SAMURAI BLUE3-0U-24日本代表
2021年6月3日(木)/札幌ドーム/TBS
本当に森保一という人はつまらない。つまらなさすぎて本気で嫌いになりそうだ。
この日はジャマイカとの親善試合があるはずだったのに、ジャマイカの選手がPCR検査の規制に引っかかって十人しか入国できなかったそうで、前々日に中止が決定(さすがに十人じゃサッカーはできない)。そのかわりに急遽企画されたのがこのA代表と五輪代表の無観客試合だった。
その話を知ったときには、それはいいと思った。代表戦の主役は日本代表であって、極端な話、対戦相手はどこだっていい。少なくてもこの日の試合をジャマイカ目当てに観る日本人は数えるほどしかいなかろう。その点、対戦相手がU-24代表ならば、どちらも日本代表なのだから、楽しさ倍増。
しかも今回は五輪本番のオーバーエイジ枠を踏まえて、吉田麻也、酒井宏樹、遠藤航の三人が五輪代表のメンバーとして招集されている。麻也、冨安、酒井というA代表の主力が五輪代表の最終ラインを務めることになれば、結果がどちらに転ぶかはわからない。テレビの実況でも史上初の兄弟対決が実現と煽りまくっていたし、日本代表のファンならば、これにワクワクしないでいられるかって話だ。
――だがしかし。
そんな絶好の機会に森保はなんと、OA枠の三人をスタメンで使わない選択をする。それどころか、堂安や三笘、田中碧らもベンチ。久保建英や三好はいたけれど、ワントップは今季のJリーグでゴールを量産している前田大然や上田綺世ではなく、ここまで3ゴールの田川だ。どう考えたって最強のスタメンと呼ぶにはほど遠い。要するに森保はガチで最強のスタメンを組んで両者を戦わせることをあえて避けたわけだ。
五輪代表はこのあと中1日で次の試合があるから、もとより予定されていたその試合のために主力を温存したんだといえば聞こえはいいけれど、でもその相手はU-24のガーナだよ? ガーナの若い子と日本のA代表のどちらが強いか――五輪代表の強化に役立つか――は考えるまでもないでしょう?
もしかしたらその試合は観客がいるから、ファンサービスのため致し方ないってことなのかと思ったら、そちらも無観客だというし。ガーナとは五輪で対戦する可能性があるのかと思ったら、予選敗退しているし。いったいなんなんだか。
今回五輪代表の指揮をとったのは森保ではなく横内さんだけれども、正式な監督は森保なわけだから、森保にガチで両者を戦わせる意思があれば、最強のA代表と最強の五輪代表の対戦が実現したはずだ。要するに森保はそういう興味深くもドラマチックな展開を避けて、あえて無難な展開を選択したことになる。自分次第でいくらでもおもしろい展開が作れるこんな状況で、そんな選択をするなんて。
なんておもしろみのない人なんだろう。もう本当にがっかりだよ。ほんと最近は代表戦がつまらなくて仕方ない。感想書くのも億劫なので、あとは簡単におさらい。
この日のA代表はGK大迫(→中村航輔)、DF室屋(→山根)、植田、谷口、長友(→小川諒也)、MF橋本拳人(→川辺)、守屋(→昌子)、原口(→古橋)、鎌田(→浅野)、南野(→伊東純也)、FW大迫(→坂元)というメンバーだった。
対する五輪代表はGK大迫(→沖)、DF菅原、橋岡、町田、旗手(→古賀太陽)、板倉(→遠藤航)、中山雄太(→田中碧)、三好(→堂安)、久保(→前田)、遠藤渓太(→相馬)、田川(→林大地)。
A代表のゴールは橋本、鎌田、浅野の3人。キックオフからわずか3分の橋本の先制点が素晴らしかった。
A代表には、大迫勇也、植田、昌子、U-24には沖、町田、相馬に出番なしの上田綺世と、アントラーズの選手が新旧あわせて7人もいた(FC東京も6人?)。後半から昌子と植田のCBコンビがそろったのがアントラーズ・サポーターとしてはこの試合のいちばんの見所だった。
それにしても、本大会には18人しかエントリーできないのに、この期に及んでOA枠含めてなお30人近くの選手を呼んで、あーだこーだとチームを固定しないでいる森保には、本当に失望しかない。本番まであと4試合しかないのに、なにを考えているのやら。ただでさえ観たくないオリンピックがなおさら観たくなくなる。
それにしても、本番二ヵ月前の親善試合を中止にせざるをえない状況で、オリンピックを強行しようとしている人たちってすごいよな。一生わかりあえない気がする。
(Jun. 03, 2021)