鹿島アントラーズ0-1FC東京
J1・第31節/2022年10月1日(土)/カシマサッカースタジアム/DAZN
FC東京にまでシーズン・ダブルを食らうとは……。
現在3位の広島との勝ち点の差は8だから、さすがに残り3節でこの差は縮まるまい。これにてシーズン3位以内になる可能性もほぼ消滅。暫定順位でひとつ下のFC東京との差も1で、あちらは消化試合数がひとつ少ないから、実質的には抜かれたも同然。6位フィニッシュの可能性が高まってきた。
過去のシーズン途中での監督交替はつねに好成績へとつながってきたけれど、今回の岩政へのスイッチは結果からいえば失敗しちゃった感じだなぁ……。
前節から代表ウィークをはさんで約二週間ぶりの試合ということで、たっぷりと調整の時間があったから、ラストスパートへの期待がかかった一戦だった。岩政も初めてスーツ着用で臨んで、やる気まんまんな感じだったから、期待できるかと思っていたのに、結果は空回り。あのスーツ姿は夏が終わったから単に衣替えしただけだったのかもしれない。
この日のスタメンはGK早川、DF広瀬、関川、三竿、安西、MF名古、樋口、ピトゥカ、FW仲間、カイキ、優磨の11人。
FW登録が3人だから4-3-3のようだけれど、実際には名古を中盤の底にすえ、仲間がトップ下にはいったダイヤモンド型の4-4-2だった。ボランチ3枚で中盤をきっちりと制圧して、あとは前の3人のがんばりに期待。そんな感じ。
とはいえ、トップの3人はFW登録といってもMFのイメージのほうが強いし、どうしたって綺世がいたころと比べると、迫力不足の感が否めない。
岩政に不満があるとすれば、監督就任以来、エヴェラウドに一度もリーグ戦でスタメンのチャンスを与えていないことだ。そういう意味ではこのところベンチ外になってすっかり出番がなくなってしまったエレケもそう(どこいっちゃったんだ)。前線のターゲットとして存在感を発揮しそうなFWが二人もいるのに、彼らを使わずにMF登録の選手たちにツートップの一角を担わせている現状はいささか気に入らない。
優磨もリーグトップのアシスト数を記録しているだけあって、現状ではフィニッシャーというよりは二列目のイメージが強いし、彼をトップ下にして、エヴェとエレケのツートップ――もしくはその3人のスリートップ――というのがいちばん怖そうに思えるんだけれどな。一度試してみてくれないものだろうか。
ということで岩政就任以来のスコアレスで終わってしまったこの一戦、上田綺世移籍後の課題である決定力不足がいまだ解消できずって試合だった。
内容的には五分だったと思うので、こりゃスコアレス・ドローかなぁと思っていたら、後半39分に途中出場の安部柊斗に豪快なミドルを決められて沈没。
あの失点の場面でなにが残念だったかって、ひとつ前の鹿島のCKの場面で、エヴェと松村を投入しようとしていたのに、カイキが替えないでくれってアピールしたもんで、岩政が温情をみせてそのままプレーを続行させた結果、CKのクリアからの流れで失点してしまったこと。選手のアピールを受けて選手交替をやめるなんて珍しいから、なんか嫌な予感がしたんだよねぇ……。不安的中だった。
この日の途中出場は荒木、和泉、エヴェラウド、松村(!)の4人。松村の復活がいちばんの朗報だ。これで攻撃の駒はすべてそろったはずなので、残りの3試合はすべて勝って欲しいなぁ……。
FC東京では、移籍後3年目にして初めてレアンドロが鹿島戦でプレーするのを観た。あと、左SBのバングーナガンデ
そのほかだと、CBに入った木村誠二という選手もバングーナガンデ(なかなか覚えられない)と同じ21歳だし、最終ラインに五輪代表世代がふたりもいるのがなにげにすごい。アルベル監督、できる人かもしれない。
もうひとり、決勝点の安部と同時に途中交替で出てきた紺野和也という選手が小さくてびっくりした。161センチですって。うちの奥さんと同じくらいだ。Jリーグ最少なのでは。
(Oct. 02, 2022)