鹿島アントラーズ1-0浦和レッズ
J1・第30節/2019年11月1日(金)/カシマサッカースタジアム/DAZN
ACLでは決勝に進出しておきながら、J1ではいまだ降格圏内に沈んだままの不思議クラブ、浦和レッズとの一戦。
この試合、スタメンを知らずにDAZNをつけて、入場を待つ選手たちの顔ぶれを見て驚いた。
おー、三竿が復帰! なんと、レオ・シルバも一緒!
さらにベンチにはセルジーニョも名前をつらねている。伊藤翔もスタメンに戻ってきた。なんだ、犬飼やレアンドロこそいないけれど、ほぼベスト・メンバーじゃん!
ということでこの日のスタメンは、クォン・スンテ、永木、ブエノ、チョン・スンヒョン、町田、三竿、レオ・シルバ、遠藤、白崎、土居、伊藤翔の11人だった。
このメンツを見ただけで、きょうはもう大丈夫だと思った。
だって相手のレッズはACLで過密日程を強いられていて、中2日での試合だ。エースの興梠を温存し、西川がACL決勝・第一戦で出場停止となるために、第二GKの福島春樹という選手に出場機会を与えるなんて状況だ。そんなチームに負けるわけにはいかないでしょう?
――と思ったんでしたが。
レッズのスタメンを見て、おやおやと思った。
GK福島はともかく、3バックが岩波、マウリシオ、槙野、中盤に橋岡、柏木、柴戸、関根の4人が並び、3トップがエヴェルトン、ファブリシオ、そして杉本健勇という顔ぶれ。なんだ十二分に強力じゃないか。とくに柏木が復活していたり、ファブリシオや関根がスタメンだったりするのが侮れない。
で、実際に試合が始まってみれば、内容的には五分って感じの展開がつづく。こりゃなかなかきびしいなぁ……という試合を救ってくれたのは、途中出場のセルジーニョだった。土居聖真のシュートをGKが弾いたこぼれ球に反応して、豪快に右足を振りぬいた(左利きだったよね?)。
聖真のシュートまでも多くの選手がボールにさわって、いい感じに攻撃が活性化していたし、チームが一丸になって戦っているのが伝わってくる素晴らしい先制ゴールだった。
これで勝ち。なんたって三竿とレオ・シルバがいる中盤は文句なしに強力。これならば、どんなクラブとだって互角に渡りあえる。いやー、この終盤にふたりが復帰してくれたのは大きいわ。
おまけにその後レッズは大槻監督が永木をつきとばして乱闘騒ぎになるというおまけつき。その暴挙で大槻さんはレッドカードをもらって退場になってしまう。
エヴェルトンと競り合った永木が、先に相手を投げ飛ばしているようにも見えたけれど、大槻監督にそのシーンが見えていたようには見えなかったので、なぜ彼がいきなり永木に手を出したのか、いまいちよくわからない。いずれにしても監督が相手チームの選手をつきとばすシーンなんて初めて見たよ。永木の倒れ方もやや大げさだったけれど、理由がどうあれ監督が暴力はまずいでしょう。なにやってんだかなぁ……。
今年は湘南の曺貴裁監督がパワハラで訴えられて退任してしまったし、Jリーグもいろいろトラブルが多くて困りものだ。
まぁ、なにはともあれアントラーズにとっては大きな1勝だった。
これで残すところはあと4試合。それに全部勝てば優勝だっ。とりあえず次の川崎と、その次の広島と、リーグきっての難敵が残っているものの、その2つのクラブに負けなければ、今シーズンは全クラブ負けなしで勝率五分以上の成績を残すことができる。
ということで、次の川崎戦が優勝へ向けての最大の山場。ぜひともルヴァン杯の雪辱をお願いします。
(Nov. 02, 2019)