鹿島アントラーズ3-0清水エスパルス
J1・第10節/2019年5月3日(金)/カシマサッカースタジアム/DAZN
令和になって初のアントラーズ戦は、判定に助けられての快勝劇となった。
スタメンはGKクォン、DF永木、犬飼、町田、安西、MF三竿、レオ・シルバ、レアンドロ、白崎、FW土居、伊藤の11人。途中出場は安部、セルジーニョ、遠藤の3人。
フォーメーション的にはひとつ前のマリノス戦のスタメンから安部をはずしてレアンドロを入れた形。次週のACLに向けて、安部とセルジーニョを温存したんだろう。攻撃陣の組み合わせはまぁ納得だし、守備的にみれば永木を右SBに使ったこの形が現状のベストだとは思う。
結果的にみても、守備は堅固だったし(三竿とレオ・シルバのボランチ・コンビのボール奪取力がはんぱない)、得点もたくさん取れたしで、文句なしの快勝――といいたいところなんだけれど。
やっぱ前半開始早々の清水の直接FK。リプレイを観る限り、クォンがボールを弾き出す前にボールは確実にゴールラインを超えていた。あれがゴールと判定されなかったのは、ラッキー以外のなにものでもなかった。あそこで先制を許していたら、この試合はまったく違った展開の難しい内容になっていただろうし。まぁ、この日の出来からするとそのまま負けってことはないと思うのだけれど、でもこんなに楽な展開にはならなかったのは想像に難くない。
そのシーンに限らず、この試合ではやたらとJリーグジャッジリプレイで取り上げられそうな、えっ、それってどうなの? と思ってしまうような場面が多かった気がする。そういう意味では、結果のよさにもかかわらず、若干すっきりしない気分になった一戦だった。
ゴールは1点目が土居、後半の2点目が安部、最後は安西。白崎のクロスからのこぼれ球が落ちてきたところをゴール真正面でジャストミートした土居のゴールといい、レアンドロからのグラウンダーのクロスにピンポイントであわせた安部の今季初ゴールといい、ぶあつい波状攻撃からの安西のダメ押し弾といい、この日の3点はどれも素晴らしいゴールばかりだった。まぁ、安西のシュートがオフサイドにならないってのは驚きだったけれど(かなりの確率でジャッジリプレイの対象になりそう)。
オフサイドラインってのは、守備側のいちばんうしろの選手の位置かと思っていたけれど、違うんすね。いやはや、いい勉強になった。
エスパルスは北川がたまにひやっとさせるようなプレーを見せていたけれど(なるほど代表に呼ばれるだけのことはある)、めだっていたのは彼くらい。川崎から移籍してきたエウシーニョや後半途中から出てきたチョン・テセとかもまったく存在感がなかったし、下位に低迷しているのももっとだなぁって思ってしまうような出来だった。こういうところに取りこぼしていては優勝なんて望めないので、そういう意味でもちゃんと勝ち点3をあげられてよかった。
なんにしろ、ここまでぱっとしなかった安部にようやくゴールが生まれたり、去年までは清水で10番をつけていた新戦力の白崎が得点に絡んだりで、なかなか実りの多い一戦だったのではと思う。なにより連敗しなかったのが大事。これ以上、上位に離されちゃいけない。
(May. 04, 2019)