2021年9月のサッカー

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  1. 09/02 ● 日本0-1オマーン (W杯・最終予選)
  2. 09/07 ○ 中国0-1日本 (W杯・最終予選)
  3. 09/11 ● 鹿島0-3福岡 (J1・第28節)
  4. 09/18 ○ 鹿島3-1G大阪 (J1・第29節)
  5. 09/22 ● 鹿島1-2川崎 (J1・第32節)
  6. 09/26 ○ C大阪1-2鹿島 (J1・第30節)

鹿島アントラーズ1-2横浜FC

J1・第31節/2021年10月2日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 最下位の横浜FCにホームで負けて、ACL出場圏内の3位以内に黄色信号が灯ってしまった一戦。
 この日のスタメンは沖、広瀬、関川、町田、安西、三竿、ピトゥカ、ファン・アラーノ、和泉、荒木、上田の11人、途中出場が土居、松村、エヴェラウド、遠藤、レオ・シルバの3人。
 敗因は前半のうちに横浜FCに2点の先行を許したディフェンスだと思う。瀬古樹{せこたつき}という――23歳にしてキャプテンマークを託された明大卒の――選手に直接FKを決められた先制点は致し方ない。決めた相手が上手かった。まぁ、頭の上を通された関川にはもっとジャンプしようよといいたいところだけれど。
 ただ左CKからファーのジャーメイン良にヘディングを決められた2点目は余計。相手のクロスを安西がクリアしてCKを与えたものだったけれど、そのまま見送ればゴールキックで終わっていたので、あそこで触って失点につながったのは残念すぎた。
 まぁ、あれで安西を責めるのは酷かもしれないけれど、ああいうところで適切な判断をくだせてこそ一流でしょう。安西にはもっと視野を広く持って欲しい。なまじその直前に相手のカウンターからのピンチを沖がファイン・セーブでしのいでくれたので、そのすぐあとの失点はなおさら残念だった。
 いずれにせよ、2失点はどちらも自軍でのファールやクリアで相手にセットプレーを与えたのが原因なので、そういう意味では相手に押し込まれて後手に回った守備に問題あったと思う。犬飼が離脱してからクリーンシートが一度もないというところに、犬飼不在の影響がわかりやすく出ている気がする。
 あと、この日の主審が今村義朗だったのも不運だった。申し訳ないけれど、この人には前半戦の福岡戦でのVAR判定以来、Jリーグでもっとも信頼できないレフェリーというレッテルを貼ってしまっているので、その人が主審だという時点でこの試合には一抹の試合があったし、実際の判定も安定感がなく、それくらい流したってよくない? というシーンで笛がたびたび鳴るし、意図的ではない接触にイエローが出たりもする。結果的に試合のリズムが悪くなって調子が上がらなかったはこの人の影響も少なからずあったと思う。
 鹿島の1点は後半1分の上田綺世。後半開始と同時に途中交替でピッチに立った松村と土居、ふたりの連携から生まれたシュートは横浜GKスベンド・ブローダーセン(東京五輪のドイツの正GKなの?)に阻まれたけれど、そのこぼれ球を荒木が拾って浮き球のクロスを入れ、これに綺世が頭であわせた。攻撃陣の歯車ががちっと噛みあった見事なゴールだった。その勢いのまま同点、逆転といけなかったのが残念無念。
 まぁ、かくいう僕はこの前日に緊急事態宣言が解除されたのを受けて、長年の友人と昼から寿司屋で酒を飲んでいたので(今年初)、帰ってきてすぐのこの試合、ハーフタイムにうつらうつらしてしまい、そのゴールを見逃した駄目男です。偉そうなこと言っててごめんなさい。
 まぁ、鹿島が負けたのは残念だけれど、横浜FCがこの勝利で暫定ながら最下位を脱出したのはよかったんじゃないだろうか。序盤戦は低迷しまくっていたから降格確実かと思っていたけれど、前節ではマリノスとのダービーで引き分けているし、このところ昇り調子っぽい。せっかくカズや俊輔がいるのだし、残り7試合で3勝できれば、残留の可能性もなくはないと思うから、がんばって欲しい。
 とはいえ、後半ロスタイムに俊輔が出てきたのには、いささか複雑な気分になった。日本代表のレジェンドなんだから、もうちょっとましな使い方をしてあげようよ……。
(Oct. 03, 2021)

日本0-1オマーン

FIFAワールドカップ・最終予選/2021年9月2日(木)/パナソニックスタジアム吹田/テレビ朝日

 来年のワールドカップ・カタール大会への出場権をかけたアジア最終予選が始まった。
 しかしまぁ、最近は日本代表に対する関心が低下しまくりで、この試合があることを一週間前まで知らなかったほどなのに、いざ始まってみれば結果がいきなりの黒星スタートとなると、もうなにをいわんや……。
 森保がこの初戦に選んだスタメンは、GKが権田、4バックが右から酒井、植田、麻也、長友、ダブル・ボランチが遠藤航と柴崎岳で、攻撃的なMFが伊東純也、鎌田、原口、そして大迫のワントップという構成だった。
 冨安がアーセナル移籍(マジか!)の都合で不在で、守田も所属クラブの事情で合流が遅れ、さらには南野と板倉が怪我のためベンチだったため、こういう顔ぶれになったらしいけれど、それにしても内容がよくなかった。
 個人的に不調の原因のひとつは柴崎、植田という元・鹿島の選手たちの起用だったと思うので、鹿島サポーターの身としては非常に残念。
 柴崎は中盤の底から攻撃のタクトをふるう役割を期待されていたのだと思うけれど、それにしては不十分。植田はつまらないミスが多くて、冨安の代役はとても任せられないレベルだった。失点の場面ではこのふたりがプレーに絡んでしまっているので――柴崎がマークにいった相手にやすやすクロスをあげさせ、植田の前に入り込んだ選手がヘディングを決めた――なおさら印象が悪くなってしまった。
 まぁでも、このふたりだけが特別に出来が悪かったのかというと、そんなこともない。逆によかった選手がいるかと問われると答えられないレベルだったと思う。大迫は持ち前のポストプレーを生かす場面がほとんどなかったし、その下の3枚も存在感なし。伊東純也がかろうじて……という感じだった。
 森保は後半頭から原口を古橋に替え、さらには後半途中に伊東→堂安、鎌田→久保とカードを切って、五輪コンビの活躍に活路を見いだそうとしたけれど、この日はふたりとも不発。結局こちらは無得点のまま、後半43分にオマーンにカウンターから決勝点を許してしまった。
 オマーンはとくべつ強いって感じではなかったけれど、しっかり守ってカウンターという戦略が徹底していて、日本よりも多くのシュートを打っていた。途中で長友がハンドでPKの判定を受けて、VARに救われる場面もあったし、全体的にどちらがまさっていたかといえばオマーンだったと思う。麻也が試合後のインタビューで「負けるべくして負けた試合」だといっていたけれど、まさしくその通りだった。
 オマーンはなんでも一ヵ月にわたる合宿でこの日に備えてきたんだそうだ。それでこの結果は狙ったり叶ったり。そりゃもう嬉しくてたまらなかろう。これまでオマーンとは何度も際どい試合をしてきたけれど、それでいて一度も負けたことがなかったのに、まさかこんなぶざまな試合で土をつけるなんて……。
 それにしても森保は二次予選の後半戦で招集を見送っていた柴崎をなぜにこのタイミングで呼び戻したんだか。以前のように信頼して使ってくれるならばいいけれど、なんとなく呼んでみたくなったから呼んだだけ、とかの漠然とした理由で、この試合の結果で今後二度と柴崎を呼ばないようになったら本当に軽蔑するよ。
 そもそも麻也、酒井宏樹、遠藤航の3人は先月まで五輪に参加していたんだから、コンビネーションを考えれば、堂安や久保を先発で起用して、五輪代表のバージョンアップ版みたいなメンバー構成で戦う選択肢だってあっだろうし、そうすればサポーターだって大喜びしただろうに、そういう楽しげな采配を振れないところに森保一という監督の限界を感じないではいられない。
 そういや、これまではスーツを着ていた森保が、この日はなぜだかジャージ姿で雨に濡れていた。熱くなって雨に濡れるのも厭わずに前に出てきてしまった、とかいうのならばわかるけれど、いつも通りのおだやかな表情で、とてもそんな風ではなかった。涼しい顔して雨に濡れているその姿は、なんかすごく見当違いに見えた。雨なんだから監督はどっしりと落ち着いて構えて、ベンチで観てりゃいいじゃんと思ってしまった。
 ほんと森保一という人のやることなすことが僕には意味不明だ。
(Sep. 04, 2021)

中国0-1日本

FIFAワールドカップ最終予選/2021年9月7日(火)/ハリファ・インターナショナル・スタジアム(ドーハ@カタール)/DAZN

 なんと今回の最終予選、アウェイはテレビ放送がない! 有料配信のDAZN独占!! ついに代表戦を観るにも金を払わないとならない時代になってしまった。なんてこった……。NHKもオリンピックなんか放送しなくていいから、その分を代表の公式戦に回せよなぁ。衛星も入れるとDAZNより視聴料高いんだからさ。あぁ、まったく。
 ということで、DAZNで観たこの日の代表戦。中国のホームゲームだったけれど、あちらは新型コロナの検疫のための入国制限につき国内で試合ができないとかで、来年のW杯の開催地であるカタールでの試合となった。緊急事態宣言とかいいながら世界中の人を集めてW杯とかやってしまう日本よりも、なんだか中国のほうがまともな気がする。なんだかなぁ……。
 試合内容はオマーン戦よりはましだったし、なんとか勝ちはしたけれど、やはりいまいち盛り上がりを欠いた。
 スタメンは権田、室屋、麻也、冨安、長友、遠藤航、柴崎、伊東純也、久保建英、古橋、大迫の11人。途中出場は原口、鎌田、佐々木翔の3人だった。
 怪我のために南野、板倉がチームから離脱して、入れ替わりに冨安、守田、オナイウ阿道が合流した。あと、酒井宏樹もオーバーワークのためとかで離脱。ということで、前の試合との違いは、冨安と室屋が最終ラインに入り、攻撃的なポジションでは久保、古橋が起用されたこと。
 で、前線のふたりの入れ替えのおかげで前半はかなりテンポのいい試合ができた印象だった。不在だった冨安はともかく、森保がなぜに久保と古橋を前の試合でもスタメン起用しなかったんだかわからない。
 とにかく古橋がいた前半の日本代表はよかった。まぁ、中国が徹底的に引いて守るばっかりで、まったく攻める姿勢を見せていなかったけど、でもがっちりと守りを固める相手を崩せずに苦しむばかりではなく、そこそこ攻める姿勢を見せてくれていたので観ていてストレスがなかった。前半40分には伊東純也の突破から大迫のみごとなジャンピング・ボレーが決まって先制。そこまではまずまず。
 でも後半5分に古橋が怪我のため原口と交替してからは、いまいちぱっとしないサッカーをする日本代表に戻ってしまう。原口のせいだというつもりはないけれど、でも彼が出てからはこれといってわくわくするシーンがなかったので、正直印象はよろしくない。
 そもそも、その後の選手交替が伊東→鎌田、長友→佐々木の2枚だけってのがわからない。この試合では5人の交替が認められていたのに――しかもチーム状態がよいとも思えないのに――なにゆえ交替カードを残して終わるんだ? ちゃんと打てる手を打ってくれよっていいたい。森保には本当にいらいらさせられる。
 そういや、森保については昔から試合中にメモ取ってんのも嫌。監督が試合の途中でボールから目を離してんじゃないよ。文字書いている暇があったら、両目を見開いてしっかり試合を観ろよっていいたい。たった90分のあいだにあったことをメモ書きがないと思い出せないような人にわれらが代表を任せたくないぜ。それこそあとでDAZNの見逃し配信を観ろよって話だ。まったく。
 対する中国はエウケソン、アラン、アロイージロといったACLで聞いた名前のブラジル人を帰化させていたけれど、あそこまで守備的なサッカーをしていたんでは、せっかくのブラジル出身選手も宝の持ちぐされでしょう。エウケソンはあんなに守備ばっかしてて不満はないんだろうかと、敵ながら心配になってしまうレベルだった。
 しかしまぁ、テレビでの無料放送がないうえに、試合はつまらないって。こんな調子では代表戦の価値は下がりまくりでしょうに。田島会長はオンライン会見で「森保監督を信頼している」とかいっていたみたいだけれど、就任から3年でひとつも公式戦のタイトルを取れていない監督のどこをどう信頼できるんだか。ほんと日本サッカー協会に田島会長と森保監督がいるあいだは、代表戦を観るのをやめたくなってきた。
 日本サッカー界に氷河期が近づいてくる音が聞えるようだよ。空耳ならばいいけど。
(Sep. 09, 2021)

鹿島アントラーズ0-3アビスパ福岡

J1・第28節/2021年9月11日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 よもや福岡にシーズン・ダブルを食らおうとは……。
 この試合については、犬飼・町田のCBコンビの不在がいちばんのポイントだったと思う。犬飼はルヴァン杯・準々決勝(名古屋に連敗して敗退が決まってしまった……)でハムストリングを損傷して全治6週間とのこと。町田もどこか悪いらしく、その試合から引きつづき欠場している。
 ということで、この日のスタメンはGK沖、DF常本、林、ブエノ、安西、MF三竿、ピトゥカ、荒木、和泉、FW土居、上田というメンバー構成だった。途中出場はカイキ、遠藤、永戸、エヴェラウド、レオ・シルバの5人。
 ブラジル移籍から戻ってきたブエノが初のスタメンで、コンビを組むのは大卒ルーキーの林尚輝。右SBの常本もルーキーだし、でもって左SBは永戸ではなく安西。要するに最終ラインは公式戦では初の組み合わせなわけだ。それでは守備が安定しないのも道理。
 実際に先制点を許した場面では福岡のブラジル人FW、フアンマ・デルガドがどフリーだった。2点目もこの人で、カバーについていたブエノよりも一歩先んじてピン・ポイントであわせた技ありゴール。これは相手が上手かった。
 後半の3点目もヘディングを決めた山岸祐也という選手がフリーだったし、とにかくこの日は守備がゆるすぎた。そういや、福岡には前半にPKも与えているんだった。その時には山岸のシュートが左ポストをたたいて難なきを得たけれど、あれを決められていれば4失点だ。もう話にならねー。
 あと、3点とも左サイドの安西の側からクロスを許しているのがなぁ……。安西は復帰以来もっとも彼らしさが出ていて好印象だったけれど、でもSBがクロスを止めきれないのでは、やはりマイナスのイメージを否めない。
 攻撃でも上田綺世がほとんどボールを触れていなかったし、守れない、攻めれないでは負けて当然。前半戦で福岡に負けたときには判定への不満ばっか書いてしまったけれど、この日は文句なしの完敗だった。福岡、なにげに強い。だてに川崎に勝っちゃいない。順位も暫定ながら鹿島の7位につぐ8位じゃん。すみません、降格候補ナンバー・ワンとか書いて……。
 そういや、福岡には金森に加えて、杉本太郎がいた(3点目のアシストは金森)。いつもは奈良もレギュラーらしいんだけれど、鹿島からレンタル中ということで、この日は欠場。
 まぁ、かつてのチームメイトが活躍しているのが観れたのが唯一の救い……なんてことあるかい。ちくしょう、勝ちたかったぜ。ルヴァン杯で連敗しているから、これで公式戦3連敗だ。
 このまま3位争いからも脱落なんてことになりませんように。
(Sep. 12, 2021)

鹿島アントラーズ3-0ガンバ大阪

J1・第29節/2021年9月18日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 ルヴァン杯から公式戦3連敗中のアントラーズとリーグ戦3連敗中のガンバ大阪の対戦。どちらが連敗を止めるかの勝負は鹿島の勝ち~。
 この日のスタメンは沖、広瀬、関川、町田、安西、三竿、ピトゥカ、ファン・アラーノ、和泉、荒木、上田の11人。
 町田、アラーノが復帰してきて、右SBはひさびさの広瀬(なぜか常本はベンチ外)で、あと土居がスタメンをはずれたあたりが注目ポイント。
 個人的には土居とエヴェラウドにベンチを温めさせておいて、和泉をスタメン起用することには納得がいかないのだけれど、でもまあ今日のところは勝っているので、あまり愚痴を書くのはやめておく。
 とはいっても、前半を観た限りでは文句のひとつもつけたくなる出来だった。ボール保持率こそ高いものの、フィニッシュの形がつくれない。こんなんじゃドローで痛み分けじゃん?――って思う内容だった。
 試合が動いたのは後半に入った52分。自軍からドリブルで攻めあがったピトゥカから荒木にラストパス。荒木のシュートは横っ飛びした東口に止められたものの、そのこぼれ球に上田綺世がジャンピング・ボレーであわせて先制。ここから前半とは打って変わった展開になった。
 2点目は広瀬のクロスからファン・アラーノのヘディング。
 3点目は途中出場の土居がドリブルで持ち込んで左足で決めたもの。
 ということで前半の苦戦はどこへやら。あっという間に楽勝な試合に。そのあと関川がイージーなミスからピンチを招いてチアゴ・アウベスにPKを与えてしまったのは余計だったけれど、それ以外はとくに文句なしの快勝だった。
 しっかしまぁ、ガンバが弱いっ。この日は昌子が欠場していたし、宇佐美もベンチスタートだったから、チーム状態も万全ではなかったんだろうけれど、それにしてもいいところがひとつもない感じ。少なくてもかつてのチャンピオン・チームの面影はまるでなかった。
 遠藤ヤットを放出しておいてこの出来ってのが悲しい。遠藤が移籍したジュビロ磐田は、その遠藤をスタメンに固定してJ2優勝を狙える位置につけている。ガンバ・サポーターはさぞや複雑な心境だろうなぁと思う。お気の毒さま。
(Sep. 19, 2021)

鹿島アントラーズ1-2川崎フロンターレ

J1・第32節/2021年9月22日(水)/カシマサッカースタジアム/DAZN

 ちっくしょぉー、どうして勝てないんだよぉ――。
 なまじ先制して、あと10分我慢できれば勝ちってところまでいっていただけに、こういう負けがいちばん悔しい。三笘と田中碧がシーズン途中で移籍してから川崎には序盤戦ほどの勢いがないから、きょうは勝てるかもと思ったのに、よもや逆転負けを食らおうとは……。ほんといつになったら川崎と普通に戦える日がくるのやら。
 いやしかし、この試合での相馬の采配には疑問が多かった。
 まずひとつ目は中3日という過密日程なのにスタメンが前節のガンバ戦と同じだったこと。まぁ、それに関しては前半は苦しみながらもスコアレスで折り返したし、後半に先制もしたのでよしとしようか。ファン・アラーノのゴールも見事だったし(アラーノのゴールは安西からのクロスをヘディングで決めたもので、広瀬からのクロスにあわせた前節のゴールを逆サイドから再現したような、彼にしては珍しい2試合連続のヘディングでのゴールだった)。
 でも問題はその後の選手起用。
 後半16分に先制して、そのちょっとあとに和泉を土居に替えてから、相馬は残り時間が10分を切って同点にされるまで、まったく選手を替えようとしなかった。それがなによりの疑問。
 まぁ、1-0と勝っている状態で、内容も決して悪くはなかったから、バランスを崩すのが怖くて選手を替えにくかったのはわからなくもない。でもそれは気持ちが守りに入っている証拠だろう。同点ゴールが生まれるちょっと前から、あきらかに選手には疲労の色が見えてきていた(と僕は思った)。特にピトゥカ。前の試合もフル出場だったわけだし、彼をレオ・シルバに替えるべきだったと思う。
 対する川崎がこちらとは対照的に、積極的に選手を替えてきた。鬼木は先制を許してから同点ゴールが生まれるまでのあいだに5枚の交替カードをすべて使い切っている。しかも同点ゴールを決めたのは、セットプレーのインターバルに最後のカードを切って投入したばかりの山村だ(そんな恩返しはいらない)。後半ロスタイムに逆転の決勝ゴールを決めたのも、途中出場の20歳・宮城天{みやぎてん}だった。しかも宮城はこれがJ1初ゴールだという。山村も今季初ゴールだそうだ。
 要するに川崎は途中出場のフレッシュな選手たちが今季初って活躍をして試合をひっくり返してみせたわけだ。対するこちらは同点の直後に安西→永戸、残り5分を切ってから綺世、アラーノをエヴェ、カイキに替えて反撃を試みたけれど結局不発。しかもそこまでで3回の交替を行っているので、5人目の選手は使えなかったという……。なぜに勝っているうちにレオ・シルバやエヴェラウド使わないかなぁ……。
 宮城に見事なミドル・シュートを決められた場面では、打たれる前に思わず「それはやばくねぇ?」と声に出してつぶやいてしまうほど宮城がフリーだった。でもってその一番近くにいながら寄せきれなかったのはピトゥカだ。2試合連続フル出場のピトゥカを責めるのは酷だけれど、あそこにいたのがレオ・シルバだったら……と思わずにいられない。
 とにかくこの試合に関しては、使えるカードを積極的に使い、交替枠5枚を使い切って試合をひっくり返してみせた鬼木と、守りに入って後手にまわり、交替カードを使いきることなく逆転負けを許した相馬の監督としての力量の差が如実だったと思う。
 相馬さん、リーグ戦ホーム3連戦で1勝2敗なんて成績じゃ駄目でしょうよ。監督としてのさらなる成長に期待してます。頼むよ、ほんと。
 ちなみにこの試合はACLのスケジュールの都合で、第32節が前倒しになったものだったけれど、川崎はベスト16で韓国勢にPK負けしてしまったので、すでに前倒した意味がなくなっているのが悲しい。
 川崎もJでは無双のくせして、ACLで負けてんじゃないよ……。
(Sep. 22, 2021)

セレッソ大阪1-2鹿島アントラーズ

J1・第30節/2021年9月26日(日)/ヨドコウ桜スタジアム/DAZN

 どちらもシーズン途中で監督交替の憂き目をみたチームどうしの対戦。
 セレッソは攻撃的サッカーへの転換をねらって再招聘したクルピ監督が成績不振の責任をとって8月末に退任。いまは小菊昭雄という人がコーチから昇格して監督を務めている。
 そんな新監督のもとで戦うセレッソで意外だったのは、スタメンに名を連ねている選手たちが、GKのキム・ジンヒョン以外全員日本人だったこと。
 DFのチアゴはなぜか小菊監督になってから出番がないようで、前回対戦したときにはいたダンクレーも中東に引き抜かれていなくなっていた。途中後退で元豪州代表のアダム・タガートが出てきたけれど、結局フィールド・プレーヤーで外国人は彼ひとりだけ。
 でもまぁ、乾が戻ってきて、大久保とともにスタメンに名を連ねていたりするし、清武が怪我で欠場中なのは残念だったけれど、原川、奥埜、坂元らの中盤もなかなか強力で、やはりそう簡単な試合にはならなかった。
 そういや、セレッソの最終ラインで瀬古とコンビを組んでいるのは西尾という20歳の選手だった。瀬古だってまだ21だから、つまりセレッソの最終ラインを守るのは2000年になってから生まれたふたりなわけだ。なんかすごいな、それ。
 まぁ、かくいう鹿島も犬飼がいないから、CBは町田と関川のコンビなわけですけどね。関川も2000年生まれだから、この試合でCBの最年長者は24歳の町田だったという。五輪代表監督だった森保より、Jリーグの監督たちのほうがよほど若手の育成に精を出している気がする。まったく。
 ということで、若いCBコンビどうしの対決だったこの日の試合で鹿島のスタメンを飾ったのは、沖、常本、関川、町田、安西、三竿、ピトゥカ、ファン・アラーノ、カイキ、土居、松村の11人だった。
 ひさびさに荒木、上田がスタメンをはずれて、土居、カイキ、松村らが起用されたのがポイント。常本も戻ってきて、広瀬がベンチだった。あとエヴェラウドがベンチ外。こんな調子だとエヴェさんは今年一杯で見納めってことになりそうな……。
 スタメンをめずらしく大きくいじってきたのは、中3日の過密日程に加えて、最初から後半勝負って目算があったのかもしれない。このところ、前半はいまいちって試合が多いので。実際に試合が動いたのは、両チームともスコアレスのままで後半に入って、鹿島が土居、アラーノ、カイキを一気にさげて、上田、荒木、和泉を投入してからだった。要するにここからの鹿島は前節のスタメンとほぼ同じメンツになったわけだ(ファンが抜けて松村が残ったところが違うだけ)。なので相馬は最初からこの時間帯に勝負をかけていたのかなと思った。
 まぁ、とはいっても、その交替直後に先制したのはC大阪だったわけだけれども。センターサークル付近でボールを奪った原川がそのまま攻め上がり、乾とのコンビネーションで右サイドを抜け出して、フリーになるチャンスをみずから演出。ゴールへのパスのようなシュートを決めてみせた。
 これで苦しくなったかと思いきや、どうにもセレッソさんとは相性がいいらしい。それから10分たらずで上田綺世のゴールが生まれ、鹿島は同点に追いついてみせる。さらにはPKをもらって逆転。なんとか勝ち点3をゲットした。
 同点ゴールは右サイドからのクロスをファーで収めた和泉が浮き球のラストパスを入れ、これに上田綺世が相手DFよりひとあし速く反応してヘディングであわせたもの。ナイス・ゴール。和泉も復帰以来初のアシストじゃないだろうか。ようやくいい仕事をしてくれた。
 82分の決勝ゴールも同じく上田綺世だけれど、こちらはペナルティエリア内で瀬古に倒された、いささかラッキーな形だった。でもまぁ、運も実力のうちだ。植田綺世はこれで今季11ゴールの二桁得点達成。りっぱ立派。
 試合終了後に町田、上田、瀬古らの五輪代表組が、敵味方関係なく輪になって互いの労をねぎらっていたのがよかった。ああいう風景を見ると、やっぱJリーグっていいよねと思う。
(Sep. 26, 2021)