教皇選挙
エドワード・ベルガー監督/レイフ・ファインズ、スタンリー・トゥッチ/2024年/イギリス、アメリカ/Amazon Prime
新しいローマ教皇を選ぶ選挙、コンクラーベをテーマにしたスリラー映画。
主演のレイフ・ファインズは主席枢機卿として、コンクラーベを取り仕切る立場の人。それなりに人望もあるので、彼を教皇に推す人たちもいるようだけれど、彼自身にはそんな野心はなく、コンクラーベ後に身を引く覚悟を決めている。
参加者全員の任意投票を何度も行い、最終的に全体の三分の二の票を得た人が新教皇になるとのことで、黒人司祭、革新派、保守派など、四人が有力候補として票を集めるのだけれど、それぞれにスキャンダル等が持ち上がり、ひとりひとりと脱落してゆく。さて、最後に選ばれるのは?――という話。
結末にはいささか説得力がないように思うし、主要な登場人物がみんな同じ服を着た中高年男性なので、いささか華やかさには欠けるけれど、話としてはそれなりにおもしろかった。厳粛なクラシック音楽のサントラも印象的だ。
見ていて気になったのは、司祭様たちが被っている赤い小さな帽子。どれだけ偉くなれようとも、少なくても僕はあんな帽子はかぶりたくない。あの帽子が嫌で司祭になりたくない人だって一定数いそうな気がする。
そんな罰あたりなことを思うのは、僕がカソリック教徒ではないから?
(Sep. 9, 2025)