鹿島アントラーズ3-0北海道コンサドーレ札幌
J1・第22節/2023年8月6日(日)/カシマサッカースタジアム/DAZN
じつに三週間ぶりのJリーグ。
なぜに日本代表の試合もないのにそんなに長い中断期間があったのかわからない。日本ツアーを行う海外クラブへの忖度? だとしたらいい迷惑だ。普通にJリーグを見せて欲しい。
鹿島ではこの中断期間の直前に、常本がレネ・ヴァイラー監督のクラブに引っこ抜かれてスイスへ移籍してしまった。おまけに前節のFC東京戦では安西がレッドカードをもらって、この試合は出場停止。なので次の試合はSBの起用法が鍵なんだろうなと思っていたら、この日はさらに広瀬まで怪我でベンチ外だという。
おいおいちょっと待て。SBの駒不足すげー。
――というこのピンチを救ったのが、甲府から緊急補強した右SBの
須貝は二年連続で鹿島の天皇杯優勝への道を閉ざしたヴァンフォーレ甲府(くう~)で24歳にしてキャプテンを任されていたという逸材。しかも常本と同い年でマスクもあまい。甲府には申し訳ないけれど、これ以上ない最高の補強なんじゃなかろうか。溝口は四月に途中出場でJ1デビューを飾って以来の出場。
この初顔合わせのふたりを両サイドに配し、最終ラインの中はいつも通り植田・関川の強面コンビ。ダブル・ボランチがピトゥカと佐野海舟、その前に左・仲間で右・樋口、でもってツートップが垣田と優磨というのがこの日の鹿島のスタメンだった。
両サイドの守備力は未知数だけれど、少なくても鬼のような守備力を誇る佐野がスタメンで、さらにはボランチのピトゥカと樋口がいて、あとひとり守備意識の高い仲間が中盤を固めているんだから、守備はまったく問題なし。あとは攻撃がどうかだよな――と思って観始めた試合は、開始わずか12分で動く。
左サイドからパス数本をつないで、最後はゴール前に切れ込んでいた樋口がフィニッシュ! まさに電光石火の先制点~。
さらには前半15分。今度はその樋口のCKから、植田の笑っちゃうような豪快なヘディングが決まってあっという間にスコアは2-0。後半も同じような感じで優磨がCKからヘディングを決めて今季二桁ゴール達成。3得点のクリーンシートで快勝を収めた。解説の水沼さんがセットプレーのときに植田、関川、優磨の3人が集まる絵面のごつさに大喜びしていておもしろかった。
いやしかし、1ゴール2アシストの樋口のMVPは文句なしだけれど、個人的には植田のヘディングがいちばんのインパクトだった。マークについている相手DFをなぎはらってのダイビングヘッドは強すぎて大笑いだった。格闘家か。
途中出場は藤井、松村、昌子、荒木、船橋の5人。昌子は関川との交替で、フォーメーションは4バックのままだった(昌子が出てから失点しなくてよかった)。船橋は溝口と替わってボランチに入り、そこからは佐野が左SBとしてプレーしていた。
札幌はワントップの小頭が前回の対戦同様目立っていた。前回ゴールマウスを守っていたク・ソンユンは移籍してしまい、正GKに復帰していたらしい菅野もこの日は欠場だったので、GKは大谷という人だった。あとは浅野弟、駒井、荒野、ルーカス・フェルナンデス、途中出場で福森、小林祐希など、知った顔がちらほらり。
そういやペトロヴィッチ監督ってまだ65歳なのね。俺と十も違わないじゃん。もっとおじいちゃんだと思っていた。
(Aug. 07, 2023)