あの頃ペニー・レインと
キャメロン・クロウ監督/パトリック・フュジット、ケイト・ハドソン/2000年/BS録画
音楽ライター志望の十五歳の少年ウィリアム(パトリック・フュジット)が、ローリング・ストーン紙の記事を書くため、売り出し中のロック・バンドのツアーに同行するという話。
どうも 『セイ・エニシング』 を観て以来、キャメロン・クロウという人に対しては懐疑的な目を向けないではいられないでいる。どんなに評判が良くても、そのうちのひとつがあの手の80年代的感性まるだしの作品ではなあ、という……。あの時期の雰囲気が──恥ずかしいことだらけの自分の青春時代をいやおうなく思い出させるために──苦手な僕としては、それをシニカルにならずに描ける人というのは、どうにも信用できない気がしてしまう。そんな先入観を持って見始めたのがいけなかったのか、これもいまひとつぴんとこなかった。
とりあえずゴールディー・ホーンの娘さん、ケイト・ハドソンはとても綺麗だ。彼女だけでも観る価値はあると思う人もいるだろう。加えて、70年代のロックバンドのツアーの雰囲気やジャーナリズムの風潮を再現している点で、ロック・ファンにとっては興味深い映画であるのは間違いない。
そのほか、目を引くところでは、フランシス・マクドーマンドが主人公の母親役をつとめている。 あと、『X-MEN』 のアンナ・パキンがバンドを取り巻くグルーピー役の一人として出演していて、なんと主人公の童貞を奪おうとしちゃっていたりする。
(Sep 04, 2005)