柏レイソル2-1鹿島アントラーズ
J1・第22節/2021年7月11日(日)/ 三協フロンテア柏スタジアム/DAZN
第21節が前倒しで消化済みだったため、二週間ぶりとなったリーグ戦。
前の試合で札幌に快勝したので、勢いに乗って連勝したかったところなのに、2週間空いてしまったのがついてない。まぁ、クラブは中3日で天皇杯を戦っているので、試合勘の問題はなかったのかもしれないけれど、少なくてもこの試合を観た感じではとくに調子がよくも思えなかった。
もうひとつ、ついていなかったのが、五輪代表に招集された上田綺世と町田を欠いていたこと。いまだエヴェラウドが本調子ではない状態で上田を欠くのはやはり痛い(まぁ、代表に呼ばれていなくても怪我で出られなかったぽいけど)。あと、町田の代役をつとめた林尚輝は――守備はともかく――パスミスが多くていただけなかった。攻撃のリズムが悪かったのは、彼のミスからのボールロストが多かったせいも少なからずある気がする。
ということでこの日のスタメンは沖、常本、林、犬飼、永戸、レオ・シルバ、ピトゥカ、ファン・アラーノ、白崎、土居、エヴェラウド。途中出場は三竿、和泉、カイキ、松村、小泉だった。なぜ荒木がいないのかは不明。
試合を分けたのは上田、町田の欠場に加えて、後半頭からレオ・シルバを三竿に替えた相馬采配だったと思う。
試合後のインタビューでその理由を問われた相馬はセカンド・ボールを相手に奪われて苦しかったので、そのケアのためというようなことを答えていたけれど、前半のレオ・シルバはいつも通りの存在感だった――つまり特に出来が悪いわけではなかった――ので、彼を前半だけで替えた采配には疑問が残った。
後半からは三竿のワン・ボランチでピトゥカに高い位置を取らせていたから、守備力の高い三竿に中盤の底を任せて、ピトゥカの攻撃力を生かしたいという思惑だったのかなと思うけれど、後半にバランスを崩して2失点を喫してしまっただけに、作戦ミスの感が否めなかった。
柏は10番の江坂をレッズに放出したばかりだし、順位的にも下位に沈んでいるので、今回は楽に勝てるかと思ったら、そんなことなし。クリスティアーノとヒシャルジソンに加え、ペドロ・ハウルにドッジと、ブラジル人が4人もいた。こちらもスタメンに4人のブラジル人がいたし、途中交替でカイキも出てきたので、要するにこの試合、ピッチには9人ものブラジル人が交錯していたわけだ。
で、結局レイソルのブラジル人ふたりに試合を決められてしまう。右からのカウンターからクリスティアーノが豪快に決めた先制点も、ペドロ・パウルが完璧な崩しで決めた2点目ともにお手上げってゴールだった。
残念だったのは2点目のミス。沖のゴールキックが誰かに当たってセンターラインに届かずに相手に渡ってしまい、そこからカウンターを食うという、おいちょっと待てな失点だった。まぁ、相手のパスワークも見事だったのは確かだけどねぇ……。
とりあえず残り1分で犬飼がヘディングを決めて1点差とはしたけれど、追い上げもそこまで。シュート数も相手のほうが多かったし、この日に関しては相手のほうが上だったと思う。うーむ、ここからは上り調子になると思っていたのに……。
この日の試合で気になったのは、相馬の選手起用。ブラジル人どうしのマッチアップがたくさんあるブラジル人にとっては楽しげな試合で、キャプテンマークを託されながら、前半だけで交替させられた――のみならずチームが負けた――レオ・シルバは絶対おもしろくないだろう。あと、ピトゥカの加入でスタメンでの出場機会が激減している三竿とか、町田がいないのに林にスタメンを奪われて出番のなかった関川とか。そういう選手たちのメンタル・ケアはちゃんとできているんだろうか。
このところなまじ思うように勝ち点が伸びていないだけに、そういうところからチームが内部分裂したりしないかちょっと心配だ。
(Jul. 12, 2021)