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ヤン・デ・ボン監督/キアヌ・リーヴス、サンドラ・ブロック/1994年/アメリカ/BS録画
アカデミー賞でアンソニー・ホプキンスが主演男優賞を獲ったので、ちょうどいいから、ちょっと前から観なおしたいと思っていたこの映画を観ることにしたのですが……。
なにを勘違いしていたのやら。この映画に出てくる悪役はアンソニー・ホプキンスではなく、デニス・ホッパーじゃん! なぜだかこのふたりを完璧に混同していた。
まぁ、なにはともあれ、この映画はデニス・ホッパー演じる爆弾魔が仕掛けたバス爆破事件を防ごうと、若き日のキアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックが奮闘するアクション・スリラー。これを機に押しも押されぬハリウッド・スターとなるふたりの出世作。
公開当時に観たときには、デニス・ホッパーと主人公ふたりが対決するクライマックスこそいまいち好きになれなかったものの、そこまでは非常におもしろい映画だと思ったはずなんだけれど、二十年以上たって観なおしてみたら、残念ながらそれほどでもなく……。いまとなると八十年代を引きずる全体的な雰囲気がしっくりこないし、シナリオもいまいち抑えが効いていない。導入部分のエレベーターの爆破シーンもまるで覚えていなかった。
さすがにメインとなるバスの暴走シーンは迫力満点でおもしろかったけれど、でもいささか演出過剰な感は否めない。『パルプ・フィクション』や『ショーシャンクの空に』、『レオン』などの傑作と同じ年の作品(なんと!)なのを考えると、それほど評価されなくても仕方ないかなって気がしてしまった。
まぁ、とりあえずクルーカットのキアヌ・リーヴスは新鮮です。サンドラ・ブロックもいまでもほとんど変わってなくてすごいなと思った。
(May. 09, 2021)