男と女
クロード・ルルーシュ監督/アヌーク・エーメ、ジャン=ルイ・トランティニャン/1966年/フランス/BS録画
「ダバダバダ、ダバダバダ」というテーマ曲で有名な恋愛映画。
主人公の二人は、男はレース・ドライバーで、女は映画製作スタッフ。ともに結婚相手を悲劇的な形で失ったもの同士で、幼い子供がひとりずついる。彼らは寄宿学校にあずけたその子供たちとの面会日に初めて出逢う。電車を乗り過ごした女が男の車に便乗させてもらうことになり、その道中に恋が芽生えるという展開。
彼らは次の面会日に子供らと四人で一日を過ごす。子供をだしにして親密度を深めるところが、いかにも大人って感じだ。その後、男はモンテカルロ・ラリーに出場して、幸運にも恵まれて優勝を果たすことになる。テレビで男の活躍を見守っていた彼女は、男に思い切った文面の祝電を送り、それがきっかけに二人は深い関係になるのだけれど……。
もっと甘ったるい映画かと思っていたら、意外とシニカルな隠し味が効いた、純愛なんていう言葉とはかけ離れた価値観を持った、くせのある作品だった。白黒とカラーの使いわけがはっきりとしないところが気になったけれど、それも終わってみれば、もう一度観て確かめたくなるような味わいを残しているから、きっとありなんだろう。子供たちのいかにも子供らしい、リアルなかわいさも印象的だった。
(Aug 05, 2006)