キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ監督/クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン/2014年/アメリカ/WOWOW録画
アイアンマン以外のキャラクターをまったく知らずに『アヴェンジャーズ』を観て、もっとも気になったのがキャプテン・アメリカだった。
ヒーローとしてカッコよかったから……ではもちろんなく。そのたたずまいが、あまりに普通の人だったから。
そりゃ身体能力は高いし、身体の頑丈さという点では尋常ではないのはわかったけれど、それでもまわりのキャラ──ハイテクスーツを身につけた大富豪、超人ハルク、そして神様──と比べてしまうと、彼だけはあくまで普通の人の域を出ていないように思えた。
なぜこの人はヒーローとして、映画の主人公として一本立ちしているのか。それが気になって、逆にとても興味が湧いた。
ただ、だからといって、わざわざレンタルしてきて観るほどでもないので、テレビで放送されるのを待っていたら、一作目の再放送よりも先に、二作目のこれがWOWOWで放送されてしまった。
僕としては、できれば一作目を先に観ておきたかったのだけれど、『エージェント・オブ・シールド』を観ていたうちの奥さんが、前作を無視してでもこれはぜひ観たいというので、まぁいいかと観ることにしたシリーズ第二作(前置きが長い)。
前作を知らないで観はじめて意表をつかれたのが、スカーレット・ヨハンソンとサミュエル・L・ジャクソンの思いがけない出番の多さ。
『アイアンマン』にふたりが出てきたときには、いったいこの人たちはなんなんだろうと思ったものだけれど、そうか、この作品のメイン・キャラだったんだと、ようやく納得。そもそもシールド(S.H.I.E.L.D.)という組織自体がキャプテン・アメリカ出自なんですね、話の流れからして。まぁ、その辺の詳しい話はいずれ第一作を観るときの楽しみとしよう。
いずれにせよ、設定がわからないまま観ていても、それなりに楽しめる作品だった。普通だと思っていたキャプテン・アメリカの戦いっぷりにも、ふつうだからこその格闘アクションのみに徹した楽しさがあるし、これはこれで悪くないかもと思った。
というか、CGのおかげでアクション・シーンに不可能がなくなりつつある昨今だけに、主役の能力に限度があるってのは、それはそれでありかなと思う今日このごろ。
最近は下手になんでもできちゃうせいで、演出過多で失敗している例も多いので。盾と頑丈な身体だけが頼りってヒーローも、それはそれで悪くないなと思った(まぁ、映画の仕上がりは今風でじゅうぶんに派手だけれど)。
あと、キャスティングでは、シールドの高官役でロバート・レッドフォードが出演しているのにはびっくりしました。いまさらマーベルの作品の脇役としてこの人にお目にかかるとは思わなかった。
(Jul 15, 2015)