鹿島アントラーズ0-2サンフレッチェ広島
J1・第24節/2022年8月6日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN
8月6日に行われた広島との試合ということで、キックオフ前に黙祷がささげられた。今年で原爆投下から77年だそうだ。
この時点ですでに負けフラグが立っていた気がする。広島にとっては特別な日だし、モチベーションが高まるのは必至。
あちらは水曜日のルヴァン杯・準々決勝から中2日で、しかもまったく同じスタメンで臨んできたから、コンディション的には鹿島有利かと思っていたけれど、前節のマリノスと同様、たいして影響はなかったみたいだ。スコアが動かないあいだはほぼ互角という印象だったけれど、終盤は走り負けていたし、どちらかというとコンディションはこちらのほうが悪いように見えた。
結果、後半途中から出てきた川村拓夢(22歳)とエゼキエウというふたりの選手にゴールを奪われて0-2で敗戦。相手の交替策はずばりとはまって、こちらの策はからまわり。先月の代表戦に出場した大迫、佐々木、荒木、野津田、森島、満田の6人が名を連ねるサンフレッチェに、森保代表監督が見守る中で負けたのが悔しい。なぜいる森保? こんな試合は観にこなくたってよかろうに。
なんにしろ、これでマリノスにつづき、サンフレッチェにもシーズン・ダブルのていたらく。この日の敗戦で順位もいっきに5位まで下がったし、今シーズンは優勝はどころか、ACL出場も怪しくなってきた。
この日のスタメンはクォン・スンテ、常本、三竿、キム・ミンテ、ピトゥカ、樋口、樋口、カイキ、優磨、エヴェラウドという11人。途中出場は仲間、船橋、土居、安西、関川だった。
前節なぜキム・ミンテがいないのか疑問だったけれど、なんのことはない、累積警告で出場停止だった(あぁ、そうだった)。
よくわからなかったのは、和泉がボランチの位置でプレーしていて、樋口が右サイドの高い位置にいたポジショニング。僕が気がつかなかっただけで、最近はもしかしてずっとそうだったんだろうか? だとするならば、それはなぜって話だ。キム・ミンテのボランチ起用にしてもそうだけれど、僕にはヴァイラーのポジショニングに関する哲学がまるでわからない。
あと、後半負けている状況で広瀬とキム・ミンテを、安西、関川と替えた交替策も謎。なぜに負けている状況でDFを入れ替えるんだ。まぁ、攻撃力では広瀬よりも安西のほうが上だから、SBの交替はまだしも、なぜCBを替える? パワープレーを仕掛けるのならば、高さのあるキム・ミンテのままのほうがいいじゃん。
その時点でベンチに残っていたフィールド・プレーヤーはそのふたりと中村亮太朗だけだったので、ボランチの中村では使う場所がなかったってことなのか。でもだとしたら替えなくたっていいじゃんって話だ。
なんにしろ、染野とファン・アラーノを放出してしまったので、交替カードの駒不足が如実だ。なんで手放したのかわからない。
一夜明けて監督解任の噂が流れてきたけれど――これを書いたあと公式リリースがあった――このところの選手の流出や成績低迷の原因が、謎の采配を振るう監督への選手たちの不信感だとしたら、それもやむを得ないよなぁと思う。ピトゥカとか、いまの采配だと絶対に楽しくなさそうだもんなぁ。前節は敗色濃厚になってからの出場だったし、今節は自分が引っ込んだあとで点をとられて負けているし。不信感が募ってもおかしくない。
僕はザーゴの采配には共感を覚えていたので、去年彼が解任されたときには時期尚早ではと思ったけれど、ヴァイラーさんのやっていることにはまったく共感できないので、ここで替えるのならば、それはそれで英断じゃんって思う。
まぁ、それもあくまで後任をつとめるだろう岩政への期待があらばこそだけれど。あと、過去にヴァイラーのもとでプレーしたことがあるナイジェリア人FWと契約した直後に、その監督を解任するなんて話が出るクラブの姿勢は大いに疑問だけれど。
やはり今年の鹿島はいろいろおかしい。
(Aug. 07, 2022)