LOGAN/ローガン
ジェームズ・マンゴールド監督/ヒュー・ジャックマン、パトリック・スチュワート、ダフネ・キーン/2017年/アメリカ/WOWOW録画
X-MENシリーズのスピンオフ、ウルヴァリン三部作の完結編。
この作品、とても評判がいいので、前作『ウルヴァリン:SAMURAI』を観ていないのに、まぁいいかと観てしまったのが失敗だったかもしれない。
なんだかいろいろ設定に謎が多かった。なぜかミュータントはほとんど絶滅しているし──『ファイナル・ディシジョン』のあとの世界だから?──、プロフェッサーXは介護老人と化している(アルツハイマー症らしいです)。そしてなにより、不死身のはずのウルヴァリンが不死身でなくなっている(なぜだ?)。
まぁ、そんなわけで、今回の話はアル中気味でやたらとよれよれになったウルヴァリンことローガンがハイヤーの運転手なんかをしてを糊口をしのぎつつ、プロフェッサーXを介護しながら隠遁生活を送っているところへ、ローガンのDNAを継いだ少女ローラ(ダフネ・キーン)が登場。彼女を仲間のミュータントたちと再会させるために旅に出るというもの。いってみればX-MEN版の『ペーパームーン』とか、そんな感じのロードムービー風の作品。
やっぱこの映画のポイントはチビ・ウルヴァリン少女がやったらめったら強いところだ。しかもまだ善悪の観念もない少女だから見境なし。彼女とローガンとのあいだの親子の絆が泣かせどころかのは確かなのだけれど、そんな幼い少女の曇りのない凶暴さがなんともいえない味わいをこの作品に与えている。
ウルヴァリン三部作の完結編と書いたけれど、これにて初代X-MENシリーズの主要キャラが全員お役御免となる点では、旧シリーズの完結編ともいえる作品。シリーズ最重要作のひとつなのは間違いなし。
(May 02, 2018)