アントマン&ワスプ
ペイトン・リード監督/ポール・ラッド、エヴァンジェリン・リリー/2018年/アメリカ/Amazon Prime Video
今年いちばんの注目作『アベンジャーズ/エンドゲーム』の劇場公開まであと一ヶ月。さすがにそれは映画館で観ようと思っているので、となれば、直近のマーベル作品二本もその前に観ておかないわけにはいかない。
ということでまずは『アントマン』シリーズの第二弾。これはAmazonで配信版をレンタルした(なぜかiTunesで借りるより100円安かったので)。
今回の話は『シビル・ウォー』での大あばれの責任を問われた主人公のアントマンことスコット・ラングが政府から二年間の自宅軟禁を受けている、という設定で始まる。
知らないうちにピム博士&ホープの親子(マイケル・ダグラスとエヴァンジェリン・リリー)も政府から追われる身になっていたりするし、僕のようにMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の流れがきちんと追えていない人間にとっては、いきなりなぜそんなことに?……と思わないではいられない展開。
でもまぁ、そういう細かいことがわからなくても、たいして困らずに楽しめちゃうのがマーベル作品のいいところ。この映画の場合、そうした伏線のみならず、量子がどうしたという科学的な部分もちんぷんかんぷんだけれど、それでも特に問題なく楽しむことができた。
前作『アントマン』がそうだったように、基本コメディ・タッチなのはこの新作も同様。一作目では笑いがやや空回りしているように感じてしまったけれど、今回はそうした作風や登場人物になじみが出てきたせいもあってか、前作よりも素直に笑いながら観ることができた。とくにアントマンの友達ルイスを演じるマイケル・ペーニャのマシンガン・トークがやたらとおかしかった。
物語は量子の世界に入り込んで死亡したと思われていたホープの母親(なんとミシェル・ファイファー)が生きているかもしれないから確かめようという話と、ドラえもんの便利グッズ的なピム博士の携帯ラボを狙う人たちの争奪戦がふたつの柱になって進んでゆく。
『ブラックパンサー』同様にアベンジャーズのキャラはまったく出てこないので、これまた独立性の高い作品だなぁと感心してみていたら、最後の最後、マーベルお約束のエンド・クレジットのあとにとんでもないシーンが……。
あぁ、それで『インフィニティ・ウォー』にはアントマンは出ていなかったのかと大いに納得しました。マーベルすげえ。
(Mar. 24, 2019)