エミリー、パリへ行く
ダレン・スター製作/リリー・コリンズ/2020年/Netflix(全10話)
マーケッティング会社で働く元気な女の子がパリへの出張を命じられて、花の都で仕事と恋に大活躍するネットフリックス製作の連続ドラマ。
排他的なフランス人の同僚たちにいじめられながらも、めげずにがんばる主人公のエミリーが、SNSのインフルエンサーとして注目を浴びるようになり、徐々に周囲から認められてゆくというような話。『セックス・アンド・ザ・シティ』(僕は観たことない)を手掛けた人の新作だそうで、主演のリリー・コリンズはフィル・コリンズの娘さんとのこと(へー)。深みとかはないけれど、難しいところもこれっぽっちもない。一話三十分で気軽に観られて、それなりに楽しかった。
このドラマでおもしろいのは、アメリカ人のエミリーが最初のうちフランス人の同僚たちから「アメリカ人は働きすぎだから嫌い」みたいな感じで邪険にされるところ。え、アメリカ人ってそんなに働き者なイメージでしたっけ?
対するフランス人はセックス好きで仕事嫌いの享楽主義者ばかりって感じだし。こんなんでいいのかと思ったら、やはりフランスでは大炎上しているらしい。そりゃそうだろうなと思いました。
でもまぁ、そんな世間の悪評にもめげず、同僚の嫌味にも負けずに、ポジティブに日々の仕事に励み、花の都でのおしゃれな生活を楽しむエミリーの姿はなんとも愛くるしい。彼女のやることなすこと上手くいってしまって、ややイージーすぎやしないかと思わないでもないけれど、それだからこそ気楽に楽しめるところがこのドラマの魅力かもしれない。
おそらくエミリーの多彩で色鮮やかなファッションの数々も見どころのひとつだろうなと思います。地味好きな僕の好みじゃないけれど。
(Dec. 06, 2020)