル人DFファビオをターンひとつでするっとかわしてクロスを入れ、それを夢生が押し込んだもの。夢生のシュートは左足であわせそこなったボールが右足の膝あたりにあたってゴールネットを揺らすという、いまいち締まらないものだったけれど、でもまぁ、そこまで外しまくりだったので、形はともかく決まってよかった。なによりこのゴールは優磨の個人技が素晴らしかった。ACLのゴールもそうだけれど、このふたり、なにげに相性がいいらしい。
そういえば、前節がスコアレス・ドロー、優勝を逃した昨年の最後の二節もスコアレス・ドローだったので、この試合までアントラーズはリーグ戦3試合連続で自他ともにまったくゴールがない試合がつづいていたわけだ。このゴールでようやく去年からひきずってきた悪い憑きものが落ちた気がする。
まぁ、ゴール不足はともかく、守備面の安定度は素晴らしい。これで去年から5試合連続で無失点。ことディフェンスに関しては今年も安心して観ていられそうだ。
それにつけても小笠原の存在感ときた日には。今年はここまで出番がなかったから、さすがに衰えたかと思ったら、この日はなんの問題もなくフル出場。いやぁ、まだまだぜんぜん大丈夫じゃん。頼もしいったらない。
(Mar 04, 2018)