ナショナル・トレジャー
ジョン・タートルトーブ監督/ニコラス・ケイジ、ダイアン・クルーガー、ジャスティン・バーサ/2004年/アメリカ/DVD
『ダヴィンチ・コード』 とインディ・ジョーンズ・シリーズを掛けあわせたような歴史探求アクション・アドベンチャーの第一弾。
話はニコラス・ケイジ演じる主人公のベンジャミン・ゲイツが、アメリカ史の裏側に隠された秘密の財宝を追って、ギャングまがいのライバルと人騒がせな争奪戦を繰り広げるというもの。
観終わってから2週間ちかくほったらかしていたせいで、すでに細かいところは忘れかけているけれど──僕の記憶力にも問題はあるけれど、作品自体その程度の出来だという話もある──、印象的には先に観た次回作とそれほど変わらなかった。やはり二作目同様、ディテールのリアリティを度外視した、なんだそりゃって展開が満載だけれど、それでも変に高尚ぶらずに娯楽に徹している分、それなりに楽しめた。どちらかというと続編のほうが好きだったけれど、あれは先に観たから、というだけのような気もする。なんにしろ、最近の気分からすると、無駄に人が死ぬ紋切り型のサイコ・スリラーよりも、こういうほうが罪がなくて、よほどマシだと思う。
配役でおやっと思ったのは、冒頭にニコラス・ケイジのお祖父さんの役でちょいと出てくるクリストファー・プラマーという人。名前には聴きおぼえがあるけれど、誰だっけと思ったら、『サウンド・オブ・ミュージック』 でトラップ大佐を演じた人とのことでした。ああ、そうなんだ。でも、老けているせいもあって、顔を見てもぜんぜんわからない。
なにはともあれ、この人を含め、ジョン・ヴォイト、ハーヴェイ・カイテル、そして続編のヘレン・ミレンなど、その内容からするともったいないくらいの名優たちで脇役を固めてみせたキャスティングはとても贅沢だ。そのあたりは、さすが売れっ子プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーの作品。
(Apr 15, 2010)