2004年2月の映画(上)

Index

  1. キー・ラーゴ
  2. 戦場にかける橋
  3. レッド・オクトーバーを追え!
  4. サウンド・オブ・ミュージック
  5. ワン・プラス・ワン

  6. トラフィック
  7. フィッシャー・キング
  8. 我が家の楽園
  9. スナッチ
  10. 駅馬車

キー・ラーゴ

ジョン・ヒューストン監督/ハンフリー・ボガート/1948年/DVD

キー・ラーゴ [DVD]

 退役軍人フランク・マクラウド(ハンフリー・ボガート)は戦死した部下の遺族が経営するキー・ラーゴのホテルを訪れる。ところがそのホテルには、国外追放中のはずのギャングのボス、ジョニー・ロッコ(エドワード・G・ロビンソン)が滞在していた。折りしもハリケーンが来襲したその日の晩、贋札取引をたくらむロッコ一味によりホテルは占拠されてしまう。部下の妻ノーラ(ローレン・バコール)らとともに捕われの身となったフランクは、退役後の厭世観から無抵抗を決め込んでいたのだけれど……。
  『マルタの鷹』 『三つ数えろ』 と廉価盤が同じ日に発売になったので、つい一緒に買ってしまった作品。必見というほどではないけれど、なかなかいい映画だった。少なくても 『三つ数えろ』 よりはバコールが魅力的に見えた。
 ロッコの情夫役を演じたクレア・トレヴァーという女性はこの作品でアカデミー賞の女権女優賞を受賞したのだそうだ。けっこう地味な役柄なのに、随分と渋い選考だこと。ちょっと感心してしまう。
(Feb 05, 2004)

戦場にかける橋

デヴィッド・リーン監督/アレック・ギネス、ウィリアム・ホールデン、早川雪洲/1957年/BS録画

戦場にかける橋 (1枚組) [DVD]

 舞台となるのは第二次大戦中のタイのジャングル。アメリカ海兵シアーズ(ウィリアム・ホールデン)の捕らわれていた日本軍の捕虜収容所に、イギリス軍の一部隊が到着する。収容所長サイトウ大佐(早川雪洲)は士官たちを含めた全員に肉体労働を要求するが、部隊を預かるニコルソン大佐(アレック・ギネス)はジュネーブ条約を楯にこれに逆らい、懲罰房に監禁されてしまう。クワイ川に橋を架ける任務を授かっているサイトウだったけれど、捕虜による工事は指揮官を欠いているため統率と効率を欠き、遅々として進まない。ついに根負けをしてニコルソンの協力を仰ぐようになる。ニコルソンはそれまでの仕打ちを水に流し、ブリテン魂を見せてやるとばかりに本気で橋の架設に取り組み始めるのだった。その頃、脱走に成功したシアーズは、その橋の爆破の任務を命じられ、現地に逆戻りしつつあった。
 アカデミー賞7部門に輝く大作戦争映画。タイトルが似ていたためにずっと 『遠すぎた橋』 という作品だと思ってみていた馬鹿者は私です。さて、それはさておき。
 なにしろいつもどおり全然内容を知らないで見始めたものだから、いきなり冒頭の汽車の場面で日本語が聞こえた時には空耳かと思った。まさか日本の捕虜収容所の話だなんて思っても見なかったもので。知っていたら多分見ていなかったんじゃないかと思う。ただでさえ戦争映画は好きじゃないのに、日本人が出ているとなると、恥かしい思いは避けられないと思うから。実際この映画の日本人の姿は、やはりいたたまれないものがあった。
 とかいいつつも、実はこの映画は見てよかったと思う。だてにアカデミー賞を七つももらっちゃいない。とてもおもしろかった。プロフェッショナルな軍人魂を発揮して、日本軍のための架橋工事に全力を注いでしまう大佐役のアレック・ギネスがいい。置かれた状況にかかわらず最善を尽くそうという姿勢には共感できる。そうした姿勢が時として悲喜劇の原因となるのもある種のリアリティだと思う。なかなか気に入った。
 ただ、かなりシニカルなエンディングのあとに流れる、高揚感あふれまくりのエンディング・テーマ曲はどうなんだろう。あそこはもう少し戦争の無情さを感じさせるような終わり方にして欲しかった。時代的に無理だったのかもしれないけれど、あれではあまりにあっけらかんとし過ぎていて余韻もなにもあったもんじゃない。
(Feb 05, 2004)

レッド・オクトーバーを追え!

ジョン・マクティアナン監督/ショーン・コネリー、アレック・ボールドウィン/1990年/BS録画

レッド・オクトーバーを追え!  スペシャル・コレクターズ・エディション [Blu-ray]

 ベストセラー作家トム・クランシーの長編処女作の映画化作品。CIA分析官ジャック・ライアン(アレック・ボールドウィン)はロシアが開発した新型潜水艦がソナー探知の不可能な無音キャタピラ式であることを突き止め、なおかつ、その潜水艦の艦長ラミアス(ショーン・コネリー)が亡命を図っていることを看破してしまったがために、自ら現場へと交渉に向かう羽目に陥り、大変な目にあうことになる。
 潜水艦というものは動きは遅いし、小回りは効かないし、ちょっとした穴でもあけば沈没しちゃうし、原子力エンジン搭載で放射能汚染の危険は避けられないしと、サスペンス映画にはもってこいのスリリングきわまりない乗り物だということがよ~くわかった。
 俳優ではポーカーフェイスのショーン・コネリーと、感情もあらわな副官サム・ニールのコンビがいい感じ。ただアレック・ボールドウィンは主役にしては線が細すぎる。同じジャック・ライアンが主人公の 『パトリオット・ゲーム』 と 『今そこにある危機』 の主演ハリソン・フォードと比べられると不利な印象が否めなさそうだ。
(Feb 08, 2004)

サウンド・オブ・ミュージック

ロバート・ワイズ監督/ジュリー・アンドリュース/1965年/BS録画

サウンド・オブ・ミュージック <ファミリー・バージョン> [DVD]

 歌が大好きな、はみだし修道女マリア(ジュリー・アンドリュース)はトラップ大佐(クリストファー・プラマー)の家へ家庭教師として遣わされた。軍人である大佐は七人の子供に厳格な教育を施そうとしていた。ところがマリアはそんな大佐の思惑はいっさい無視して子供たちに接し、大佐不在の一ヶ月ですっかり子供たちの心を捕らえてしまう。屋敷に戻った大佐はマリアの勝手な振る舞いに怒り、一度はクビを申しつけるものの、マリアが子供たちに教えた歌声の美しさに心を打たれて前言を撤回。一転して強く彼女に惹かれるようになるのだった。対するマリアもいつの間にか大佐に惹かれ始めてゆく。
 いわずと知れたミュージカル映画の傑作。物語自体はこんなに簡単でいいのかとつっこみたくなるほどイージーだけれど、まあそういうことにいちいち目くじらを立てても仕方ないんだろう。ミュージカルとして気楽に見れば、とても楽しい映画だった。主演のジュリー・アンドリュースの──特に前半子供たちと接するあたりの──いきいきとした演技は魅力的だし、鮮やかなアルプスの大自然や陰影のある壮麗な屋内の映像も綺麗だ。終盤になっていきなり戦争サスペンス風になっちゃう展開も(いいか悪いかは別として)意外性がある。僕の趣味じゃないだろうと思って観始めた割にはかなり楽しめた。
(Feb 08, 2004)

ワン・プラス・ワン

ジャン=リュック・ゴダール監督/ローリング・ストーンズ/1970年/DVD

ワン・プラス・ワン/悪魔を憐れむ歌 [DVD]

 ローリング・ストーンズの名曲 『悪魔を憐れむ歌』 のレコーディング風景を追いつつ、そこに政治的な匂いがぷんぷんするドキュメンタリー風のシーケンスを交互に挿入して見せた実験的作品。
 どうもあまり評価のかんばしくない作品だと思っていたら、なるほどという感じだった。見てみると理由がよくわかる。ストーンズのファンからしてみると残りの映像は余計だし、ゴダールのファンにしてみても、映像的な魅力はともかくとして、特にストーリーがあるでもないその他のシーケンスが楽しいわけはないだろう。ストーンズが好きで、ゴダールの色彩感覚も好きで、でもってわけのわからないプロパガンダのような映像を我慢して見ていられるという人には悪くない作品。個人的にはそれなりに好きだった。
 少なくてもストーンズを追った映像は素晴らしいと思う。 『悪魔を憐れむ歌』 が初期のオーソドックスなスロー・バージョンから完成形のサンバ・ビートのダンス・バージョンへと変貌を遂げてゆく過程を、ゴダールのカラフルで陰影のある映像で見ることができるのはとても贅沢なことだ。なかなか満足のいくアレンジに辿り着けず、試行錯誤を繰り返すストーンズの姿を見ていると、こちらも一緒に頭を悩ませているような気分になって、息苦しくなってくる。終盤になってようやく耳慣れたサンバのリズムが鳴り始めた時のほっとした気分は格別だ。それくらいこのドキュメンタリー・フィルムには臨場感がある。
 残り半分を占める各種シーケンスはもうただひたすら意味不明。廃車置場で白人女性を銃殺している黒人グループのメンバーの朗読、林の中を歩き回りながら行われるひとりの女優へのきわどいインタビュー、ポルノグラフィー店でのヒッピー風青年の朗読など(あとは早くも忘れた)。それらがなにを意味しているか、僕にはまるで理解できなかった。こういうのを外国語がわからない人間が字幕を追いながら理解するのはかなり難しいと思う。ただ映像的には綺麗なので、わからないながらもなんとか見ていられるというレベル。あまり誉められた観方はできていない。
 素晴らしいことにこのDVDにはストーンズの場面だけを見られるサブメニューがついている(※)。ゴダールなんてどうでもいいというストーンズ・ファンには嬉しいサービスだった。まあ、僕はゴダールも好きなんで、別にその他を飛ばす必要はないんだけれど。
(Feb 08, 2004)

(※追記)僕が持っているのは旧バージョンなので、リマスター盤にも同じようなメニューがついているかは不明。

フェデリコ・フェリーニ監督/ジュリエッタ・マシーナ、アンソニー・クイン/1954年/BS録画

道 [DVD]

 貧しさゆえ旅芸人ザンパノ(アンソニー・クイン)に売られ、その妻となったジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)。つたない芸で夫の手助けをしながら旅を続ける彼女だったけれど、自分を無視して平気でほかの女と関係を持つザンパノに我慢がならなくなり、ある日ついに逃げ出してしまう。それでも生活力のない彼女のこと、ほどなくザンパノに見つかってもとの鞘に戻ることに。
 やがて二人はとあるサーカス団に加わることになるのだけれど、そこにはザンパノと犬猿の中の綱渡り師がいた。ジェルソミーナに哀れを感じた綱渡り師は以前に増してザンパノを挑発するようになり、やがて二人の喧嘩は警察沙汰となって、ともにサーカスを追われる羽目に陥る。サーカスと綱渡り師の両方から、これを機にザンパノと別れて自分たちと一緒に来ないかと誘われたジェルソミーナ。しかし、悩んだ挙句に彼女が選んだのはザンパノだった。
 全映画史上、トップテンに入るとの噂もあるイタリア映画の古典。普段はほとんどハリウッド映画しか観ない僕だけれど、この作品に関してはソウル・フラワーの中川、伊丹のご両人が大好きな映画にあげていたから観てみた。
 でも残念ながら僕にはこの手の映画に感動する感性はないらしい。まったくといっていいほど胸に響かなかった。この映画よりも 『サウンド・オブ・ミュージック』 の方がおもしろいと感じてしまうなんて、どうにもこうにも俗物かなとも思う。まったく方向性の違うこの二本の映画を比べても仕方がない気もするけれど。
 あまり楽しめなかった理由のひとつは演出や風俗描写の古さのせいにもあると思う。初めの方でザンパノとジェルソミーナが大道芸でコントを演じる場面があるけれど、いったいこれのなにがおもしろいんだと不思議になってしまった。まるで昔の日本映画を見ているみたいだった。54年というのはヒッチコックの 『裏窓』 と同じ年だ。とはいえ、この両者が同じ年に公開されたと言われてもピンとこない。それくらい僕にはこの映画が古めかしく見えた。
 加えてジュリエッタ・マシーナの年齢設定が全然わからなかったのにも戸惑わされた。調べてみたところ当時33歳だったようだけれど、作品上はそれらしい説明もないし、ルックス的にかなり年齢不詳な人なので、ザンパノとの関係をどう受け取っていいのか、どう受け取るべきなのかがきちんと把握できなかった。
 過去に観た数少ないイタリア映画のひとつであり、名作と評判の 『ニュー・シネマ・パラダイス』 もいまひとつ馴染めなかったし、どうにも僕はイタリア映画と相性が悪いのかもしれない。
(Feb 08, 2004)

トラフィック

スティーヴン・ソダーバーグ監督/マイケル・ダグラス、ベニシオ・デル・トロ/2000年/BS録画

トラフィック 2枚組 [DVD]

 自分の娘がドラッグに溺れていることを知って苦悩する麻薬取締局の責任者(マイケル・ダグラス)。ドラッグ密売の嫌疑を受けて逮捕された実業家の妻(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)と、立件のために奔走する捜査官(ドン・チーデル)。そしてメキシコ国内を二分する麻薬組織間の抗争に関わってしまった捜査官(ベニシオ・デル・トロ)。ドラッグというキーワードでつながった別々の三つの物語を同時進行で描くことにより、アメリカを蝕むドラッグ問題の深刻さを浮かび上がらせてみせた社会派作品。
 2000年のアカデミー賞作品賞に 『エリン・ブロコビッチ』 とともにノミネートされ、同じ監督の作品が二つ同時にノミネートされたのは史上初だということで話題になっていた。結果はどちらも作品賞こそ逃しはしたものの、この作品は監督賞、助演男優賞(デル・トロ)を含む四部門に輝き、 『ブロコビッチ』 ではジュリア・ロバーツが主演女優賞を受賞している。両方をあわせれば、この年5部門を獲得した 『グラディエーター』 と肩を並べる、堂々たる結果を残している。
 ソダーバーグという人はデビュー作 『セックスと嘘とビデオテープ』 でいきなりカンヌのグランプリを獲得した人なのだけれど、それ以降はこれといって脚光を浴びることもなかったようだ。それがこの年はいきなりニつの作品でアカデミー賞候補になる大活躍。本人もさぞや嬉しかったに違いない。
 この映画自体については、平行して描かれる三つの物語を、初めのうちそれぞれ映像表現を変えて見せた演出が印象的だった。メキシコのシーンは乾燥した暑さを感じさせる黄色がかった色調。M・ダグラスのシーンはクールなブルー。最後のシーケンスは通常のフルカラー。それらが時間がたって物語の構造がはっきりするにつれて、すべて通常の色合いに落ち着いてゆく。それをまた最後に元に戻してみせるのがいい。
 また三つの別々の物語を、サブキャラを物語間で移動させたりすることでまとめて見せた演出も気が効いている。おかげで基本的には関連のない三つの物語が、まるでひとつの物語であるかのようなまとまりを見せている。胡乱な観客である僕はあとで思い返してみるまで、それぞれの物語の主人公たちが最後までお互いに一度も出会っていないことに気がつかなかったくらいだ。この辺の見事なまとまり具合が最優秀編集賞を受賞したという理由だろう。
(Feb 11, 2004)

フィッシャー・キング

テリー・ギリアム監督/ジェフ・ブリッジズ、ロビン・ウィリアムズ/1991年/BS録画

フィッシャー・キング [DVD]

 毒舌で人気のラジオDJジャック・ルーカス(ジェフ・ブリッジズ)。テレビのコメディ番組への出演も決まって絶頂期にあった彼だけれど、自分の番組のリスナーが犠牲者七人を出す銃乱射事件を起こしてしまったのを機に運勢が暗転。三年たった今も罪悪感から立ち直れず、ビデオショップを営むアン(マーセデス・ルール)のもとで無為の日々を過ごしていた。
 そんな彼が風変わりなホームレス、パリー(ロビン・ウィリアムス)と出逢う。神のお告げを聞いたというパリーは、ジャックこそ「聖杯を取り戻すために使わされた人」だとのたまうのだった。
 最初は辟易とさせられたジャックだったけれど、パリーが以前は大学教授であり、そんな風になったのは奥さんがあの乱射事件の犠牲者となったショックが原因だったと知ってしまっては放ってはおけない。罪滅ぼしのため、パリーが思いを寄せる女性リディア(アマンダ・プラマー)との仲を取りもつべく尽力し始めるのだけれど……。
 僕はテリー・ギリアムという人を、本人の名前から受ける印象か、それとも(未見の)代表作 『未来世紀ブラジル』 のタイトルから受ける印象か、難解な映画を撮る人だと勝手に思い込んでしまっていたけれど、 『12モンキーズ』 やこの映画を見る限り、そんな思い込みは早合点だったみたいだ。これは難しいところなんてこれっぽっちもない感動作で、コーエン兄弟からブラックなひねりを抜いたと言った作風の映画だった。
 リディアの役を演じたアマンダ・プラマーというのは、どこかで見た顔だと思ったらば 『ガープの世界』 での口のきけないエレン・ジェームズ役や 『パルプ・フィクション』 のレストラン強盗カップルの女性役を演じた人だった。そのほかにもトム・ウェイツがちょい役で出演していたり、 『天使にラブソングを2』 の助演俳優が二人も出演していたりと、意外な脇役陣に驚かされもする作品だった。
(Feb 14, 2004)

我が家の楽園

フランク・キャプラ監督/ライオネル・バリモア、ジーン・アーサー/1938年/BS録画

我が家の楽園 [DVD]

 ヴァンダホフ一家のモットーは、やりたいことをやって人生を楽しむこと。脱サラして切手鑑定の大家となったグランパ(ライオネル・バリモア)のこの方針のもと、戯曲を書き続ける母親、花火作りに夢中の父親、ダンスがなにより好きな姉娘、木琴を得意とする娘婿、そのほか、趣味に生きる友人たちまでが寄り集まって暮らしている。開発のため彼らの住む土地を買収しようという不穏な動きが活発化するさなか、一家の末娘アリス(ジーン・アーサー)が銀行家の御曹司トニー(ジェームズ・スチュアート)と恋をする。ところがトニーの父親こそが土地買収の仕掛け人だったから、さあ大変、という話。
 現実の世界ではグランパの生き方は理想主義でしかない。今だったらば脱税で捕まって終わりだろう。現代人はトニーの父親アンソニー・カービー(エドワード・アーノルド)の生き方をこそ素晴らしいと思うように洗脳されてしまっているように思える。そんな御時世だからこそ、こういう映画を目一杯楽しみたいと思う。グランパのように生きるべく努力したいと思う。だから僕はこうして文章を書いている。
 ということで、単純な僕はフランク・キャプラが大好きだ──まだ2本しか観てないけれど。
(Feb 15, 2004)

スナッチ

ガイ・リッチー監督/ブラット・ピット/2000年/DVD

スナッチ デラックス・コレクターズ・エディション [DVD]

 ロンドンに持ち込まれた大粒のダイアモンドと、裏ボクシングの八百長試合を巡って、悪党どもの思惑が入り乱れる中、犬が駆け回り、死体が転がりまくるという、スピーディーでコミカルなクライム・ムービー。
  『ロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』 でかなり強烈な印象を残したガイ・リッチーの監督第二作。ブラット・ピットやベニシオ・デル・トロといった豪華なキャストを配しつつ、前作同様の鮮やかな演出力を見せてくれている。UKの監督ならではという音楽の使い方もばっちり決まっているし、ブラック・ユーモアもたっぷりだ。犬も可愛い。でもどちらかというと前作の方が好きだった。
(Feb 15, 2004)

駅馬車

ジョン・フォード監督/ジョン・ウェイン、クレア・トレヴァー/1939年/BS録画

駅馬車 [DVD]

 アパッチ族の襲撃が噂される中、保安官、御者、医者、妊婦、頭取、行商、ギャンブラー、ワケありの美女という雑多な男女八人を乗せた駅馬車が西部の荒野へと出発する。馬を失って困っていた脱獄犯リンゴー・キッド(ジョン・ウェイン)が、たまたま巡りあわせでこの馬車に拾われる。彼は旅のあいだに、他の乗客からなにかと侮蔑の目を向けられる美女ダラス(クレア・トレヴァー)に惹かれるようになる。しかし旅の終着駅で彼を待っているのは、お熱いラブ・ロマンスではなく、親兄弟を殺した仇との一対三の決闘だった。
 この映画で印象的なのが西部の荒野の広さ。とにかく町と町の間にはあきれるくらいなにもない。そもそも脱獄犯のリンゴーが本来ならば避けて当然の、保安官の乗っている駅馬車に救いを求めなくちゃならないのは、徒歩で移動していたんじゃ大変なことになるってくらい土地が広大だからなのだろう。その辺のアメリカの広大さを痛感させる映像はなかなか印象的だった。
 それと、初めて見るジョン・ウェインは、思いのほか若々しく、格好よかった。さすがに後世に名前を残す俳優だけのことはあると思った。
(Feb 22, 2004)