ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー
オリヴィア・ワイルド監督/ケイトリン・デヴァー、ビーニー・フェルドスタイン/2019年/アメリカ/Netflix
大好きな漫画家の麻生みことさんがブログで絶賛していたので観てみた作品。
高校時代を勉強だけに明け暮れた優等生女子の親友コンビが、卒業式の前夜に最後の思い出を残そうと、住所も知らない同級生宅で開かれるパーティーに繰り出そうとしたことから巻き起こるどたばた騒動を描いた青春コメディ映画。
女子高生を主人公にした物語って、少女マンガやアニメを中心として日本にもたくさんあるけれど、こういう作品は日本ではまず作れないよなって思った。
まずは主人公のうち片方――痩せている方のケイトリン・デヴァーという女優さん――がゲイだっていう設定で、太めの親友(ビーニー・フェルドスタイン)とオナニーの方法についてあけすけな告白をして、あっけらかんとした笑いを取るって序盤のシーンからして日本では無理筋。
そういうナイーヴな問題を、映画の一シーンとしてあっさりとギャグにしてしまうところがさすがアメリカだよなぁと思う。万人があたりまえのようにファックという言葉を連発する国は、やはりユーモアのセンスも違う。
まぁでも、そういうセクシャルな下ネタ多めなところを許容できれば、あとはそれなりに楽しめるコメディ映画かな……と思う。雰囲気的には『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の女子高生版みたいな感じで、それなりに楽しめました。最後に片方の女の子が勇気を振り絞って警察のお世話になっちゃうところが、これぞ青春映画って感じで好きだった。
ちなみに出演している俳優さんは主演のふたりを含めて知らない人ばかり。唯一の例外が『ストレンジャー・シングス』の最新シーズンでピザ屋のトラックを運転していたエドゥアルド・フランコという人(でも髪が長くなかったら多分わからない)。
(Aug. 07, 2022)