サンフレッチェ広島1-0鹿島アントラーズ
J1・第8節/2025年4月2日(水)19:00~/エディオンピースウイング広島/DAZN
開幕戦以来の黒星。やっぱ今季の広島は強かった。
鹿島のスタメンは早川、濃野、植田、関川、安西、樋口、船橋、小池、チャヴリッチ、レオ・セアラ、優磨の11人。要するに前節と同じだった。
勝ったら変えるなが定石とはいえ、中3日の過密日程の中でのスタメン固定。これはちょっと気になった。試合終了近くになると、小池や安西が足を釣っていたし、シーズン序盤のこの時期にそんなことで大丈夫かと思った。
試合は鹿島ペースで始まったのに、先制したのは広島。
前半22分にジャーメイン良の左サイドの突破から波状攻撃を受け、新加入の前田直輝にゴールを許してしまう。
前田、移籍が発表されてまだ一週間もしないのに、いきなりフィットしすぎだろー。ほんと手がつけられない活躍ぶりだった。
広島の最前線はジャーメイン良、前田、そして(本人に罪はないとはいえ)ACL2敗退の原因となってしまったフランス人、ヴァレール・ジェルマンと、全員新加入の選手たちだ。スーパー杯に出ていたアルスランは離脱中とかで、それでもこの完成度。今年の広島はやっぱり優勝候補の筆頭だ。
この試合では鹿島側には不運もあった。
前半にゴール前の接触プレーで頭を打って、その後は包帯を巻いてプレーしていたチャヴリッチが、しばらくしてプレーできなくなり交替してしまう。
いまだ特になんの報道もないから無事だと信じているけれど、すごく心配だった。
ということで、前半35分からは左サイドに師岡が入った。
あと、先制を許したあと、鬼木は小池と濃野のポジションをチェンジした。やっぱ濃野よりも小池の守備力を買っているのか、それとも濃野の攻撃力を生かしたかったのか。
いずれにせよ、SB三人をこの連戦中にフル稼働したつけとして、試合終盤に両SBの小池と安西がどちらも足を釣る事態を招いてしまい、安西はそれで交替になってしまったわけで。次節以降のSBの起用法はもっと考えて欲しい。
熱戦だったせいか、チャヴリッチだけではなく、早川とかも痛んでプレーを中断するシーンがあり、前半のアディショナル・タイムが12分もあった。そういう点でも、いまいち集中力が削がれる試合展開だったとは思う。
1点を追う展開ということで、鬼木の用兵はいつもより攻撃的だった。後半途中に船橋を柴崎に替え、さらには田川、三竿、そして松村と荒木を入れてきた(チャヴリッチが脳しんとうしたので、6枚の交替カードが使えた)。
荒木遼太郎が開幕戦以来の出場!――ってまぁ、出てきたのは87分だからプレー時間は短かったけれど。それでもボールを触ったときには切れのある動きを見せてくれていた。こういうプレーができるならば、もっと長いことプレーするところが見たい。
ひとつ前の文章では書き忘れたけれど、三竿は前節から復帰している(前節の途中出場は師岡、三竿、田川、松村)。かわりにこのところ知念がベンチ外。あとU-20の代表に招集されていた徳田が骨折してしまって長期離脱を余儀なくされるらしい。残念。
そういえば、広島も途中出場の中島洋太朗がどこかを痛めて、わずか5分で交替してしまうアクシデントがあった。とくに接触プレーがあったわけではないので、筋肉か関節系のトラブルなんだろう。若手の有望株が次々とプレーできなくなってしまう展開はなんとも残念だ。
このあともルヴァン杯を挟んで中2日の3連戦がある。怪我人が多いのは心配だけれど、なんとか無事に乗り越えて欲しい。
(Apr. 04, 2025)