デッドプール
ティム・ミラー監督/ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン/2016年/アメリカ/WOWOW録画
公開中のシリーズ第二作が好評なマーベルの異色作、『デッドプール』の一本目をようやく観た。
この作品、シモネタ満載の下品な映画ってイメージを勝手に抱いていたら、意外とまともな話でびっくりした。まぁ、主人公の彼女は売春婦って設定だから、濃厚な濡れ場もあるけれど、それでもふたりの関係は極めて純粋。饒舌なギャグとアクションたっぷりの風変わりな恋愛映画という印象で、とてもいい出来だった。
もうひとつ、個人的に知らなかったから意表を突かれたのは、この作品がX-メンの世界をベースにしていること。
主人公のデッドプールは人工的に超能力を覚醒された不死身のミュータントって設定で、プロフェッサーXら主要キャラこそ登場しないけれど、見慣れないX-メンのメンバー二人と(不承不承)行動をともにすることになる。X-メンに無理やり加えられそうになったデッドプールが「プロフェッサーXはパトリックか、マカヴォイか」みたいなことを言うシーンがおもしろかった。
不死身ってだけで特にスペシャルな必殺技を持たないデッドプールは、日本刀を振りまわして銃を撃ちまくる。でもってすごく饒舌でもある。
そんな主人公のマシンガン・トークと血みどろのアクションが炸裂するこの映画は、マーベルの作品でありながら、どちらかというとタランティーノ作品に近いテイストを持っている。そこも人気の秘訣だと見た。
(Jun 10, 2018)