デューン 砂の惑星 PART2
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督/ティモシー・シャラメ、デンゼイヤ/2024年/アメリカ/Amazon Prime
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督(いまだに名前が覚えられない)による『デューン/砂の惑星』リメイク版の後半。
砂漠の民フレメンに受け入れられ、その指導者となるまでに成長したムアッティブことポール・アトレイデス(ティモシー・シャラメ)。自らが参戦することにより数多の犠牲者が生まれるという未来予知に苦しみ、帝国との対決を逡巡していた彼が、わずかな可能性にかけて立ち上がり、皇帝およびハルコンネン家との最終決戦へと赴くまでの過程をこの映画は丁寧に描いてゆく。
まぁ、おかげで主人公のうじうじがドライブ感を損ない、痛快さに欠ける嫌いはあるし、最後のハルコンネン男爵との決着もあまりにあっけなくて、なにそれって感じだったりする。サンドワームによるクライマックスの突撃シーンも期待していたほどの迫力ではなかった。全体的に出来が悪いとは思わないけれど、おかげで個人的にはいまいち盛りあがり切れなかった。
続編の『デューン/砂漠の救世主』も映画化が決まっているようなので、どちらかというとそちらに期待したい。物語的にアクションシーンが少なくなるはずだから、ポールの内面に迫る演出はそちらのほうが映えそうな気がする。
あと、どうでもいいような話だけれど、前編のタイトルは『DUNE/デューン 砂の惑星』と英語表記つきだったのに、この後編では「DUNE」が落ちている。インデックスで作品が並ばなくなるので、そういうのはマジやめて欲しい。
前作の邦題から『PART1』が抜け落ちてているのも、おそらく完結していないとわかると興行成績に影響するからなんだろうし、ほんと日本の配給会社の仕事は商業主義の臭みが強くて嫌だ。
(Jan. 13, 2025)