セブン
デヴィッド・フィンチャー監督/ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン/1995年/アメリカ/Netflix
デヴィッド・フィンチャーの長編映画デビュー作にして、僕の考える史上最凶最悪の映画。どんなにひどい話だったか忘れたので、ひさびさに見直した。
ほんと、数あるシリアル・キラーのサイコパスものの中でも、この映画は最悪だと思う。ひとつひとつの殺人がとても扇情的で悪趣味だし、それらを積み重ねたラストには絶望感しかない。ここまで徹底して救いようのない映画をよくぞ撮ったもんだと思う。
あまりにひどくて言葉も出ない。最低最悪の見本のような傑作。あまりに救われないその結末に、見終わってなんだか清々しい気分になってしまった。デヴィッド・フィンチャー、おそるべし。
いやしかし、この映画で史上最悪のクソ野郎を演じたケヴィン・スペイシーが、まさかその後、実生活において最悪のセクハラ野郎としてハリウッド中から総すかんを食らうことになろうとは……。
(Jul. 23, 2019)